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Copyright © 2018 Networld Corporation All Rights Reserved.
[Citrix on Nutanix]
MCS と PVS の比較
Copyright © 2018 Networld Corporation All Rights Reserved.
Nutanix環境では
MCSとPVSのどちらを選べばいいの?
3Copyright © 2018 Networld Corporation All Rights Reserved.
おさらい : Provisioning Services (PVS)
• Provisioning Services (PVS)
₋ マスターとなる仮想マシンを vDisk (マスターイメージ)に変換
₋ vDisk を別途構築の PVS サーバーで配信 ( vDisk は .vhdx 形式の仮想ハードディスクファイル)
₋ ネットブート(ストリーム配信)によって、同じ vDisk を参照するマシン(ターゲットデバイス)を作成
₋ ターゲットデバイスからの Read は PVS サーバーに対して行われるため、ストレージの IO負荷が低い
(ほぼ書き込みのみ)
₋ 各仮想マシンは差分情報をライトキャッシュに保持 (ライトキャッシュは再起動によってクリア)
展開された仮想マシン
(ハイパーバイザー)
Citrix Receiver
Laptops
ライトキャッシュ
マスター仮想マシン
仮想ディスク
vDiskに変換
ターゲットデバイス
(仮想マシン)から
vDiskを参照
ICA接続
PVSで展開された
仮想マシンのディスク構成
vDisk
PVSサーバー
ユーザーデータは
ライトキャッシュに
書き込まれる
4Copyright © 2018 Networld Corporation All Rights Reserved.
• Machine Creation Services (MCS)
₋ マスターとなる仮想マシンからベースディスクを生成
₋ 同じベースディスクを参照する複数の仮想マシンを展開 (いわゆるリンククローン)
₋ 仮想マシンは差分情報を差分ディスクに保持、各マシンの ID 情報を ID ディスクに保持
(複製した仮想マシン上で独立した OS が動作する)
₋ XenApp / XenDesktop 7.9以降からライトキャッシュ領域(ディスク、RAM)を設定可能
₋ ベースディスクを更新したタイミングで差分ディスクのデータはクリアされる
₋ 仮想マシンのみで可能 (ハイパーバイザーとの連携が必須であるため)
おさらい : Machine Creation Services (MCS)
マスター仮想マシン
仮想ディスク
SNAP
SHOT
ベースディスクを
生成
展開された仮想マシン
(ハイパーバイザー)
ICA接続
差分ディスク 識別情報
(IDディスク)
MCSで展開された
仮想マシンのディスク構成
Citrix Receiver
Laptops
ユーザーデータは
差分ディスクに
書き込まれる
共有ストレージ
更新前
ベースディスク
更新後
ベースディスク
ベースディスク更新の
タイミングで参照先を
切り替え
5Copyright © 2018 Networld Corporation All Rights Reserved.
ベースディスク
比較 : MCS と従来型インフラの組み合わせでは
HostsHostsHosts Hosts
共有ストレージ
6Copyright © 2018 Networld Corporation All Rights Reserved.
比較 : Nutanix は MCS 展開の VDI に最適な環境
• Machine Creation Service による仮想マシンの展開
ベース
ディスク
Nutanixノード
ユニファイド
キャッシュ
Nutanixノード
ユニファイド
キャッシュ
NutanixノードNutanixノード
ユニファイド
キャッシュ
マスター仮想マシン
仮想ディスク
SNAP
SHOT
Nutanix独自の
ローカリティを活用
 ユニファイドキャッシュあり
 他HCI製品と比較して
ローカリティによるReadの
アドバンテージあり
Copyright © 2018 Networld Corporation All Rights Reserved.
比較方法
8Copyright © 2018 Networld Corporation All Rights Reserved.
負荷試験ツール : LoginVSI
9Copyright © 2018 Networld Corporation All Rights Reserved.
LoginVSI とは
• VDI 環境に対して、ワークロード(負荷)をかけ
そのレスポンスタイムから VDI 環境のパフォーマンスや
キャパシティを解析・評価
• VSImax v4.1 を算出
快適に使用できるセッションの最大キャパシティ
対象システムで耐えうる能力が把握できます
異なるハードウェア、ソフトウェアでも同一の指針で比較が可能
• ベンダーニュートラルな業界標準の
ベンチマークツールとして
多くのベンダーや企業が利用
10Copyright © 2018 Networld Corporation All Rights Reserved.
