201910 azure seminar
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201910 azure seminar
- 2. 自己紹介 • 普段はASP.NET（C#）の保守プロジェクト • 以前はサーバ構築・ネットワーク保守とか • さらに以前はJava • 情報処理安全確保支援士（登録番号001462） tomo_kusaba
- 3. 本日の目的 • オンプレミスでのWeb開発とクラウドでのWeb開発の違いを把 握しよう • Azureで提供されている主な機能を把握しよう • ストレージサービスの仕様を把握しよう
- 6. Azureの主なサービス • アプリケーションサーバー • ストレージ • データベース • ネットワーク(VPN) • バッチサーバ • ID • ログ
- 7. Azureのアプリケーションサーバーって？ • App Service/Web Apps • .NET,Java,Node.js,PHP,Pythonをデプロイできる • https://azure.microsoft.com/ja-jp/services/app-service/ • App Service/Mobile Apps • Windows ストアアプリ,iOS,Androidなどのバックエンドとしての サービスを提供
- 9. Azureで提供される製品 データ • ストレージ • 高速で廉価なデータ管理を提供 • SQLデータベース • SQL Serverと同等に利用可能 • HDInsight • Big Data Service
- 11. Azureで提供される製品 ネットワーク • 仮想ネットワーク • Azure内のプライベートネットワーク • VPN(IPSec)を構成 • オンプレのデータセンターをAzure上に拡張
- 13. Azureで提供される製品 ID • Azure AD • オンプレミスのADをクラウドに拡張したもの
- 15. リージョン • 日本では東日本リージョンと西日本リージョンがある • すべてのサービスがすべてのリージョンで提供されている訳で はない • 西日本リージョンの方が若干割安なことがある
- 16. Azureの主なサービス • アプリケーションサーバー • ストレージ • データベース • ネットワーク(VPN) • バッチサーバ • ID • ログ
- 18. セッション管理 セッション管理方法 セッション情報の場所 × Inproc IISと同じプロセス 意図せずセッションが消える StateServer StateService内 意図せずセッションが消える ○ SQLServer SQLServer 低速だが、実装は簡単。 DBにSQLServerを採用している場合考慮 Custom Redis Cache Redis Cache In Memory DBなので高速 Oracle等の DB Oracle等(定義による) 低速 DBに合わせることを検討 ※Redis Cacheの実装方法 https://docs.microsoft.com/ja-jp/azure/azure-cache-for-redis/cache-aspnet-session-state-provider
- 19. PaaS開発にあたっての注意点 その2 • ローカルストレージは一時利用用途です • 自動的なパッチ適用などのタイミングでファブリックコントローラの 指示によりローカルストレージに記録されたファイルは削除されます • ファイル保存はストレージサービスを利用します • タイムゾーンはＵＴＣです • Azureに限らずタイムゾーンはＵＴＣです。 • 時間の取り扱いルールを考えておく必要があります • 地域・言語設定はされていません • 地域や言語のデフォルト設定に依存する関数・メソッドに注意 • Microsoft.VisualBasic.Strings.StrConv()などランタイムエラー発生 • 日付・時刻フォーマットに注意
- 20. Azureの主なサービス • アプリケーションサーバー • ストレージ • データベース • ネットワーク(VPN) • バッチサーバ • ID • ログ
- 21. ストレージサービス https://azure.microsoft.com/ja-jp/services/storage/ • 高速で廉価なデータ管理を提供 • ４つのよく使うストレージサービスを紹介 • ファイル • テーブル • Blob • キュー 後ほど、詳しく説明します
- 22. ファイルストレージ https://azure.microsoft.com/ja-jp/services/storage/files/ • ファイル共有サービス • 標準のSMBを使用したファイル共有 • net useコマンド等でネットワークドライブに割り当て可能
- 23. テーブルストレージ https://azure.microsoft.com/ja-jp/services/storage/tables/ • Key-Valueストアのストレージ • インデックスはないのでパフォーマンスには注意 • LINQを使った照会も可能
- 24. Blobストレージ https://azure.microsoft.com/ja-jp/services/storage/blobs/ • 大容量のテキストやバイナリデータを保存できるストレージ • 非構造型のデータを取り扱うためのストレージ • 種類は以下の通り • Streamingに最適化された「Block Blob」 • ランダムアクセスに最適化された「Page Blob」 • 追加操作に最適化された「Append Blob」
- 25. キューストレージ https://azure.microsoft.com/ja-jp/services/storage/queues/ • Web App – Web Job間などのモジュール間連携に使用 • 各モジュールの疎結合で連携するアーキテクチャを支援する
- 26. Azureの主なサービス • アプリケーションサーバー • ストレージ • データベース • ネットワーク(VPN) • バッチサーバ • ID • ログ
- 27. データベースサービス • Azure SQL Database • SQL Server互換のフルマネージドサービス • Azure Cosmos DB • マルチマスタレプリケーションを備えたフルマネージドサービス • 速度に関してのＳＬＡあり • NoSQLを含む様々なＡＰＩをサポート • Azure Database for MariaDB • フルマネージドサービス
