コース: データ分析の基礎知識

視覚化の要件を収集する

コース: データ分析の基礎知識

視覚化の要件を収集する

起業家がアプリのデザインを 紙ナプキンに描きこみ、 その後偉業を成し遂げた話は 聞いたことがあるはずです。 ビジュアルにも同じアプローチが使えます。 紙ナプキンでなくても 会話やスケッチから始める方が 頭の中でデータのビジュアルを 想像するより効果があります。 人は実際に物を見ないと 意見することもできません。 頭の中のアイデアだけでは、 伝わらないのです。 アイデアを表現する最適な方法は、 ダッシュボードのモックアップを 作成することです。 テーブルやマトリックス表 積み上げグラフ等のオブジェクトと フィルターを画像上に レイアウトするだけです。 そうすればデザインについて 全員同じ認識になります。 また複数のページや ナビゲーションがある場合は、 ワイヤーフレームを作成して、 構築前に画面上で どのように情報を表示するかを決めます。 ワイヤーフレームは、 ページの骨格を作るもので グラフィックを完成させる必要がない スケッチのようなものです。 モックアップは、 もう少し視覚的なデザインが必要ですが 数分一緒に取り組むだけでも デザインプロセスでのやり取りを 大幅に減らせます。 これらを作成するツールはたくさんあり、 ソフトウェア開発者や UX デザイナーに感謝しています。 新人であれば、 データに適したビジュアルを作ることは 難しいかもしれません。 そのような場合は、 ソフトウェアに用意されている サンプルを参考にしてください。 Power BI 等は ダッシュボードが用意されているので、 それを使って操作しながら 始めることができます。 またダッシュボードの見た目以外にも 検討しなければいけない要件があります。 会議では要件を文書化し、 その文書を使って 関係者へのフォローアップをしてください。 常に取り組むべき項目は、次の通りです。 まず、データに必要な フィルターの種類を検討します。 これで必要以上のものを 持ち込まないようにします。 例えば創業 100 年の会社が 100 年前のデータを ダッシュボードに入れる 必要はないでしょう。 このようなフィルターは データの段階で処理するため、 ハードフィルターと私は呼んでいます。 次にダッシュボードを使うユーザーが 必要とするフィルターを検討します。 ユーザーは何を検索し、 何を抽出したいのでしょうか。 これはインタラクティブに機能する ソフトフィルターと言えます。 一般的なフィルターは、年と日付です。 商品に特化している場合は、 商品フィルターがあります。 顧客専用であれば、 顧客のフィルターがあるでしょう。 このダッシュボードが 実際に誰のためのものなのか、 またデータに対する権限や ダッシュボードを使用するための 正規ライセンスを 持っているかも確認しましょう。 視覚化は科学であると同時に 芸術でもあります。 ここで挙げた要件は、 あらゆる種類の可視化プロジェクトに 共通するものです。 他にも多くの要件がありますが、 ここから始めると 最初から優れたダッシュボードを 設計できます。

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