LoginVSI のアーキテクチャ
VSI Launcher
· VSI Launcher
· VSI Analyzer
· ICA / RDP / Other client
Target machine
· User simulation scripts
· Office 2003/2007/2010
· Adobe Reader
Active Directory
· VSI Users and Groups
· VSI Policy
VSI Share
· Log Files
· Log File archives
· Logoff mechanism
① ユーザー認証
③ セッション開始・ログイン
④ 負荷スクリプト実行
(VDIシステム)
⑤ ログ
送付
⑥ ログ解析
② 負荷等の設定
Login VSI 用のOU、
グループ、ユーザーが
作成される
Windows共有フォルダー
測定結果、設定ファイル、
ライセンス等を保存
クライアントが複数起動、
VDIシステムにセッション
を張る
テスト後、結果解析
11Copyright © 2018 Networld Corporation All Rights Reserved.
テスト内容
• Citrix XenDesktop 7.15 LTSR CU2 の環境にて、
MCS および PVS で Windows 10 v1709 を50台展開
• 仮想マシン展開先のハイパーバイザーは AHV 5.5.2
• マスター仮想マシンには Office 2016 および必要なアプリを
インストール済み (Adobe Readerや仮想プリンターなど)
• ワークロードは ”Task Worker” を選択
• Launcher は3台用意 : Citrix Receiver 4.12
• ログオン間隔 10秒 (つまり、1Launcher あたり170秒で発射完了)
12Copyright © 2018 Networld Corporation All Rights Reserved.
LoginVSI ターゲットマシン (VDI部分)
• Lenovo HX3320 (3ノード構成)
₋CPU : Xeon Silver 4110 @ 2.1 GHz, 16Cores, 2Sockets
₋RAM : 188.52 GiB
₋DISK : 4HDD, 4SSD
• Windows 10 v1709 (MCS, PVS共通)
₋CPU : 2vCPU
₋RAM : 3GB
₋DISK : 32GB (Diff Disk)
₋VDA 7.15 CU2
₋Office 2016
13Copyright © 2018 Networld Corporation All Rights Reserved.
管理コンポーネント
• Delivery Controller + StoreFront / Active Directory / KMS
₋OS : Windows Server 2016 (KMSのみ 2012 R2)
₋CPU : 2vCPU
₋RAM : 8GB
₋DISK : 100GB
• Provisioning Server + DHCP
₋OS : Windows Server 2016
₋CPU : 6vPU
₋RAM : 24GB
₋DISK : 100GB
14Copyright © 2018 Networld Corporation All Rights Reserved.
戦闘開始
15Copyright © 2018 Networld Corporation All Rights Reserved.
ランチャーがターゲットへどんどん接続(攻撃)していきます
16Copyright © 2018 Networld Corporation All Rights Reserved.
ワークロードテストの様子
17Copyright © 2018 Networld Corporation All Rights Reserved.
ワークロードテストの様子
オフィスでOutlookを開きながら
カプチーノのトリプルショットを
飲んでいる状況さえもシミュレーション
Copyright © 2018 Networld Corporation All Rights Reserved.
結果
19Copyright © 2018 Networld Corporation All Rights Reserved.
大人の事情により具体的な数字は出せません
性能 : 高
性能 : 低
LoginVSI Analyzer というツールで測定結果が分かります。
ここで表示されるものは Response Time、
つまり VDI 上での操作に対する応答速度です。
基準となる応答速度を VSImax baseline と呼びます。
このbaselineで各展開方式の基本性能を比較します。
20Copyright © 2018 Networld Corporation All Rights Reserved.
0
20
40
60
80
100
120
1st Run 2nd Run 3rd Run 4th Run Average
VSImaxbaseline
MCS
PVS
VSImax baseline を割合グラフにしてみました ※MCSを100とする
性能 : 高
性能 : 低
MCS と PVS
【重要】
2%~11%の VSImax baseline のブレが出ていますが、
このブレはサイジングやプロファイルの容量など、
各種条件によって異なってきます。
この環境・条件ではMCSの方が速い傾向にありました。
21Copyright © 2018 Networld Corporation All Rights Reserved.
考察 : なぜMCSの方が速い傾向なのか
PVS を利用するためには…
各方式のディスク参照経路
MCS の場合
PVS サーバーが必要
リソースに十分な余裕を
ローカルのユニファイドキャッシュを
優先的に参照
PVS の場合
vDisk をネットワーク越しに参照
22Copyright © 2018 Networld Corporation All Rights Reserved.
まとめと結論
• わずかだがCitrix on Nutanixの環境ではMCSの方が速い
• MCSのローカリティが有効に働くのはReadのとき
• MCSもPVSもWriteのときはユーザーの仮想マシン自身の
差分ディスクへ書き込む
• 3 Tierの場合やレガシーな環境ではPVSのメリットが大きかったが
Nutanix環境では大きなパフォーマンスの違いが見られない
• 弊社検証環境では約2~10%のパフォーマンス差
(実際には100ミリ秒程度の差異…)
• かつては敬遠されることもあったMCSが本当の意味で実用的な選択肢に

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[Citrix on Nutanix] LoginVSI による MCSとPVS の比較検証

  • 1. Copyright © 2018 Networld Corporation All Rights Reserved. [Citrix on Nutanix] MCS と PVS の比較
  • 2. Copyright © 2018 Networld Corporation All Rights Reserved. Nutanix環境では MCSとPVSのどちらを選べばいいの?
