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バックアップソリューションに使用されるハードウェアとは

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バックアップソリューションに使用されるハードウェアとは

一昔前までは、 バックアッププログラムといえば、 バックアップテープを使用していました。 テープはコンパクトで、 多くのデータを保持できる 素晴らしい発明でした。 2005 年頃までは、 ほとんどのサーバーは テープで簡単にバックアップできました。 しかし、テープは ストレージの増設に対応できず、 データが一直線になってしまうという 欠点がありました。 スピンドルに搭載された 通常のハードディスクは、 アームを使ってデータを読み込むことで、 円周上のデータを より速く取り出すことができます。 一本の線状のデータということは、 取り出したいファイルが テープの端にある場合、 復元時間が長くなります。 現在では、バックアップテープは 過去のものとなっています。 一時期、ブルーレイや HD DVDを使う システム管理者もいましたが、 安価なストレージの台頭で淘汰されました。 16TB のハードディスクが、 今では 300 ドル以下で購入できます。 USB エンクロージャーを使って 大容量ドライブを接続し、 サーバーから直接バックアップできます。 スピードを重視するなら、 従来のスピンドルドライブを SSD に交換することもできます。 SSD はより高価ですが、 年々安くなってきています。 冗長性のある RAID フォーマットで ドライブを組み合わせることができる ネットワーク対応HDD、NASも、 非常に手頃な価格で購入できます。 NAS はイーサネットケーブル またはワイヤレスで接続され、 大量のファイルストレージを 搭載しています。 これを TCPIP で接続します。 NAS には通常 Linux の OS が搭載されており、 ローカルユーザーを持つことも、 LDAP を使って Active Directory に接続して 認証と認可を受けることも可能です。 ほとんどの NAS デバイスは、 ウェブサイトでのコマンド入力や セキュアシェルでアクセスできます。 NAS は多くのデータを保持し、 簡単にアクセスできますが、 かなり低速です。 ファイルの保存やバックアップのための ストレージとしては問題ありませんが、 ファイルの復元は 期待より少し遅いかもしれません。 もう一つの選択肢は、 ストレージエリアネットワークデバイス、 つまりSAN です。 SAN は通常、 光ファイバーかイーサネットで接続します。 また、ウェブアクセス可能な OS を備えており、 必要に応じて権限を設定したり、 データストリームを暗号化できます。 SAN は最も高価な選択肢ですが、 最も高速で信頼性が高いです。 通常、冗長ドライブ、電源、ファン、 コントローラを備えた SAN を購入できます。 また、Windows Server を使用し、 ISCSI ターゲットの役割を インストールし、それを SAN にすることもできます。 1つの SAN から別の SAN に バイト単位でコピーすることが可能です。 SAN と NAS は、必要であれば 他の場所に設置することもできます。 最後に、最近人気の クラウドストレージを紹介します。 クラウドアプリケーションと ストレージを使用するか、 オンプレミスのバックアップサーバーで クラウドストレージに バックアップすることができます。 保存するデータのコピー数によっては、 SAN よりも高価になる 可能性があるので、 バックアップコピーの追加に応じて コストを把握するようにしましょう。 しかし、復元には時間がかかります。 回線速度や復元する データのサイズにもよりますが、 復元には数日から 数週間かかることもあります。 バックアップストレージは、 ここ数年で改善し続けています。 コストは下がり続け、 速度は向上し続けています。

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