UE4.27でXRゲームジャムに参加するなら
事前にした方がいい準備まとめ
荻野雄季
自己紹介
・荻野雄季(おぎのゆうき)
・Twitter:@YuukiOgino
・テクニカルアーツ所属。業務時間外は個人事業主(屋号:ゲームスタジオおぎのけ)として活動
メインは某社のゲーム開発お手伝いをしています。
最近は仕事が忙しいのもあるけど、アレの影響で展示会も参加してないのでXRの開発から1年ほど離
れてます。
<直近の仕事実績>
・キャサリン・フルボディ for Nintendo Switch
プログラミング ローカライズ担当
・SHIN SEKAI “nowhere” RADWIMPS 7/19-7/30
Alche様で全体の一割程度ですが、HELPで関わりました
最初話を聞いたときは超軽い感じだったので、それなら、とLT引き受けたのですが、
いつの間にかスゴイメンツの中、話すことにw
今回は過去のLT登壇時に発表したした↑を元に、今の自分がもし何かしらのXRゲームジャムに参加した時、
しくじりを少しでも無くすために、どのようなことを事前に準備するか、という軽いお話です。
※トイレタイムなので、聞かない人は10分後にお会いしましょう。
https://www.slideshare.net/YuukiOgino/vrjvrh2016vrue4-vervr-
tech-tokyo
2016年当時の↑を今のバージョンにアレンジした感じです。
ゲームジャムでしくじらないためには
事前準備が大切!!
ゲームジャムは30時間、長くても48時間なので、機材が無くても共通で出来る準備が大切
UE4.27でXRゲームジャムに参加するなら事前にした方がいい準備まとめ
ゲームジャムでしくじらないためには
書いていて矛盾していますが「事前に対策していれば防げるしくじり」を無くし、
XR機材のコンテンツを短時間で開発した結果、溜まった良い「しくじり」をたくさんしよう、ってことです。
個人的にゲームジャムはチャレンジして良いしくじりをして、経験値を貯める場だと思ってます。
アジェンダ
・XRゲームジャム事前準備
・テンプレートをフル活用しよう
・マーケットプレイスを頼る
・XRのベストプラクティスを読もう
・おまけ XRを個人開発して得たちょっとした知見(時間が余れば)
※当時はUE4を使用したため、UE4に関わることを書いていますが、Unity等のゲームエンジンでも当てはまります。
※FPS改善、各プラットフォームリリースの話はありません。
XRゲームジャム事前準備
・使用する機材が決まっているなら、SDK(プラグイン)を予めダウンロードする
・SDK(プラグイン)のドキュメントを軽く読む。特に初期設定の部分だけでも読む
・エンジンは基本、最新バージョンをインストールする(2021/9時点ではUE4.27)
→プラグインが最新バージョンに対応してない場合は、対応しているバージョンをダウンロードする
・マーケットプレイスから可能な限りアセットをダウンロードする
→VR、もしくはモバイル対応しているもの。無料でOK(後のスライドで軽く触れます。)
なぜ?
・会場の回線はそこまで高スペックではありません。帯域が狭いところが多くダウンロードに時間がかかります。
※特に配信を行っている会場だと余計にダウンロードに時間がかかります。
XRゲームジャム事前準備
・UE4の公式ドキュメント、XR開発を一通り目を通しておく。
https://docs.unrealengine.com/4.26/ja/SharingAndReleasing/XRDevelopment/
XRゲームジャム事前準備
・VRテンプレート、ARテンプレート、各XR SDKのサンプルプロジェクトを軽く見ておく
(VRテンプレートは後のスライドで軽く触れます。 )
時間が限られている為、各種テンプレート、各SDKのサンプルプロジェクトから開発するのが手っ取り早いです
XRゲームジャム事前準備
・モバイルARで何か作る場合は、iOS、もしくはAndroidのクイックスタートの設定を予めやっておく
https://docs.unrealengine.com/4.26/ja/SharingA
ndReleasing/Mobile/iOS/QuickStart/
https://docs.unrealengine.com/4.26/ja/Sharin
gAndReleasing/Mobile/Android/GettingStarted
/
XRゲームジャム事前準備
・スタンドアローン型VRヘッドセットを使用する場合は、Androidの設定を予めしておく
→大半がAndroid OSを拡張しているので、Androidの初期設定を予めしておく必要があります
→その他、必要な設定は各機材のドキュメントを見てください。
Oculus Quest2は素晴らしい解説記事があります
https://unlimited-games.hatenablog.com/entry/2020/12/11/085533
https://developer.oculus.com/docum
entation/unreal/unreal-quick-start-
guide-quest/?locale=ja_JP
テンプレートをフル活用しよう
・開発に必要な設定がデフォルトで対応されており、VRテンプレートは
モノを掴む、テレポート移動、スナップターン、移動許可エリアの設定、簡易メニュー、VRスペクテイター
(PCのディスプレイに映す用の第三者視点)が予め実装されてます。超便利!