- 28. Azure SQL Database • 最新のSQL Server Enterprise Editionを基にしたフルマネージ ドのSQLデータベースエンジン • エンジンとしては100％に近い互換性がある • ごく一部、SQLServerから移行が難しい例がある（管理機能な ど）
- 29. Azure Cosmos DB • グローバル分散 • 10ms以下の応答時間 • スキーマやインデックスの管 理不要 • Gremlin,MongoDB,Azure Table StorageのAPIを実装
- 30. Azure Database for Maria DB • フルマネージドのMariaDB • 比較的安価に提供されている
- 31. Oracleは？ • 業務用アプリケーションではOracleの採用例が多いと思います • AzureではOracleはIaaSのイメージとしての提供があります • 2019年6月AzureとOracleCloudの専用線接続が開始されました • 現在は、北米リージョンのみ • OracleCloudではもちろんOracleDBのマネージドサービスがあります
- 32. Azureの主なサービス • アプリケーションサーバー • ストレージ • データベース • ネットワーク(VPN) • バッチサーバ • ID • ログ
- 33. ネットワークサービス • Virtual Network • VPN Gateway • ロードバランサー
- 34. Azureの主なサービス • アプリケーションサーバー • ストレージ • データベース • ネットワーク(VPN) • バッチサーバ • ID • ログ
- 35. バッチサービス • Azure Functions • イベント駆動型のサーバレスコンピューティングプラットフォーム • C#,JavaScript,Java,Python,PowerShell,TypeScriptなど様々な言語に 対応 • Web Jobs(App Service) • Azure App Serviceの一機能 • 追加コストがかからない • キューストレージをトリガーに使われることが多い
- 36. Azure Functions • バインディングとトリガー Type 1.x 2.x1 トリガー 入力 Output Blob Storage ✔ ✔ ✔ ✔ ✔ Cosmos DB ✔ ✔ ✔ ✔ ✔ Event Grid ✔ ✔ ✔ Event Hubs ✔ ✔ ✔ ✔ HTTP と Webhook ✔ ✔ ✔ ✔ Microsoft Graph Excel テーブル ✔ ✔ ✔ Microsoft Graph OneDrive ファイル ✔ ✔ ✔ Microsoft Graph Outlook メール ✔ ✔
- 37. Azure Functions • バインディングとトリガー Type 1.x 2.x1 トリガー 入力 Output Microsoft Graph イベント ✔ ✔ ✔ ✔ Microsoft Graph Auth トークン ✔ ✔ Mobile Apps ✔ ✔ ✔ Notification Hubs ✔ ✔ Queue Storage ✔ ✔ ✔ ✔ SendGrid ✔ ✔ ✔ Service Bus ✔ ✔ ✔ ✔ SignalR ✔ ✔ ✔
- 38. Azure Functions • バインディングとトリガー Type 1.x 2.x1 トリガー 入力 Output Table Storage ✔ ✔ ✔ ✔ Timer ✔ ✔ ✔ Twilio ✔ ✔ ✔
- 40. ログ • Azure Monitor • 以下のデータ収集を行うことができる • アプリケーション監視データ • ゲストＯＳ監視データ • Azureリソース監視データ • Azureサブスクリプション監視データ • Azureテナント監視データ
- 41. Azure Monitor
- 42. Application Insights https://docs.microsoft.com/ja-jp/azure/azure-monitor/app/app-insights-overview • .NET,.NET Core,Node.js,Javaで動作 • 主な機能 • アプリケーションマップ • 利用状況分析 • スナップショットデバッガー • Visual Studioとのコード連携 • 分析
- 43. 開発環境の整備 • 開発ツール：Azure SDK for .NET • Cloud Explorer • Azure Tools • Visual Studio 2017以降 • OS • Windows7 SP1以降 • Windows10 推奨
- 44. 開発環境の整備 • Visual Studio 2019の場合 必要なツールがインストー ルされる
- 45. 少しずつ具体的な話にしていきます
- 46. ストレージアカウントの作成 • ストレージの利用にはストレージアカウントを作る必要がある • アカウントごとに256ビットのストレージアカウントキーが発 行される。 • ストレージへのアクセスはストレージアカウントキーを使用す る
- 47. ストレージアカウントの作成
- 48. ストレージアカウントの作成
- 49. アカウントの種類 • 汎用アカウント • Table、Queue、File、Blobなどの各サービスを利用できる • 通常はこちら • Blobストレージ • Blobのみを使用するアカウント • 「ホット層」と「クール層」の二つで料金が異なる • ホット層：ストレージコスト高め・トランザクション安め • クール層：ストレージコスト安め・トランザクション高め
- 50. レプリケーションの種類 • ローカル冗長ストレージ（LRS） • 単一リージョンの単一データセンタ内で三重化される • 地理冗長ストレージ（GRS） • プライマリリージョンで三重化され、セカンダリーリージョンでも三重化さ れる • 障害発生時はセカンダリーにフェイルオーバされる • 読み取りアクセス地理冗長ストレージ（RA-GRS) • GRS＋セカンダリからの読み取りアクセス • 通常運用時にも明示的にセカンダリーから読み取り可能
- 51. ストレージ API • 名前空間 • Microsoft.WindowsAzure.Storage • NuGetより「Windows Azure Storage」を検索
