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第5回Zabbix勉強会 Lightning Talk
 Zabbixのちょっとしたヒント
Zabbixユーザ定義マクロの使い方

      2012年5月17日(土)

ZABBIX-JPコミュニティ副代表 広瀬 潔
     Kiyoshi.Hirose@nifty.com
          @KiyoshiHirose
          Kiyoshi Hirose
                                                               1
        Copyrights© 2012 Kiyoshi Hirose all rights reserved.
今日のAgenda
• 自己紹介

• Zabbixマクロの紹介

• Zabbixユーザ定義マクロの紹介

• ユーザ定義マクロを使うと何が嬉しいのか

• ユーザ定義マクロを使用したテンプレートの
  紹介
  (N/W機器監視テンプレートの例)

• まとめ    Copyrights© 2012 Kiyoshi Hirose all rights reserved.
                                                                2
自己紹介
• 名前:ひろせきよし
• 年齢:精神年齢は35歳くらい
• 職業:フリーのITマネジメントコンサルタント
  元米国コンピュータメーカ出身。今は、ちょっと
  大手のSI企業と契約してインフラ系の仕事してい
  ます。
• 業務内容:
 ① インフラ構築のプロジェクト管理
 ② サーバ/ネットワークの運用設計とZabbixによる
   監視システムの設計・構築
 ③ 入札案件の提案書の作成
 ④ 上から目線で入札RFPの作成なども時々やっている
 ⑤ 八王子方面の学校で非常勤講師なんかもやっている
 ⑥ 趣味でZabbixとOSSの世界を研究している
 ⑦ ちょっとアカデミックに経営情報学会で研究部会の
   幹事もやっている
         Copyrights© 2012 Kiyoshi Hirose all rights reserved.
                                                                3
それでは、今日の本題に入ります。




                                                            4
     Copyrights© 2012 Kiyoshi Hirose all rights reserved.
Zabbixマクロの紹介

          詳しい内容は、寺島さんの本の
             P.377 A.3マクロ
            を参照して下さい。

         {DATE},{TIME},{STATUS},
           {ITEM.VALUE}などは…
      Zabbixが元々定義しているマクロで
                   す。
        マクロとは、
アクションのメッセージ、リモートコマンド、
  トリガ条件式、マップのラベルなどに
     利用できる変数です。
                                                                5
         Copyrights© 2012 Kiyoshi Hirose all rights reserved.
Zabbixユーザ定義マクロの紹介
• ユーザ定義マクロ
 – {$MACRO_NAME}で表現される
 – MACRO_NAMEがユーザが定義したマクロ名
 – 例:{$IFINDEX1}, {$IFOPER} ← 後で説明

• どんな種類があるのか?
 – ホストに設定されたユーザ定義マクロ
 – テンプレートに設定されたユーザ定義マクロ
 – Zabbix全体に設定されたユーザ定義マクロ

 マクロは上記の順番で評価されます。
                                                                 6
          Copyrights© 2012 Kiyoshi Hirose all rights reserved.
Zabbixユーザ定義マクロ(続き)
• どこで定義するのか?
 – ホストに設定




                                                               7
        Copyrights© 2012 Kiyoshi Hirose all rights reserved.
Zabbixユーザ定義マクロ(続き)
• どこで定義するのか?
 – テンプレートに設定




                                                               8
        Copyrights© 2012 Kiyoshi Hirose all rights reserved.
Zabbixユーザ定義マクロ(続き)
• どこで定義するのか?
 – Zabbix全体に設定




                                                                 9
          Copyrights© 2012 Kiyoshi Hirose all rights reserved.
ユーザ定義マクロを使うと何が嬉しいのか
• サーバ監視の場合
 – サーバの機種やパフォーマンスに依存しない
   汎用的なテンプレートの作成ができ、メンテ
   ナンスが楽になる
 – トリガ条件も汎用的に記述ができ、条件式の
   微調整もホスト単位にでき、メンテナンスが
   楽になる

