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オーム社開発部が
を使う3つの理由
1. 原稿をバージョン管理したい
3. 組んで初めて得られる知見もフィードバックしたい
TEXなら、校了まで原稿をテキストファイルで持てる
TEXなら、組版後の大胆なスタイル変更にも耐えられる
2. 制作の早い時点から最終的な見た目を意識したい
TEXなら、仮スタイルをあてたPDFを自動生成しながら執筆や
編集ができる
「でも、出版社指定の TEX スタイルで執筆
するのはちょっと……」
ご安心ください
オーム社開発部では、筆者独自のTEX原稿はもちろん、
さまざまな形式(XML、HTML、Wiki、独自タグテキ
ストなど)で書かれた原稿をそのまま使い、その原稿を
バージョン管理しながら自動的にpLATEXを介してPDF
を生成する仕組みを用意いたします。
詳細と連絡先は、隣の説明または
お配りした資料をご覧ください
おもな
オーム社開発部における TEX の利用
森田尚・鹿野桂一郎・高尾智絵(オーム社 開発部)
hmorita@ohmsha.co.jp, kshikano@ohmsha.co.jp, ctakao@ohmsha.co.jp
http://www.ohmsha.co.jp/
2010-10-23
概要
当編集部で企画編集し、TEX(LATEX)を利用して組版された出版物をご紹介します(展示物参照)。TEX 導入以前
は、組み直しが大変なので、内容上・レイアウト上の試行錯誤が十分にできないという問題がありました。TEX を導
入した結果、原稿が組版された状態で何度も書き直せるようになり、著者の実力を発揮してもらいやすくなりました。
ワークフロー
現在では、執筆から編集制作までを次のようなワークフローで行っています。
1. 原稿一式をサーバ上のバージョン管理システムに登録しておく
2. 著者や関係者が、メーリングリストなどで議論をしつつ、原稿を編集する
3. 原稿が更新されるとサーバがそれを検知して、自動的に組版し、所定の場所に PDF をアップロードする(XML
形式や Wiki 記法で記述された原稿は、前処理スクリプトが TEX に変換する)
4. 著者陣は PDF をプレビューして原稿をさらに編集する(2 へ戻って繰り返す)
著者の
TEX 原稿
XML,
XHTML
その他
TEX PDF
xml2tex,
IdeoType
プリ
プロセッサ
platex +
dvipdfmx
利用している主な技術
• pLATEX2e、DVIPDFMx、jsbook.cls(12.5Q オプションを追加)、その他マクロパッケージ多数
• xml2tex.scm、IdeoType(プリプロセッサ)
• その他:Subversion、Git、Darcs(バージョン管理)、Trac(プロジェクト管理)、Hudson(自動ビルド)、
Debian GNU/Linux(開発・運用全般のプラットフォーム)、Adobe Acrobat(PDF/X-1a への変換)
制作基盤は過半がオープンソースソフトウェアで構成されています。開発者・メンテナの方々に感謝します。
今後
今後も引き続き、本文記述・スタイル定義・ビルド環境整備などさまざまな面で、TEX を利用する際のベストプラ
クティスを模索し、学んでいきたいと考えています。

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オーム社開発部がTeXを使う3つのおもな理由

  • 1. オーム社開発部が を使う3つの理由 1. 原稿をバージョン管理したい 3. 組んで初めて得られる知見もフィードバックしたい TEXなら、校了まで原稿をテキストファイルで持てる TEXなら、組版後の大胆なスタイル変更にも耐えられる 2. 制作の早い時点から最終的な見た目を意識したい TEXなら、仮スタイルをあてたPDFを自動生成しながら執筆や 編集ができる 「でも、出版社指定の TEX スタイルで執筆 するのはちょっと……」 ご安心ください オーム社開発部では、筆者独自のTEX原稿はもちろん、 さまざまな形式(XML、HTML、Wiki、独自タグテキ ストなど)で書かれた原稿をそのまま使い、その原稿を バージョン管理しながら自動的にpLATEXを介してPDF を生成する仕組みを用意いたします。 詳細と連絡先は、隣の説明または お配りした資料をご覧ください おもな
  • 2. オーム社開発部における TEX の利用 森田尚・鹿野桂一郎・高尾智絵(オーム社 開発部) hmorita@ohmsha.co.jp, kshikano@ohmsha.co.jp, ctakao@ohmsha.co.jp http://www.ohmsha.co.jp/ 2010-10-23 概要 当編集部で企画編集し、TEX(LATEX)を利用して組版された出版物をご紹介します(展示物参照)。TEX 導入以前 は、組み直しが大変なので、内容上・レイアウト上の試行錯誤が十分にできないという問題がありました。TEX を導 入した結果、原稿が組版された状態で何度も書き直せるようになり、著者の実力を発揮してもらいやすくなりました。 ワークフロー 現在では、執筆から編集制作までを次のようなワークフローで行っています。 1. 原稿一式をサーバ上のバージョン管理システムに登録しておく 2. 著者や関係者が、メーリングリストなどで議論をしつつ、原稿を編集する 3. 原稿が更新されるとサーバがそれを検知して、自動的に組版し、所定の場所に PDF をアップロードする(XML 形式や Wiki 記法で記述された原稿は、前処理スクリプトが TEX に変換する) 4. 著者陣は PDF をプレビューして原稿をさらに編集する(2 へ戻って繰り返す) 著者の TEX 原稿 XML, XHTML その他 TEX PDF xml2tex, IdeoType プリ プロセッサ platex + dvipdfmx 利用している主な技術 • pLATEX2e、DVIPDFMx、jsbook.cls(12.5Q オプションを追加)、その他マクロパッケージ多数 • xml2tex.scm、IdeoType(プリプロセッサ) • その他:Subversion、Git、Darcs(バージョン管理)、Trac(プロジェクト管理)、Hudson(自動ビルド)、 Debian GNU/Linux(開発・運用全般のプラットフォーム)、Adobe Acrobat(PDF/X-1a への変換) 制作基盤は過半がオープンソースソフトウェアで構成されています。開発者・メンテナの方々に感謝します。 今後 今後も引き続き、本文記述・スタイル定義・ビルド環境整備などさまざまな面で、TEX を利用する際のベストプラ クティスを模索し、学んでいきたいと考えています。