コース: 統計学の基礎:データセットの利用
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仮説検定:5つのステップ
ある町には3万5千人の成人が住んでおり、 50%が男性、50%が女性です。 毎週 50 人が陪審員として 無作為に選ばれます。 女性は、男性よりも頻繁に陪審員として 呼ばれていると不満を持っていますが、 管理側は、システムは無作為で 公平であると主張しています。 調査委員会が設置され、 次の陪審員をサンプルとして 使用することにしました。 次の陪審員 50 人のうち、 14 人が男性で 36 人が女性です。 管理側は、これは偶然で、 公正なプロセスだと主張しますが、 ロビー団体は、 女性が選ばれやすいように なっているのではないかと 異議を唱えています。 これは仮説検定を活用する絶好の機会です。 仮説検定は1つのプロセスですが、 この場合5つのステップからなります。 各ステップに集中してもらうために、 単純な数字を使います。 では始めましょう。 まず、最初のステップで仮説を立てます。 通常、2つの仮説が存在します。 H0(エイチゼロ)は、帰無仮説を表します。 帰無仮説とは、現状、事実として 受け入れられているものです。 この場合、帰無仮説は、女性が陪審員として 選ばれる可能性が 50%か それ以下であるということです。 つまりこの場合の帰無仮説は、 p(ピー)が 0.50 以下である ということです。 なぜかというと、管理側は女性が 選ばれる可能性は男性と同じか それ以下であると考えているからです。 次に対立仮説 Ha(エイチエー)を立てましょう。 対立仮説は帰無仮説の反対を意味します。 したがって、対立仮説においては、 p は 0.50 よりも 大きいということになります。 対立仮説は、女性が陪審員に選ばれる 可能性が 50%よりも大きい というものです。 次のステップは、有意水準アルファを 設定することです。 基本的には判定の基準となる値のことです。 言い換えると、システムが 公平ではないと言える確率を求めます。 帰無仮説を棄却する条件は 何かということです。 たとえば、50 人のうち 36 人が 女性であることが 20%の確率で 発生したらどうでしょう。 10%ならどうでしょうか。 多くの場合、統計学者は5%を 有意水準として使用します。 もし、無作為に抽出した 50 人の陪審員のうち、 36 人以上が女性である可能性が 5%以下、つまり 20…