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AIやマイクロサービスを活用した
DynamoDB節約術
グリー株式会社
開発本部
インフラストラクチャ部 サービスインストレーショングループ
橋本順之
目次
● 前置き
● コストの肝のキャパシティ
● キャパシティの自動化
● まとめ
2
前置き
● DynamoDB
○ アナザーエデンとダンメモのメインストレージ
○ 国内および海外を合わせると7箇所で運用
○ NoSQL:アクセス数に対してスケールしやすい
○ データ量だけでなく、キャパシティ(スループット)で費用がかかる
● 解決したい問題
○ メインストレージなのでサーバーの運用費を安くしたい
○ 運用を自動化したい
■ (20~50テーブル) x 7 の キャパシティを設定
キャパシティ
● DynamoDBはキャパシティ(スループット)で費用がかかる
● テーブル単位でキャパシティを設定
一時間:1リクエスト/秒
リード:$0.0001484
ライト:$0.000742
キャパシティ
● DynamoDBはキャパシティ(スループット)で費用がかかる
● テーブル単位でキャパシティを設定
一カ月:10000リクエスト/秒
ReadWriteこみで$6410
キャパシティ
● DynamoDBはキャパシティを上げ下げすると安くなる
プロビジョンされたキャパシティ
利用しているキャパシティ
キャパシティの注意点
● 利用しているキャパシティ > プロビジョンされたキャパシティの場合
○ アクセスに失敗します。
プロビジョンされたキャパシティ
利用しているキャパシティ
キャパシティ
● (20~50テーブル) x 7 の キャパシティを設定
キャパシティの費用体系
● オンデマンド
○ リクエストした分だけ費用がかかる
○ これまでのピークの倍のスループットが出せる
○ 0.001026USD/RCU (一時間)
● プロビジョニング
○ あらかじめ決めたキャパシティで費用がかかる
■ 0.0001484USD/RCU (一時間)
■ RCU = 1秒1回のリード
● リザーブドを買う(一年)
■ 0.000029USD/RCU(一時間)
● プロビジョニング
● リザーブド
● 自分でキャパシティ管理
キャパシティの費用体系(1Mリクエスト/秒)
Read(USD 1MReq/sec) Write(USD 1MReq/sec)
オンデマンド 0.285 1.427
プロビジョニング 0.041 0.206
リザーブド(1年) 0.008 0.041
東京リージョン、2020/01/14調査
例:プロビジョニング Read 0.041 = 0.0001484/3600*1000000
前置き
● DynamoDB
○ アナザーエデンとダンメモのメインストレージ
○ 国内および海外を合わせると7箇所で運用
○ NoSQL:アクセス数に対してスケールしやすい
○ データ量だけでなく、キャパシティ(スループット)で費用がかかる
● 解決したい問題
○ メインストレージなのでサーバーの運用費を安くしたい
○ 運用を自動化したい
■ (20~50テーブル) x 7 の キャパシティを設定
キャパシティをコントロールするシステム構成
● AWS Lambdaで構成
● 特徴
○ AIが5分おきにキャパシティを調整
○ 突発の負荷に対応(設定値を超えると自動で増やす)
● 定常の調整
○ 設定値の40%の負荷で調整
○ 前日の負荷をみてAIが当日のキャパシティを調整
○ Haskellでかかれているので安全
● イベントのための調整
○ ユーザーが設定
○ AIが自動と手動(ユーザー定義)を切り替える
キャパシティをコントロールするシステム構成
まとめ
● DynamoDB
○ アナザーエデンとダンメモのメインストレージ (7箇所)
○ 安く使うにはリザーブドがおすすめ
○ キャパシティをテーブルごとにコントロールする必要があります
○ 問題:テーブルが多い。(20~50テーブル) x 7
● 対応策
○ ユーザーによるスケジュールと前日の利用量からAIがキャパシティをコント
ロール
○ AWS Lambda の無料利用枠には、1 か月に 1,000,000 件の無料リクエスト
■ 5分おきの実行:8640回/月
■ 100テーブル程度なら無料
ご清聴ありがとうございました。

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  • #8: 説明をふやす。 はみ出たときにどうなるとか、具体的な問題を提示。
  • #9: 説明をふやす。 はみ出たときにどうなるとか、具体的な問題を提示。
  • #14: ちいさくてみずらい。