• ネットワーク監視の場合
 – 機種やベンダ毎に異なるifIndexやOIDに依存
   しないテンプレートの作成ができ、メンテナ
   ンスが楽になる
 – トリガ条件もサーバの場合と同様                                             10
        Copyrights© 2012 Kiyoshi Hirose all rights reserved.
ユーザ定義マクロを使うと何が嬉しいのか
• つまり…
 – 大規模で様々なベンダー製品で構築されてい
   るシステムの監視設定に関して、全機種共通
   部分は一つのテンプレートでカバーすること
   が可能になる

 – 細かい微調整はそれぞれのマクロの値を変更
   して行う




                                                                11
         Copyrights© 2012 Kiyoshi Hirose all rights reserved.
ユーザ定義マクロを使用したテンプレートの紹介

• N/W機器の死活、リンクアップ/ダウン、
  トラフィックの監視テンプレート(48ポー
  トスイッチ)
 – 機種に依存して変化するifIndexやOIDはホス
   トに設定するマクロとして定義
 – 全ネットワーク機器共通とする変数はテンプ
   レートに設定するマクロとして定義
 – MIB2レベルの機種に依存しないOIDはZabbix
   全体のマクロとして定義



                                                                12
         Copyrights© 2012 Kiyoshi Hirose all rights reserved.
ユーザ定義マクロを使用したテンプレートの紹介


                                 ポート1のリンクアップ/
                                 ダウンを監視するアイテム


      {$IFOPER}.{$INDEX1}




                                                              13
       Copyrights© 2012 Kiyoshi Hirose all rights reserved.
ユーザ定義マクロを使用したテンプレートの紹介




      リンクアップ検出後{$LINKUPTIME}秒
     ダッシュボードにメッセージを表示し、
    その後自動的に正常に復帰するトリガー条件式




                                                                14
         Copyrights© 2012 Kiyoshi Hirose all rights reserved.
まとめ

 Zabbixの解
        ユーザ定義マクロを
      うまく活用することによって
  汎用的かつ柔軟でメンテナンスが楽な
Zabbix監視システムの構築が可能となりま
           す!