※26以前のVRテンプレートは未実装の機能があります
テンプレートをフル活用しよう
※ドキュメントより、できる限り模倣することが推奨されてるほどです
ショーダウンVRデモを活用する
マーケットプレイスを頼る
キャラクターを含めた3Dモデルのアセットは特にサポートプラットフォームをよく見てください。
Oculus,SteamVR,HoloLens2のいずれかのサポートがあれば大体大丈夫です。
(3Dモデルに関してはモバイル(Android,iOS)もOK)
マーケットプレイスを頼る
パーティクルをマーケットプレイスから使用(もしくは購入)する場合、メッシュを使用しているパーティクルを
利用してください
スプライトのみのパーティクルは立体的な表現が必要なXRでは使いにくいです。(使うのはトレイルぐらい)
XRのベストプラクティスを読もう
https://docs.unrealengine.com/4.26/ja/SharingAndReleasing/XRDevelopment/VR/Develo
XRのベストプラクティスを読もう
https://docs.unrealengine.com/4.26/ja/SharingAndReleasing/XRDevelopment/VR/OculusVR/Oculus
Oclus Rift(S) ベストプラクティス。現在ではQuest2+Linkで開発する場合に必読
XRのベストプラクティスを読もう
https://docs.unrealengine.com/4.26/ja/SharingAndReleasing/XRDevelopment/VR/SteamVR/BestPra
SteamVR のベストプラクティス。
XRのベストプラクティスを読もう
例:LookingGlassのドキュメントページ
その他XR機材は各公式ドキュメントを見てください。(最適化は非常に重要なため、掲載されてる可能性大)
XRのベストプラクティスを読もう
https://www.unrealengine.com/ja/tech-blog/pushing-the-boundaries-of-mobile-vr-with-
stunning-environments
開発事例の記事からも参考になる情報があります。素敵!
UE4.27でXRゲームジャムに参加するなら事前にした方がいい準備まとめ
XRのベストプラクティスを読もう
なぜ読む必要がある?
時間が制約される中、このように機材が無くとも知識があれば防げた事故を極力無くすためです。
あと一体しか置けない….
VR(モバイル)非対応 VR(モバイル)対応
5体置いても大丈夫そう
UE4.27でXRゲームジャムに参加するなら事前にした方がいい準備まとめ
踏みやすい地雷はドキュメントに
書いてあります。
大半の人がやらかすことはドキュメントに予め書かれています。
ゲームジャムであれば、ポリゴン数など適した設定をすることで解決することが意外とあります。
準備を整えてチャレンジしましょう。
今となっては古い知見ですが、XR機材を実際に用いらないとわからない点、を貯めていくのが
ゲームジャムだと思っています。
XRを個人開発して得た
ちょっとした知見
おまけ。時間があれば
モノを投げる場合、うまく投げられない
人が多い
モノを投げる場合『離した瞬間に物理を有効にする』のみではイメージ通り投げられない人が多いです。
投げる瞬間、ベクトル方向にちょっとだけ加速度を付けるとキレイに飛んでいくことが多く、好評でした。
機材がなくてもVR体験
https://twitter.com/MudermysHouse
VRコンテンツ(特にゲーム)の没入感を高めるにはどうすればいいか、を手っ取り早く体験できます
ネタバレNGなので詳細は省きますが、↓は没入感を高める工夫が素晴らしいので一度体験することをお勧めします
一回は自分以外の人に体験してもらう
※港区ホームページ、『港区観光VR体験会の開催』より写真引用
https://www.city.minato.tokyo.jp/citypromotion/worldpromotion/vr/kamiyacho2019.html
今は例の影響でリアル展示会、体験会は少なくなりましたが、展示会等で自分が作成したコンテンツを体験していた
だいた後に頂ける意見やプレイ中の表情変化はかなり貴重です。
個人で開発を行っていると、どうしても慣れが発生するので、自分のコンテンツを知らない人の反応を見て改善案が
見つかるのは、良いコンテンツを作るためにとても重要です。
※特に締め切り駆動開発型になる自分にとっては、何かしらの進捗を進める上で展示会参加は非常に重要です

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