  • 3. 3Copyright © 2018 Networld Corporation All Rights Reserved. おさらい : Provisioning Services (PVS) • Provisioning Services (PVS) ₋ マスターとなる仮想マシンを vDisk (マスターイメージ)に変換 ₋ vDisk を別途構築の PVS サーバーで配信 ( vDisk は .vhdx 形式の仮想ハードディスクファイル) ₋ ネットブート(ストリーム配信)によって、同じ vDisk を参照するマシン(ターゲットデバイス)を作成 ₋ ターゲットデバイスからの Read は PVS サーバーに対して行われるため、ストレージの IO負荷が低い (ほぼ書き込みのみ) ₋ 各仮想マシンは差分情報をライトキャッシュに保持 (ライトキャッシュは再起動によってクリア) 展開された仮想マシン (ハイパーバイザー) Citrix Receiver Laptops ライトキャッシュ マスター仮想マシン 仮想ディスク vDiskに変換 ターゲットデバイス (仮想マシン)から vDiskを参照 ICA接続 PVSで展開された 仮想マシンのディスク構成 vDisk PVSサーバー ユーザーデータは ライトキャッシュに 書き込まれる
  • 4. 4Copyright © 2018 Networld Corporation All Rights Reserved. • Machine Creation Services (MCS) ₋ マスターとなる仮想マシンからベースディスクを生成 ₋ 同じベースディスクを参照する複数の仮想マシンを展開 (いわゆるリンククローン) ₋ 仮想マシンは差分情報を差分ディスクに保持、各マシンの ID 情報を ID ディスクに保持 (複製した仮想マシン上で独立した OS が動作する) ₋ XenApp / XenDesktop 7.9以降からライトキャッシュ領域(ディスク、RAM)を設定可能 ₋ ベースディスクを更新したタイミングで差分ディスクのデータはクリアされる ₋ 仮想マシンのみで可能 (ハイパーバイザーとの連携が必須であるため) おさらい : Machine Creation Services (MCS) マスター仮想マシン 仮想ディスク SNAP SHOT ベースディスクを 生成 展開された仮想マシン (ハイパーバイザー) ICA接続 差分ディスク 識別情報 (IDディスク) MCSで展開された 仮想マシンのディスク構成 Citrix Receiver Laptops ユーザーデータは 差分ディスクに 書き込まれる 共有ストレージ 更新前 ベースディスク 更新後 ベースディスク ベースディスク更新の タイミングで参照先を 切り替え
  • 5. 5Copyright © 2018 Networld Corporation All Rights Reserved. ベースディスク 比較 : MCS と従来型インフラの組み合わせでは HostsHostsHosts Hosts 共有ストレージ
  • 6. 6Copyright © 2018 Networld Corporation All Rights Reserved. 比較 : Nutanix は MCS 展開の VDI に最適な環境 • Machine Creation Service による仮想マシンの展開 ベース ディスク Nutanixノード ユニファイド キャッシュ Nutanixノード ユニファイド キャッシュ NutanixノードNutanixノード ユニファイド キャッシュ マスター仮想マシン 仮想ディスク SNAP SHOT Nutanix独自の ローカリティを活用  ユニファイドキャッシュあり  他HCI製品と比較して ローカリティによるReadの アドバンテージあり
  • 7. Copyright © 2018 Networld Corporation All Rights Reserved. 比較方法
  • 8. 8Copyright © 2018 Networld Corporation All Rights Reserved. 負荷試験ツール : LoginVSI
  • 9. 9Copyright © 2018 Networld Corporation All Rights Reserved. LoginVSI とは • VDI 環境に対して、ワークロード(負荷)をかけ そのレスポンスタイムから VDI 環境のパフォーマンスや キャパシティを解析・評価 • VSImax v4.1 を算出 快適に使用できるセッションの最大キャパシティ 対象システムで耐えうる能力が把握できます 異なるハードウェア、ソフトウェアでも同一の指針で比較が可能 • ベンダーニュートラルな業界標準の ベンチマークツールとして 多くのベンダーや企業が利用
  • 10. 10Copyright © 2018 Networld Corporation All Rights Reserved. LoginVSI のアーキテクチャ VSI Launcher · VSI Launcher · VSI Analyzer · ICA / RDP / Other client Target machine · User simulation scripts · Office 2003/2007/2010 · Adobe Reader Active Directory · VSI Users and Groups · VSI Policy VSI Share · Log Files · Log File archives · Logoff mechanism ① ユーザー認証 ③ セッション開始・ログイン ④ 負荷スクリプト実行 (VDIシステム) ⑤ ログ 送付 ⑥ ログ解析 ② 負荷等の設定 Login VSI 用のOU、 グループ、ユーザーが 作成される Windows共有フォルダー 測定結果、設定ファイル、 ライセンス等を保存 クライアントが複数起動、 VDIシステムにセッション を張る テスト後、結果解析
