Beginning Java EE 6 勉強会(3) #bje_study

Beginning JavaEE6 勉強会(3)
-Enterprise JavaBean-

Hiroki Inagaki
@inatus
http://github.com/inatus

目次
6. Enterprise JavaBeans
7. セッションBeanとタイマーサービス
8. コールバックとインターセプタ
9. トランザクションとセキュリティ
5/16/2012 Beginning JavaEE6 勉強会(1) 2

第6章
Enterprise
JavaBeans


EJBとは
 トランザクションとセキュリティを扱うサーバ
サイドのコンポーネント
 ビジネスロジックをカプセル化
 メッセージング、スケジューリング、リモート
アクセス、SOAP/REST、DI、AOPを扱う
 JDBC、JavaMail、JPA、JTA、JMS、JAAS、
JNDI、RMIと統合


第7章
セッションBeanとタ
イマーサービス


セッションBean
 EJBの核
 ビシネスロジックをカプセル化する
 以下の種類がある
 ステートレス
 対話状態を保持しない
 1つのメソッドで完結
 ステートフル
 対話状態を保持する
 複数のメソッドにまたがって利用
 シングルトン
 複数のクライアントが同時にアクセス


ステートレスBean
 最も良く使用される
 単一のメソッド呼び出しでタスクが完了するビ
ジネスプロセスを実行する
 一定の数のインスタンスがプール内に格納され
る
 複数のクライアント間で再利用できるため、最も効
率が良い
EJBコンテナ
インスタンスプール
インスタン
ス
インスタン
ス
クライアント
インスタンクライアント
ス


ステートレスBean
@Stateless
public class MemberEJB {

@PersistenceContext(unitName = "sample")
private EntityManager em;

public Member findMemberById(Long id) {
return em.find(Member.class, id);
}

public Member createMember(Member member) {
em.persist(member);
return member;
}
}


ステートフルBean
 前のステップの状態に依存する複数ステップを
含むタスクに使用できる
 例えば、ショッピングサイトのように、商品を
選択してから決済が完了するまでショッピング
カートの中身が保持されなければならないと
いった場合に使用する
 Beanインスタンスとクライアントは一対一で紐
付けられる
EJBコンテナ
①要求
②生成
③呼出しインスタン
スインスタン
クライアントス
クライアント


ステートフルBean
@Stateful
@StatefulTimeout(value = 15, unit = TimeUnit.MINUTES)
public class CartEJB {

private Set<Item> cart = new LinkedHashSet<Item>();

public void addItem(Item item) {
cart.add(item);
}

public void removeItem(Item item) {
cart.remove(item);
}
}


シングルトンBean
 アプリケーションごとに1つのインスタンスが
生成される
 各クライアントは1つのインスタンスを共有す
る
 同時実行の制御を行う必要がある
 初期化の次期や、複数のシングルトンBeanを初
期化する順序を考慮する必要がある

EJBコンテナ
インスタンクライアント
ス

クライアント
クライアント

シングルトンBean
@Singleton
public class CacheEJB {

private Map<Long, Object> cache =
new HashMap<Long, Object>();

public void addToCache(Long id, Object target) {
if (!cache.containsKey(id)) {
cache.put(id, target);
}
}

public void removeFromCache(Long id) {
cache.remove(id);
}
}


セッションBeanモデル
 Beanクラスの定義にインタフェースを用いる方
法と用いない方法がある
 リモート・インタフェース
 EJBコンテナが動作しているJVMインスタンスの外部にクラ
イアントが存在する場合に使用
 RMIを利用する
 ローカル・インタフェース
 同じJVM内の別のEJBやWebコンポーネントを呼び出す
 インタフェースのないビュー
 ローカルビューの一種
 すべてのパブリックメソッドをローカルに公開する


セッションBeanモデル

クライアント

アプリケーションサーバ1 アプリケーションサーバ2
EJBコンテナ EJBコンテナ
Bea Bea Bea Bea
n n リモート n n
ローカル

EJBコンテナ EJBコンテナ
コンポーネントコンポーネント


ローカル＆リモート・インタフェース
@Local
public interface MemberEJBLocal {
Member findMemberById(Long id);
}

