平成28年6月9日(木) 16:15-17:45
英語論文1DAYセミナー ― 英語論文を収集・執筆・発信する ―
第3部「英語論文を正しく広く発信しましょう」 室蘭工業大学 図書・学術情報事務室 学術情報ユニット 千葉浩之
はじめに
学術資源アーカイブに登録するメリット
学術情報ユニットの取り組み
・情報収集・調査・依頼・登録
・研究者データベースからのリンク形成
おわりに
せいかを せかいに せかいで いかせ!
The transition towards an Open Science system
adopted on 27/05/2016
Council of the European Union
Competitiveness Council (COMPET)
http://data.consilium.europa.eu/doc/document/ST-9526-2016-INIT/en/pdf
はじめに
MAIN OUTCOMES
- All scientific articles in Europe must be freely accessible as of 2020
- EU member states want to achieve optimal reuse of research data
- They are also looking into a European visa for foreign start-up founders
- According to the new Innovation Principle, new European legislation
must take account of its impact on innovation
Press release: All European scientific articles to be freely accessible by 2020
http://english.eu2016.nl/documents/press-releases/2016/05/27/all-
european-scientific-articles-to-be-freely-accessible-by-2020
はじめに
学術情報のオープン化の推進について(審議まとめ)
平成28年2月26日
科学技術・学術審議会 学術分科会 学術情報委員会
http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/gijyutu/gijyutu4/036/houkoku/1368803.htm
はじめに
基本的考え方
・研究成果は利活用されるべき
・公的研究資金*による研究成果のうち
論文および研究データは原則公開すべき
*文部科学省又は文部科学省が所管する独立行政法人から配分される競争的研究費
はじめに
研究成果の公開についての基本的方策
(1) 論文のオープンアクセスについての取組
▶・機関リポジトリをグリーンOA*の
基盤として更に拡充する
・オープンアクセスに係る方針を
定め公表する
(2) 論文のエビデンスとしての研究データの公開
(3) 研究成果の散逸等の防止
(4) 研究成果の利活用
(5) 人材の育成及び確保
*査読付き論文について出版社版または出版社版に至る前の著者最終原稿を大学等が
構築・運用する機関リポジトリに登載し、公開する方法。グリーンOAの利点は、
著者の負担なしに有料雑誌の論文情報が公開されることである。
はじめに
室蘭工業大学の機関リポジトリ
https://muroran-it.repo.nii.ac.jp
※平成28年3月1日 JAIRO Cloudに移行
はじめに
1. 学術情報検索サイト経由のアクセス
規格に準拠したプロトコルとフォーマットにより
学術情報検索サイトへメタデータを提供
・WorldCat https://www.worldcat.org
・JAIRO http://ju.nii.ac.jp
・CiNii Articles* http://ci.nii.ac.jp
・国立国会図書館サーチ http://iss.ndl.go.jp
:
*学術雑誌論文、一般雑誌記事、紀要論文のみ
学術資源アーカイブに登録するメリット
1. 学術情報検索サイト経由のアクセス
通常のウェブサイトで成果物を公開
→学術情報の探索行動から外れる・見逃す恐れ*
今年度登録した/しているウェブ公開済成果物
・航空宇宙機システム研究センター活動報告書
・地域共同研究開発センター研究報告
*論文の学術資源アーカイブへの登録に加えて、出版物レベルでも
日本で刊行された電子リソースのデータ共有サービス
ERDB-JP (Electronic Resources Database-JAPAN)
https://erdb-jp.nii.ac.jp への登録を進め、視認性を高めます
