コース: データ分析の基礎知識

組み込み関数を使用する

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組み込み関数を使用する

数学が苦手でデータの世界に 足を踏み入れない人がたくさんいます。 でも Power BI のようなツールを使えば 基本的なものから複雑なものまで あらゆる計算を代わりにやってくれます。 必要な関数を手作業で 入力する必要はありません。 このツールを使えば さまざまな計算ができます。 例えばこの Power BI ダッシュボードの フィールドを見てください。 「数量」「単価」「割引」の フィールドがあります。 シグマの記号は このデータは数値として認識されて 自動的に集計するという意味です。 詳しく説明します。 テーブルを追加して Orders を展開し、 注文 ID を列に持っていきます。 Products の下の商品名も 同じようにします。 フィールドを追加したら 見えるように広げておきましょう。 そしたら「数量」 そして「単価」を追加します。 「数量」と「単価」が 自動的に集計されています。 でもこれでは意味がありません。 「単価」は価格であり 「数量」は注文 ID ごとの 注文数量にすぎないからです。 そこで列の下の「数量」を右クリックし、 「集計しない」を選びます。 「単価」も同じように設定します。 「商品名」の隣は「数量」ではなく 「単価」の方が見やすいので ドラッグして変更します。 小計を表示させたいのですが、 ありません。 追加しましょう。 「データの変換」をクリックします。 Order_Details に追加するために 「列の追加」 「カスタム列」を追加します。 名前は「小計」にします。 ここではカスタム列の式を入れます。 ダブルクリックで「単価」を選び、 それに「数量」をかけます。 構文エラーはないので OK をクリックします。 小計が追加できました。 表示形式がデフォルトでは A、B、C、1、2、3と 英数字ですが、 これを固定小数点数に 変更します。 ホームに行き、 「閉じて適用」を選びます。 「小計」を「列」に持ってきて テーブルに表示します。 ここで集計をしたいので 合計が自動で出てくるのは とても良いのですが、 これは割引適用前の合計です。 では関数を自分で入力する必要がない Power BI の便利な機能を見てみましょう。 注文日がありますね。 展開すると Date Hierarchy が 表示されます。 Power BI が、年、4半期、 月、日ごとに表示する と推測したからです。 この Date Hierarchy を 列にドラッグして 注文 ID で並び替えます。 自動的に日付の4つのフィールドが 表示されました。 でも4つ全部必要ない時もあります。 今回は注文日だけ表示させたいので フィールドで「注文日」を右クリックして 注文日だけを表示します。 データアナリストなら行や列、 数値を使ったピボットテーブルや マトリクス表で作業するでしょう。 ここではマトリクスを追加して 出荷国ごとの数値を 確認したいので、 「行」に「国」を追加します。 そして「小計」を持ってきて 「値」に追加します。 こうするとすべての国が表示されて 小計が自動的に集計されます。 平均を確認したい時は 右クリックで「平均」を選択します。 出荷国の小計の最大値を表示するには 「最大値」を選びます。 見ての通り自分で計算しないで 選択肢を選んでいるだけです。 では「合計」を選びます。 Power BI のもうひとつの素晴らしい機能は クイックメジャーです。 「クイックメジャー」をクリックします。 Lux 関数で計算が実行されます。 この関数で色々なことができます。 ドロップダウンをクリックすると、 カテゴリーごとの集計の 選択肢が表示されます。 平均、差異、最大値、 最小値の他 さまざまなフィルターや タイムインテリジェンスの選択肢もあり、 年度累計や前年比も選べます。 累計もありますね。 これを選んでみましょう。 「累計」を選択したら、 こちらの「小計」を 「基準値」に持ってきます。 累計を国別に確認したいので Orders から「国」を持ってきます。 「方向」は「昇順」のままにします。 丸の上にカーソルを置くと 詳しい情報が表示されます。 OK をクリックします。 このように計算は Lux 関数が実行しています。 右側には国の小計に対する 「累積値」と書かれてある 小さな電卓があります。 これを累計を意味する RT 小計に変えます。 そしてこれをマトリクスに入れます。 小計の下にドラッグするだけです。 このように国ごとの小計が 累計されています。 一番上の Argentina を見てみると 8千ほどになっています。 次の Austria は この金額に 134000 加算されて 142000 ほどになっています。 これが累計です。 素晴らしいのは基準を色々変えて 累計を変更できることです。 例えば年ごとの累計を 表示したいとします。 列に Year をドラッグします。 そうすると年ごとの累計が表示されます。 Power BI の機能のパワーの 一部を紹介しました。 パワーを使う時は 大きな責任が伴うので注意しましょう。 ヒーロー映画で聞くセリフのようですね。 私は常々数字を表示するだけなら 誰でもできるが、 それが正しいとは限らない と言っています。 あなたも数字を使って 何をしたいのか、 どんな関数が必要かをよく考え、 利用できるツールについて学びましょう。 分析は経験を積むほど 楽にできるようになりますが、 常に新しい何かを学べるので飽きません。

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