可能性を感じるカンボジアでのインフラPPP
今年に入って、フランス、スペイン、ケニア、アメリカ、フィリピン、UAEと海外への出張が増えています。そのうちUAEは2回です。愛知県の政策顧問の仕事であったり、インデックスが手がける海外でのインフラPPPの件であったり、理由はさまざまですが、世界を回っていると国内市場だけでビジネスをしている企業はどんどんじり貧になると感じています。
国によっては民主主義国家ではなく、いろいろ難しさを感じることもありますが、それも含め、ビジネスチャンスを求めて国外に出ていく姿勢がもっと必要ではないでしょうか。
少し前置きが長くなりましたが、7月の早い段階でカンボジアに行こうと思っています。東南アジアの国々はベトナムをはじめ何度も訪れていますが、カンボジアは初めて。何のために行くのかというと、カンボジア国内のインフラPPP(Public Private Partnership:官民連携)に関するミーティングです。
5月末、カンボジアのフン・マネット首相が来日されたことを覚えている方も多いと思います。マネット首相は石破首相と会談した他、JETROなどが開催した「日カンボジア・ビジネスフォーラム」などに参加されました。
実は、マネット首相の訪日に併せて来日したカンボジア商工会議所の会頭を務めるロイヤルグループのキット・メンさんとお目にかかる機会があり、その場でカンボジアでインフラPPPを進めることに合意しました。既に、ロイヤルグループとインデックスストラテジーとの間でカンボジアにおけるインフラPPPに関してMOU(基本合意書)を締結。より具体的なプロジェクトを詰めるため、MOUセレモニーの開催を兼ねてカンボジアを訪問することになりました。
キットさんにお目にかかったのは5月末で、実際にMOUを締結するまで2週間もありませんでした。キットさんはカンボジア最大の財閥であるロイヤルグループのトップ。意思決定の早さと組織を動かす腕力はさすがだと思いました。具体的な話はこれからですが、7年前に取りかかったベトナムの有料道路PPPは先行きがまだ見えませんが、こうした動きを見ていると、カンボジアでのインフラプロジェクトが先行するかもしれません。
カンボジアは親中政権で、汚職が蔓延しているというイメージを持つ方も多いかもしれません。確かにそうしたリスクはあります。ただ、中国が不景気だということもあって、カンボジアでの経済的な影響力は低下しているようです。また、欧米や日本に留学した若い優秀な官僚も増えており、そうした官僚は汚職とは無縁です。あまり知られていませんが、カンボジアには親日という側面もあり、付き合う相手を間違えなければ、リスクは管理できるのではないかと感じています。
いずれにせよ、具体的な動きはこれからですが、カンボジアという国にだいぶ興味が湧いています。今後、何か動きがあればこちらで書いていこうと思うので、楽しみにしていてください。