@Remote
public interface MemberEJBRemote {
Member createMember(Member member);
}

@Stateless
public class MemberEJB implements MemberEJBLocal,
MemberEJBRemote {
...
}


インタフェースのないビュー
@Stateless
@LocalBean
...
}


クライアントからのBean呼び出し
 リモート＆ローカル・インタフェースの場合
インタフェースオブジェクトに@EJBでDIする
@EJB MemberEJBRemote memberEJBRemote;
@EJB MemberEJBLocal memberEJBLocal;

 インタフェースのないビューの場合
クラスのオブジェクトに@EJBでDIする
@EJB MemberEJB memberEJB;


DI（依存性注入）
以下のような方法がある
 @EJB
 EJBのリモート＆ローカル・インタフェース、イン
タフェースのないビューの参照を注入
 @PersistenceContext, @PersistenceUnit
 EntityManager, EntityManagerFactoryの依存関係
を表す
 @WebServiceRef
 Webサービスへの参照を注入

 @Resource
 JDBCデータソース、セッション・コンテキスト、
ユーザ・トランザクション等の参照を注入

非同期呼び出し
 印刷やメール送信などの処理が終了するまで待
たずに、続く処理を続行する
 セッションBeanのメソッドまたはクラスに
@Asynchronousを付加する
 非同期呼び出しからの戻り値を用いる場合は戻
り値の型にFuture<V>を使用する


非同期呼び出し
@Stateless
@Asynchronous
public class OrderEJB {

public void sendEmailConfirmation(Order order) {
// Emailの送信処理
}

public void printOrder(Order order) {
// 注文書の印刷処理
}

public Future<Integer> CalcShippingCost(
Order order) {
int shippingCost = 0;
// 送料計算処理
return AsyncResult<Integer>(shippingCost);
}

タイマサービス
 特定の時間に特定の処理を起動する
 毎晩在庫レポートを出力
 毎月売上を集計
 毎年ユーザの誕生日にメールを送信

 起動対象のメソッドに@Scheduleアノテーショ
ンとタイマを設定


@Stateless
public class TimerEJB {

// 毎日0時0分0秒に実行
@Schedule(second = "0", minute = "0", hour = "0")
public void outputReport() {
// 日次レポート出力処理
}

// 毎月の最終日の22時に実行
@Schedule(hour = "22", dayOfMonth = "Last")
public void addUpSales() {
// 月次の売上を集計
}
}


@Stateless

@Resource
TimerService timerService;
// Memberの誕生日にタイマを設定
em.persist(member);
ScheduleExpression membersBirthday
= new ScheduleExpression()
.dayOfMonth(member.getBirthDay())
.month(member.getBirthMonth());
timerService.createCalendarTimer
(membersBirthday,
new TimerConfig(member, true));
return member;
}
// 次頁へ続く

// 前頁から続き

// タイマが切れたときにEメールを送信
@Timeout
public void sendBirthdayEmail(Timer timer) {
Member member = (Member) timer.getInfo();
// Eメール送信処理
}
}


第8章
コールバックと
インターセプタ


コールバックとインターセプタ
 コールバック
 Beanの状態遷移が起きる際に任意のメソッドを呼び
出すこと
 Beanごとに設定する

 インターセプタ
 AOPと同様の機能
 Beanのメソッドを呼び出す際に、別のメソッドを呼
び出し割り込み処理を行う
 複数のBeanに対して横断的に設定できる


コールバック
 ステートレスBean、シングルトンBeanのライフ
サイクル

存在しない状態

1.インスタンス生成 5.@PreDestroy呼出し
2.依存性注入
3.@PostConstruct呼出し

準備状態

4.メソッド呼出し


コールバック
 ステートフルBeanのライフサイクル

7.タイムアウト
存在しない状態
8.@Removeおよび
1.インスタンス生成 @PreDestroy呼出し
2.依存性注入
3.@PostConstruct
呼出し 6.@PostActive呼出し

準備状態非活性化状態

5.@PrePassive呼出し
4.メソッド呼出し


コールバック
@Stateful
public class CartEJB {

@Resource
private DataSource ds;
private Connection conn;