                                                              15
       Copyrights© 2012 Kiyoshi Hirose all rights reserved.
ご清聴ありがとうございま
    した。

  The End.
 Kiyoshi.Hirose@nifty.com
 @KiyoshiHirose
 Kiyoshi Hirose

                                                             16
      Copyrights© 2012 Kiyoshi Hirose all rights reserved.

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20120512 第5回Zabbix勉強会LT

  • 1. 第5回Zabbix勉強会 Lightning Talk Zabbixのちょっとしたヒント Zabbixユーザ定義マクロの使い方 2012年5月17日(土) ZABBIX-JPコミュニティ副代表 広瀬 潔 Kiyoshi.Hirose@nifty.com @KiyoshiHirose Kiyoshi Hirose 1 Copyrights© 2012 Kiyoshi Hirose all rights reserved.
  • 2. 今日のAgenda • 自己紹介 • Zabbixマクロの紹介 • Zabbixユーザ定義マクロの紹介 • ユーザ定義マクロを使うと何が嬉しいのか • ユーザ定義マクロを使用したテンプレートの 紹介 (N/W機器監視テンプレートの例) • まとめ Copyrights© 2012 Kiyoshi Hirose all rights reserved. 2
  • 3. 自己紹介 • 名前:ひろせきよし • 年齢:精神年齢は35歳くらい • 職業:フリーのITマネジメントコンサルタント 元米国コンピュータメーカ出身。今は、ちょっと 大手のSI企業と契約してインフラ系の仕事してい ます。 • 業務内容: ① インフラ構築のプロジェクト管理 ② サーバ/ネットワークの運用設計とZabbixによる 監視システムの設計・構築 ③ 入札案件の提案書の作成 ④ 上から目線で入札RFPの作成なども時々やっている ⑤ 八王子方面の学校で非常勤講師なんかもやっている ⑥ 趣味でZabbixとOSSの世界を研究している ⑦ ちょっとアカデミックに経営情報学会で研究部会の 幹事もやっている Copyrights© 2012 Kiyoshi Hirose all rights reserved. 3
  • 4. それでは、今日の本題に入ります。 4 Copyrights© 2012 Kiyoshi Hirose all rights reserved.
  • 5. Zabbixマクロの紹介 詳しい内容は、寺島さんの本の P.377 A.3マクロ を参照して下さい。 {DATE},{TIME},{STATUS}, {ITEM.VALUE}などは… Zabbixが元々定義しているマクロで す。 マクロとは、 アクションのメッセージ、リモートコマンド、 トリガ条件式、マップのラベルなどに 利用できる変数です。 5 Copyrights© 2012 Kiyoshi Hirose all rights reserved.
  • 6. Zabbixユーザ定義マクロの紹介 • ユーザ定義マクロ – {$MACRO_NAME}で表現される – MACRO_NAMEがユーザが定義したマクロ名 – 例:{$IFINDEX1}, {$IFOPER} ← 後で説明 • どんな種類があるのか? – ホストに設定されたユーザ定義マクロ – テンプレートに設定されたユーザ定義マクロ – Zabbix全体に設定されたユーザ定義マクロ マクロは上記の順番で評価されます。 6 Copyrights© 2012 Kiyoshi Hirose all rights reserved.
  • 7. Zabbixユーザ定義マクロ(続き) • どこで定義するのか? – ホストに設定 7 Copyrights© 2012 Kiyoshi Hirose all rights reserved.
  • 8. Zabbixユーザ定義マクロ(続き) • どこで定義するのか? – テンプレートに設定 8 Copyrights© 2012 Kiyoshi Hirose all rights reserved.
  • 9. Zabbixユーザ定義マクロ(続き) • どこで定義するのか? – Zabbix全体に設定 9 Copyrights© 2012 Kiyoshi Hirose all rights reserved.
  • 10. ユーザ定義マクロを使うと何が嬉しいのか • サーバ監視の場合 – サーバの機種やパフォーマンスに依存しない 汎用的なテンプレートの作成ができ、メンテ ナンスが楽になる – トリガ条件も汎用的に記述ができ、条件式の 微調整もホスト単位にでき、メンテナンスが 楽になる • ネットワーク監視の場合 – 機種やベンダ毎に異なるifIndexやOIDに依存 しないテンプレートの作成ができ、メンテナ ンスが楽になる – トリガ条件もサーバの場合と同様 10 Copyrights© 2012 Kiyoshi Hirose all rights reserved.
  • 11. ユーザ定義マクロを使うと何が嬉しいのか • つまり… – 大規模で様々なベンダー製品で構築されてい るシステムの監視設定に関して、全機種共通 部分は一つのテンプレートでカバーすること が可能になる – 細かい微調整はそれぞれのマクロの値を変更 して行う 11 Copyrights© 2012 Kiyoshi Hirose all rights reserved.
  • 12. ユーザ定義マクロを使用したテンプレートの紹介 • N/W機器の死活、リンクアップ/ダウン、 トラフィックの監視テンプレート(48ポー トスイッチ) – 機種に依存して変化するifIndexやOIDはホス トに設定するマクロとして定義 – 全ネットワーク機器共通とする変数はテンプ レートに設定するマクロとして定義 – MIB2レベルの機種に依存しないOIDはZabbix 全体のマクロとして定義 12 Copyrights© 2012 Kiyoshi Hirose all rights reserved.
  • 13. ユーザ定義マクロを使用したテンプレートの紹介 ポート1のリンクアップ/ ダウンを監視するアイテム {$IFOPER}.{$INDEX1} 13 Copyrights© 2012 Kiyoshi Hirose all rights reserved.
  • 14. ユーザ定義マクロを使用したテンプレートの紹介 リンクアップ検出後{$LINKUPTIME}秒 ダッシュボードにメッセージを表示し、 その後自動的に正常に復帰するトリガー条件式 14 Copyrights© 2012 Kiyoshi Hirose all rights reserved.
  • 15. まとめ Zabbixの解 ユーザ定義マクロを うまく活用することによって 汎用的かつ柔軟でメンテナンスが楽な Zabbix監視システムの構築が可能となりま す! 15 Copyrights© 2012 Kiyoshi Hirose all rights reserved.
  • 16. ご清聴ありがとうございま した。 The End. Kiyoshi.Hirose@nifty.com @KiyoshiHirose Kiyoshi Hirose 16 Copyrights© 2012 Kiyoshi Hirose all rights reserved.