SlideShare a Scribd company logo
研究課題作っちゃおう
あわよくば応募しちゃおう
2019年 12 月6日 未来研究トーク
宇野 毅明 (国立情報学研究所
&総合研究大学院大学)
http://research.nii.ac.jp/~uno/index-j.html
e-mail: uno@nii.ac.jp
研究者のプロジェクト
大学の研究は、意外と組織されていません
必要なことを計画的に
上手にポートフォリオを作っているわけではないです
建前
国と社会の要望に応えるべく、必要となる最新技術を
研究開発する
本音
(研究室運営のため)自分のできることを、なるべく役
立つように見せて応募する
科研とJSTファンド
大学向けのファンドは大きく2つ
科研費と、JSTのファンド(さきがけ、CRESTなど)
科研費
すべての分野にある程度均一に配分するファンド
ボトムアップで、優秀な研究者に配分
JST型
JSTが立てた、戦略目標にそう計画を募集する
優秀な研究者を採択するが、バランスも考える
課題のいきづまり
「研究者のできること」に課題が集中すると、もちろん弊
害があると思います
分野の偏り
変革の停滞
必要な課題への注目の不足
新しいアイディアの欠乏
「こういう研究をしたほうがいいのでは」という、
普通に考えられることが、どんどん抜けていきます
自分たちで考えてみよう
では、社会の要請とアイディアと実行可能性だけを考え
て、シンプルに研究課題を考えたらどうなるでしょうか
ひょっとしたら、今まで見たこともない、納得のいく面白い
課題ができるかもしれません
じゃあ、JSTのCREST領域に対して、我々で課題を作って
みましょう、というのが、今日の目標です
キッザニアのお仕事体験のように、自分たちもやってみ
よう、ということで、体験することが第一の目標です
未来研究トークの力
果たして、専門家である研究者に優ることができるのか
研究者は、ビジネスや社会問題、分野でのバランスなど
を考えるプロではない
我々は、議論を重ねている
多くのトピックについて真剣に考える時間を持ってきた
多くの概念を見いだしてきた。
前回の議論でも、新しい視点をいくつも得た
対象とする研究課題
[共生インタラクション]
人間と情報環境の共生インタラクション基盤技術の創出と展開
ざっくりいうと
「AIとかコンピュータがだいぶ進化してきたから、今より
もっと深い人間活動にコンピュータがかかわったり、
違う形で人間とシステムがコミュニケーションしたり、
新しい価値を持ったシステムを作ったり しましょう」
議論の仕方
● テーマから、社会課題、興味深いことをしっかり考えて
下さい
● アイディアを出していって下さい。その際に、「みんなが
考えそうなこと」はなるべくさけてください
● 「みんなが考えそうなこと」に関しては、なぜそれが行
われていないかを考えて下さい
● 専門的なこと、「なんでできないの」ということは、どん
どん周りに聞いて下さい。「わからないこと」「できないこ
と」の共有はとても大事です

More Related Content

PDF
いきいき研究室増産プロジェクトFourm2011報告書
PDF
【報告】いきいき研究室増産プロジェクトFORUM2012
PDF
適切な研究課題の設定が論文掲載の第一歩
PPTX
Do you remember the number of "future works" you have written?
PDF
有益コミュニケーション
PDF
自動計測制御学会発表091124
PPT
2006年大学図書館職員講習会(短期研修)講義資料「大学図書館の現状と課題」
いきいき研究室増産プロジェクトFourm2011報告書
【報告】いきいき研究室増産プロジェクトFORUM2012
適切な研究課題の設定が論文掲載の第一歩
Do you remember the number of "future works" you have written?
有益コミュニケーション
自動計測制御学会発表091124
2006年大学図書館職員講習会(短期研修)講義資料「大学図書館の現状と課題」

Similar to 20200323presentation uno (8)

PDF
サイエンスアイランドプロジェクト:リーフレット,science islands project: leaflet
PPTX
社会人大学院生や独立研究者がもし研究活動に伸び悩んだらどうしたら打開できるのか
PPTX
2016-03-01 研究の進め方を改善しよう
PDF
研究推進と人材育成のポジティブな関係を考えるフォーラム
PDF
Research ecosystem pdf
PPTX
研究・技術・イノベーションの実現に向けて Panel presentation at Jssprm 2012
PDF
20150213関東地区セミナー公開版(鈴木)
サイエンスアイランドプロジェクト:リーフレット,science islands project: leaflet
社会人大学院生や独立研究者がもし研究活動に伸び悩んだらどうしたら打開できるのか
2016-03-01 研究の進め方を改善しよう
研究推進と人材育成のポジティブな関係を考えるフォーラム
Research ecosystem pdf
研究・技術・イノベーションの実現に向けて Panel presentation at Jssprm 2012
20150213関東地区セミナー公開版(鈴木)
Ad

More from miraikenkyu (20)

PDF
redistributable.pdf
PDF
20221025tairasan.pdf
PDF
Dr. Katsurai's slide
PDF
20190920summary
PDF
Prof. Ando's slides
PDF
20190920summary
PDF
Nurture Prepared Mind
PDF
MQ Discussion Summary
PDF
Mother Quest 2
PDF
20190903summary
PDF
Discussion on the future agriculture of Japan
PDF
20180124hashimoto s
PDF
How can IT change agriculture: what is essential?
PDF
Ardija plus one: what we are aiming at international networking
PDF
A reality of the ectype
PDF
「見ること」とは何か
PDF
ECサイトの新しいカタチ
PDF
学習・教育分野で今後生まれる新たなビジネス
PDF
企画提案プロセス
PDF
「知のコンピューティング」戦略目標への長い道のり
redistributable.pdf
20221025tairasan.pdf
Dr. Katsurai's slide
20190920summary
Prof. Ando's slides
20190920summary
Nurture Prepared Mind
MQ Discussion Summary
Mother Quest 2
20190903summary
Discussion on the future agriculture of Japan
20180124hashimoto s
How can IT change agriculture: what is essential?
Ardija plus one: what we are aiming at international networking
A reality of the ectype
「見ること」とは何か
ECサイトの新しいカタチ
学習・教育分野で今後生まれる新たなビジネス
企画提案プロセス
「知のコンピューティング」戦略目標への長い道のり
Ad

20200323presentation uno