@PostConstruct
@PostActivate
private void init() throws SQLException {
conn = ds.getConnection();
}

@PreDestroy
@PrePassivate
private void close() throws SQLException {
conn.close();
}

コールバックメソッド
 引数なしのvoidメソッドであること
 チェック例外のスロー不可、実行時例外は可
 アクセス修飾子はすべて使用可
 static、finalは不可
 1メソッドに複数のアノテーションを指定可
 同じアノテーションを2度以上指定不可


インターセプタ
 AroundInvokeインターセプタ
 Beanごとに適用
 Bean内のすべてのメソッドに対して適用される

 クラス・インターセプタ
 複数のBeanに横断的に適用
 インターセプト用のクラスを定義

 ライフサイクル・インターセプタ
 コールバックの機能を複数のBeanに横断的に適用


AroundInvokeインターセプタ
@Stateless

...
}
...
}

@AroundInvoke
private Object recordLog(InvocationContext ic)
throws Exception {
// メソッド呼び出し前ログ書き込み処理
try {
return ic.proceed();
finally {
// メソッド呼び出しログ書き込み処理
{

AroundInvokeインターセプタの定義
@AroudInvoke
@AroudInvoke
Object <メソッド名>(InvocationContext ic) ic)
Object <メソッド名>(InvocationContext
throws Exception;
throws
Exception;

 引数はjavax.interceptor.InvocationContext型
 戻り値はObject型
 チェック例外をスロー可
 アクセス修飾子はすべて使用可
 static、finalは不可
 proceedメソッドでビジネスメソッドを呼び出
し、結果を返す
 ただしチェーン内に次のインターセプタメソッドが
ある場合はそのインターセプタメソッドを呼び出す

クラス・インターセプタ
public class LoggingInterceptor {

@AroundInvoke
private Object recordLog(InvocationContext ic)
throws Exception {
// メソッド呼び出し前ログ書き込み処理
try {
return ic.proceed();
finally {
// メソッド呼び出しログ書き込み処理
{
{


@Stateless

@Interceptors(LoggingInterceptor.class)
...
}
...
}
}


 インターセプタとする任意のクラスのメソッド
に@AroundInvokeアノテーションを使用
 インターセプタを適用したいメソッドまたはク
ラスに@Interceptorsアノテーションを使用
 メソッドに指定すると指定したメソッドのみイン
ターセプタを適用する
 クラスに指定するとクラス内のすべてのメソッドに
インターセプタを適用する
 特定のメソッドのみをインターセプタ適用外とする場合は
@ExcludeClassInterceptorsアノテーションを用いる


ライフサイクル・インターセプタ
public class LoggingInterceptor {

@PostConstruct
private void init() {
// 初期化処理
{
{


@Stateless
@Interceptors(LoggingInterceptor.class)

...
}
...
}
}


 Beanのライフサイクルに応じたコールバックを
複数のBeanを横断的に適用可能
 @PostConstruct, @PrePassivate, @PostActiva
te, @PreDestroyが指定可能
 インターセプタを適用したいクラスに
@Interceptorsアノテーションを使用


第9章
トランザクションと
セキュリティ


EJBでのトランザクションサポート
 コンテナ管理トランザクション（CMT）
 トランザクションの開始、コミット、ロールバック
をコンテナが自動的に管理
 なにも設定しない時のデフォルトの動作

 Bean管理トランザクション（BMT）
 トランザクションの開始、コミット、ロールバック
をBean内に明示的に記述


コンテナ管理トランザクション（CMT）
@Stateless


em.persist(member);
return member;
}
}


CMTの属性
 クライアントがトランザクション対応のメソッ
ドを呼び出すときに、そのメソッドがトランザ
クション内で呼び出されているか否かによっ
て、以下の4つうちどの動作をするかを設定で
きる
 コンテナがクライアントのトランザクションを利用
する
 新しいトランザクションを開始してメソッドを実行
する
 トランザクションを使用しないでメソッドを実行す
る
 例外をスローする