- 52. ストレージへのアクセス • Web.configから取得 using Microsoft.WindowsAzure.Storage (略) string connection = Properties.Settings.Default.StorageConnection; CloudStorageAccount account = CloudStorageAccount.Parse(connection); • AppSettingsに記述する方法もある • 管理ポータルから参照・変更できる • 平文でWeb.Configに保存されている場合に比べてセキュリティ面でよい
- 53. Blobへのアクセス • http://アカウント名.blob.core.windows.net/コンテナ名/Blob 名 • Blobは3つの単位で管理される • アカウント • Azureポータルで発行されるアカウント • コンテナ • 複数のBlobを内包できる入れ物。1アカウントに複数 • Blob • 画像・動画などのオブジェクト
- 54. BlobへのアクセスAPI • 名前空間 • Microsoft.WindowsAzure.Storage.blob using Microsoft.WindowsAzure.Storage using Microsoft.WindowsAzure.Storage.blob (略) string connection = Properties.Settings.Default.StorageConnection; CloudStorageAccount account = CloudStorageAccount.Parse(connection); CloudBlobClient blobClient = account.CreateCloudBlobClient();
- 55. Tableの構成 • システムプロパティのPartition Key ,Row Keyで一意にする Partition Key Row Key Property 3 Property 4 Property 5 ・・・ Property N Cloud Azure data1 Cloud AWS data2 Cloud OCI data3 DB Oracle data1 DB MySQL data2 DB MariaDB data3 DB QRDB data4 Partition 1 Partition 2
- 56. 例 Partition Key Row Key 名称 年齢 部署コード 部署名 内線番号 社員 1 桜 太郎 30 1 社員 2 桜 二郎 25 2 社員 3 桜 三郎 22 2 部署 1 営業部 5087 部署 2 人事部 5088
- 57. プロパティで利用できる型 型 説明 Binary byteの配列 最大は64KB Bool ブール値 DateTime UTC時刻 Double 64Bitの浮動小数点値 GUID 128bitのグローバル一意識別子 Int 32bit整数 Int64 64bit整数 String UTF-16でエンコードされた値
- 59. TableへのアクセスAPI • 名前空間 • Microsoft.WindowsAzure.Storage.Table using Microsoft.WindowsAzure.Storage using Microsoft.WindowsAzure.Storage.Table (略) string connection = Properties.Settings.Default.StorageConnection; CloudStorageAccount account = CloudStorageAccount.Parse(connection); CloudTableClient tableClient = account.CreateCloudTableClient();
- 60. TableのアクセスAPI • テーブル参照の作成 • GetTableReference(テーブル名) • テーブルの作成 • cloudTable.Create(テーブル名) • cloudTable.CreateIfNotExists(テーブル名) • テーブルの削除 • cloudTable.DeleteTable(テーブル名) • cloudTable.DeleteIfExests(テーブル名) • テーブルの一覧 • tableClient.ListTables()
- 61. Tableのデータ操作 • Tableからエンティティー取得 • TableQuery<TEntity> cloudTable.CreateQuery<TEntity>() • Tableへの更新・追加・削除 • TableOperation.Replace(entity) • TableOperation.Merge(entity) • TableOperation.Insert(entity) • TableOperation.InsertOrReplace(entity) • TableOperation.InsertOrMerge(entity) • TableOperation.Delete(entity) • cloudTable.Execute(tableOperation)
- 62. Queue • App ServiceからWebJobやAzureFunctionへの疎結合のために 使用する • App ServiceからWebJobへAPIコールしてはまずい理由 • 構成変化に強い構造にするため • 直接コールすると実行環境に状態を持つことになる
- 63. Queueの構成 • Web Apps と Web Jobsの通信をQueueを使って疎結合とする Web Apps ストレージサービス(Queue) Web Jobs
- 64. QueueへのアクセスAPI • 名前空間 • Microsoft.WindowsAzure.Storage.Queue using Microsoft.WindowsAzure.Storage Using Microsoft.WindowsAzure.Storage.Queue (略) string connection = Properties.Settings.Default.StorageConnection; CloudStorageAccount account = CloudStorageAccount.Parse(connection); CloudQueueClient queueClient = account.CreateCloudQueueClient();
- 65. おしまい