学術資源アーカイブに登録するメリット
2. 永続的識別子によるアクセスの保障
http://hdl.handle.net/10258/***
万が一、学術資源アーカイブそのもののURLが
変わっても変更先へアクセス
学術資源アーカイブに登録するメリット
3. 他の登録論文の発見
専任教員ひとりひとりにインデックスを作成
表記ゆれのない「著者」記述(クリックで検索)
学術資源アーカイブに登録するメリット
4. 利用統計の把握
ブラウザ上で
・論文ファイルのダウンロード回数(リアルタイム)
・閲覧(論文情報ページへのアクセス)回数(前月分まで)
利用統計レポートのメール配信
毎月1日に前月分のダウンロード回数と
閲覧回数をお届け(希望者のみ)
※論文ファイルのURLに直接アクセスされると
閲覧回数はカウントせず、ダウンロード回数のみカウントします
学術資源アーカイブに登録するメリット
5. 研究者データベースへのリンク
表示項目として
「室蘭工業大学研究者データベースへのリンク」
を設置
論文から論文以外の研究業績や教育活動、
ひととなりといった側面へのアプローチ
日本語版→日本語版の研究者データベース
英語版 →英語版の研究者データベース
学術資源アーカイブに登録するメリット
情報収集
英語論文(海外出版社/学協会)
Web of Science(WoS)の検索アラート機能で
所属機関:Muroran Institute of Technology の
論文の新規収録有無を毎週メールで確認・蓄積
日本語論文(国内出版社/学協会)
J-GLOBAL収録の「文献」情報を
室蘭工業大学(別名も含む)で
週1回検索し、前週との差分を確認・蓄積
学術情報ユニットの取り組み
・情報収集・調査・依頼・登録
調査
出版社の著作権ポリシーを調査(照会)
・公開できる原稿のバージョン
・出版社版OK
・著者最終稿(≠Proof原稿)OK
・公開制限期間
・即時OK
・Xか月後OK
・その他の条件(DOIの明記等)
学術情報ユニットの取り組み
・情報収集・調査・依頼・登録
依頼
出版社の著作権ポリシー上
問題のないものについて教員へ依頼
1. 共著者の同意
2. 原稿のご提供
登録
誤記のないよう、相互チェックのうえ登録
学術情報ユニットの取り組み
・情報収集・調査・依頼・登録
学術情報ユニットの取り組み
・研究者データベースからのリンク形成
室蘭工業大学 第3期(平成28-33年度)中期目標・中期計画
2. 研究に関する目標
(1) 研究水準及び研究の成果等に関する目標
③ 学術研究成果の論文発表、研究成果に基づく外部資金
の獲得及び特許等の取得を積極的に進め、
それらの研究水準及び成果を評価・検証して、
質の高い研究を推進し、それらを公表する。
↓そのための措置のひとつ
③-3 教員データベースとリポジトリーとの接続性を
高めて、研究成果コンテンツの公開を進める。
http://www.mext.go.jp/component/a_menu/education/detail/__icsFiles/afieldfile/2016/04/07/1
368751_03.pdf
学術情報ユニットの取り組み
・研究者データベースからのリンク形成
学術資源
アーカイブ
研究者
データベース
ほとんどリンクできていない
登録時にリンク形成
(過去分はJAIRO Cloud移行時に形成済)
研究者データベース更新(今年度)に向けて形成作業中
更新後は論文登録時にこちらのリンクも形成します
が
学術情報のオープン化をご考慮のうえ
引き続き、学術資源アーカイブ事業に
ご理解・ご協力をお願いいたします
・WoS、J-GLOBALでは収集できない情報を!
教材や会議発表資料も登録したいです
・国際的な学術情報のオープン化を踏まえて
論文執筆・投稿の段階から共著者と
機関リポジトリ登録について認識の共有を!
・http://hdl.handle.net/10258/*** のURLを
関係者に通知・リンクとしてご活用ください!
※Google検索等から論文ファイルに
直接アクセスされると
他の登録論文や各種リンクを見逃すことに
具体的には
学術情報のオープン化の推進について(審議まとめ)
研究成果の公開についての基本的方策
(1) 論文のオープンアクセスについての取組
・機関リポジトリをグリーンOAの
基盤として更に拡充する
▷・オープンアクセスに係る方針を
定め公表する
(2) 論文のエビデンスとしての研究データの公開
(3) 研究成果の散逸等の防止
(4) 研究成果の利活用
(5) 人材の育成及び確保
こちらも近いうちに
研究成果を世界に公開
利活用による新たな価値の創出
▶ 学術情報ユニット 内線5191

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