コース: プロジェクトマネジメントの基礎:リスク管理

分析リスクを評価して優先付けをする

コース: プロジェクトマネジメントの基礎:リスク管理

分析リスクを評価して優先付けをする

リスク管理の科学はとても単純です。 影響力によってリスクに優先順位をつけ、 最も大きなリスクから管理します。 多くのプロジェクトマネージャーが このように実行し、 順調に管理をしているはずです。 問題なのは、関係者が常に物事を科学的に 考えるわけではないということです。 効果的にリスクを管理するには、 関係者のリスク許容度を考慮してから 分析を実行する必要があります。 関係者やスポンサー、プロジェクトチームの リスクに対する許容度はそれぞれ異なると 理解することが重要です。 関係者が非常にリスクに敏感であれば、 それをリスク管理に導入して リスク分析をしてください。 リスクに敏感な関係者と連携して リスク管理を行うには、 次のステップを踏みます。 始めに、リスクを影響の種類で分類します。 時間、スコープ、コストへの影響です。 そして、その3種類のリスクに対する 関係者やスポンサーの許容度を考えます。 2番目に、リスクの優先付けをし、 関係者が最も許容しないであろう影響を 最優先の分類とします。 関係者やスポンサーのリスクへの認識を 理解してから優先順位を付けると、 より簡単にリスク管理ができるでしょう。 難しくはなく、時間もかかりません。 優先順位をリスク分析で取り上げれば、 リスクの優先順位リストが完成します。 3番目は、リスクへの対応とリスクが 起きた場合の損害に対する処理コスト、 そして一番大切である、 関係者への影響を考慮します。 プロジェクトマネージャーとスポンサーは リスクの削減に多額をつぎ込めないので、 慎重にコストを割り当てる必要があります。 リスク処理費に 20 万ドルの 予算しかない場合は、リスクを適切に分類し 処理すべきリスクごとに その予算を配分します。 リスクが最終的に及ぼす経済的な影響、 リスク処理のコスト、スポンサーや 主な関係者のリスク許容度も 考慮してください。 それが終わったら、リスク分析の4番目、 5番目そして最後のステップに入ります。 スポンサーに優先順位をつけた リスクを提示してください。 ここで、リスク分析を完成させるための ヒントがあります。 優先順位付けには、 個人的な意見や推測が含まれるので、 事実に基づいていなくても 心配しないでください。 リスクには事実の裏付けは無いものと 考えて良いでしょう。 次に、推測や前提条件をスポンサーや 関係者に伝え、 彼らからの意見も取り入れます。 科学的要素はありますが、 良いリスク分析はほとんどの場合、 直観と頻繁なコミュニケーションを 交えて実行されるものです。 最後は、責任の分散です。 できるだけ多くの関係者を巻き込みます。 そうすれば、突発的なリスクが 問題になった場合に、 より正確なリスク分析ができるだけでなく、 あなただけ上層部から予測できなかった 理由を問い詰められることもありません。 リスクの確認と分析には 多くのステップがありますが、 順序立てた取り組みは、 行う価値があります。 プロジェクトに深刻な影響を与える 可能性のあるリスクが出てきても、 入念なリスク分析によって プロジェクトチームと関係者を率いていれば プロジェクトを適切に管理できるでしょう。

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