 クラスやメソッドに@TransactionAttributeを

CMTの属性
CMT属性トランザクション内でないトランザクション内
REQUIRED 新しいトランザクション呼出し元のトランザクション
REQUIRED_NEW 新しいトランザクション新しいトランザクション
SUPPORTS トランザクションを使用し呼出し元のトランザクション
ない
MANDATORY 例外呼出し元のトランザクション
NOT_SUPPORTED トランザクションを使用しトランザクションを使用しな
ないい
NEVER トランザクションを使用し例外
ない


CMTの属性
@Stateless
@TransactionAttribute
(TransactionAttributeType.SUPPORTS)


em.persist(member);
return member;
}
}


CMTのロールバック
 デフォルトでは非チェック例外が発生した場合
のみトランザクションがロールバックされる
 明示的にトランザクションをロールバックする
にはDIによりSessionContextを取得し
setRollBackOnly()メソッドを呼び出す


CMTのロールバック
@Stateless

@Resource
private SessionContext ctx;

if (member.isValidMember) {
ctx.setRollBackOnly();
}
em.persist(member);
return member;
}
}


例外処理
 デフォルトでは非チェック例外が発生した場合
のみトランザクションがロールバックする
 ユーザ例外クラスに@ApplicationExceptionを
付加することでチェック例外／非チェック例外
に関わらず、ロールバックの有無を設定可能


例外処理
@Stateless

@Resource
private SessionContext ctx;

public Member createMember(Member member)
throws MemberInvalidException {
throw new MemberInvalidException();
}
em.persist(member);
return member;
}
}


例外処理
@ApplicationException(rollback = true)
public class MemberInvalidException
extends Exception {

public MemberInvalidException() {

}

public MemberInvalidException(String message) {
super(message);
}
}


Bean管理トランザクション（BMT）
 Beanのメソッド内に明示的にトランザクション
の開始・コミット・ロールバックを記述
 @TransactionManagementアノテーションをBean
クラスに付加するとBean管理のトランザクショ
ンとなる
 DIによりUserTransactionのインスタンスを生
成し、begin(), commit(), rollback()メソッ
ドによりトランザクションの操作を行う


Bean管理トランザクション（BMT）
@Stateless
@TransactionManagement(
TransactionManagementType.BEAN)

@Resource
private UserTransaction ut;

ut.begin();
em.persist(member);
ut.rollback();
}
ut.commit();
return member;
}

セキュリティ
 プリンシパルのロールごとにBean全体または一
部メソッドのアクセスを制御することができる
 プリンシパル
 認証を行ったユーザのユーザ名
 making
 kjstylepp
 inatus など
 ロール
 プリンシパルごとに割り当てられるグループ名
 Employee
 Admin
 User など


宣言型のセキュリティ
 アノテーションをBeanクラスまたはメソッドに
付加し、アクセスを制御する
 @PermitAll
 すべてのロールにアクセス許可を与える

 @DenyAll
 すべてのロールからのアクセスを拒否する
 特定の環境でメソッドへのアクセスを拒否する場合
などに利用する
 @RollsAllowed
 リストに指定されているロールにアクセス許可を与
える


@Stateless
@RolesAllowed({“user”, “employee”, “admin”})

@PermitAll
...
}
...
}
@RolesAllowed(“admin”)
public void deleteMember(Member member) {
...
}
@DenyAll
public Member findConfidentialMember(Long id) {
...
}

プログラムによるセキュリティ
 以下の場合に用いる
 メソッド内のコードのブロックにアクセスを許可ま
たは拒否をする場合
 個人へのアクセス許可または拒否をする場合

 DIでSessionContextのインスタンスを生成し、
以下のメソッドを用いる
 isCallerInRole()：指定したロールであるかを判定
しboolean値を返す
 getCallerPrincipal()：Principalオブジェクト返
す
 Principal.getName()でプリンシパルの名前を取得可能


@Stateless
@RolesAllowed({“user”, “employee”, “admin”})

@resource
SessionContext ctx;

if (ctx.isCallerInRole(“user”) {
// 本の検索処理
}
if (ctx.getCallerPrincipal().getName()
.equals(“inatus”) {
return findConfidentialMember(id);
}
...
}


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