  • 11. 11Copyright © 2018 Networld Corporation All Rights Reserved. テスト内容 • Citrix XenDesktop 7.15 LTSR CU2 の環境にて、 MCS および PVS で Windows 10 v1709 を50台展開 • 仮想マシン展開先のハイパーバイザーは AHV 5.5.2 • マスター仮想マシンには Office 2016 および必要なアプリを インストール済み (Adobe Readerや仮想プリンターなど) • ワークロードは ”Task Worker” を選択 • Launcher は3台用意 : Citrix Receiver 4.12 • ログオン間隔 10秒 (つまり、1Launcher あたり170秒で発射完了)
  • 12. 12Copyright © 2018 Networld Corporation All Rights Reserved. LoginVSI ターゲットマシン (VDI部分) • Lenovo HX3320 (3ノード構成) ₋CPU : Xeon Silver 4110 @ 2.1 GHz, 16Cores, 2Sockets ₋RAM : 188.52 GiB ₋DISK : 4HDD, 4SSD • Windows 10 v1709 (MCS, PVS共通) ₋CPU : 2vCPU ₋RAM : 3GB ₋DISK : 32GB (Diff Disk) ₋VDA 7.15 CU2 ₋Office 2016
  • 13. 13Copyright © 2018 Networld Corporation All Rights Reserved. 管理コンポーネント • Delivery Controller + StoreFront / Active Directory / KMS ₋OS : Windows Server 2016 (KMSのみ 2012 R2) ₋CPU : 2vCPU ₋RAM : 8GB ₋DISK : 100GB • Provisioning Server + DHCP ₋OS : Windows Server 2016 ₋CPU : 6vPU ₋RAM : 24GB ₋DISK : 100GB
  • 14. 14Copyright © 2018 Networld Corporation All Rights Reserved. 戦闘開始
  • 15. 15Copyright © 2018 Networld Corporation All Rights Reserved. ランチャーがターゲットへどんどん接続(攻撃)していきます
  • 16. 16Copyright © 2018 Networld Corporation All Rights Reserved. ワークロードテストの様子
  • 17. 17Copyright © 2018 Networld Corporation All Rights Reserved. ワークロードテストの様子 オフィスでOutlookを開きながら カプチーノのトリプルショットを 飲んでいる状況さえもシミュレーション
  • 18. Copyright © 2018 Networld Corporation All Rights Reserved. 結果
  • 19. 19Copyright © 2018 Networld Corporation All Rights Reserved. 大人の事情により具体的な数字は出せません 性能 : 高 性能 : 低 LoginVSI Analyzer というツールで測定結果が分かります。 ここで表示されるものは Response Time、 つまり VDI 上での操作に対する応答速度です。 基準となる応答速度を VSImax baseline と呼びます。 このbaselineで各展開方式の基本性能を比較します。
  • 20. 20Copyright © 2018 Networld Corporation All Rights Reserved. 0 20 40 60 80 100 120 1st Run 2nd Run 3rd Run 4th Run Average VSImaxbaseline MCS PVS VSImax baseline を割合グラフにしてみました ※MCSを100とする 性能 : 高 性能 : 低 MCS と PVS 【重要】 2%~11%の VSImax baseline のブレが出ていますが、 このブレはサイジングやプロファイルの容量など、 各種条件によって異なってきます。 この環境・条件ではMCSの方が速い傾向にありました。
  • 21. 21Copyright © 2018 Networld Corporation All Rights Reserved. 考察 : なぜMCSの方が速い傾向なのか PVS を利用するためには… 各方式のディスク参照経路 MCS の場合 PVS サーバーが必要 リソースに十分な余裕を ローカルのユニファイドキャッシュを 優先的に参照 PVS の場合 vDisk をネットワーク越しに参照
  • 22. 22Copyright © 2018 Networld Corporation All Rights Reserved. まとめと結論 • わずかだがCitrix on Nutanixの環境ではMCSの方が速い • MCSのローカリティが有効に働くのはReadのとき • MCSもPVSもWriteのときはユーザーの仮想マシン自身の 差分ディスクへ書き込む • 3 Tierの場合やレガシーな環境ではPVSのメリットが大きかったが Nutanix環境では大きなパフォーマンスの違いが見られない • 弊社検証環境では約2~10%のパフォーマンス差 (実際には100ミリ秒程度の差異…) • かつては敬遠されることもあったMCSが本当の意味で実用的な選択肢に