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5.総合演習(2)
2020年11⽉11⽇
⾼度ポリテクセンター・能⼒開発セミナー (E0771)
「RTミドルウェアによるロボットプログラミング技術」
• 本⽇の講習会のWebページ
– https://bit.ly/326O7iE
• こちらに、必要な情報がま
とまっていますので、ブッ
クマークしてください。
2
はじめに
3
概要
1. SLAMについて
2. 地図作成実習
3. ナビゲーション実習
⽬標︓
1.SLAMとは何かについて学ぶ。
2.SLAMの機能のうち地図作成を実機で⾏う。
3.SLAMの機能のうち⾃⼰位置推定とナビゲーションを実機で⾏う。
44
• SLAMによる
– 地図作成
– ⾃⼰位置推定
– ナビゲーション
実習内容(3)
SLAMについて
5
移動ロボットの制御
6
デッドレコニング (Dead
Reckoning): ⾞輪のエンコーダや
ジャイロ等内界センサのみ利⽤す
る⾃⼰位置を推定⼿法。誤差が蓄
積するため⻑時間使⽤できない。
オドメトリ(Odometry) と呼ばれ
ることもある。
ナビゲーション(Navigation): 現
在位置を推定しながらロボットを⽬
的地まで移動させること。
内界センサ︓⾞輪の⾓速度やジャ
イロ等ロボットの内部の情報を計
測するセンサ
外界センサ︓レーザーや⾳波、カ
メラ、GPS等ロボットの外部の情
報を取得するセンサ
SLAM (スラムと読む、
Simultaneous Localization
and Mapping) ︓外界センサを
⽤いて、ロボット周辺のマップを
作成しながら同時に⾃⼰位置も推
定する技術。センサには、レーザ
ー(2次元、3次元)やカメラ、⾳
波などが⽤いられる。相対位置を
⽐較的安定的に推定できる。
パスプランニング (Path
Planning) ︓与えられたマップ上
で、現在位置から⽬的地までの経路
を計画する⽅法。
⾃⼰位置推定 (Localization, ロ
ーカリゼーション、ローカライゼ
ーション) ︓種々のセンサを利⽤
し、ロボットの現在の位置を推定
する技術。移動ロボットを制御す
るために最も基本的かつ必要とさ
れる技術。
• SLAM (Simultaneous Localization
and Mapping)
– 「⾃⼰位置推定とマッピングの同時実⾏」
• SLAM=「スラム」と読む
– 外界センサを⽤いて、ロボット周辺のマップ
を作成しながら同時に⾃⼰位置も推定する技
術。
– センサには、レーザー(2次元、3次元)やカ
メラ、⾳波などが⽤いられる。
– 相対位置を⽐較的安定的に推定できる。
7
SLAMとは︖
外界の情報を利⽤するので、オドメトリとは異なり誤差が蓄積せず、
⼤域的に⾃⼰位置を正確に推定できる
• MRPT︓Mobile Robot Programming
Toolkit
– https://www.mrpt.org/
– 本講習会で使⽤するライブラリ
– 様々なSLAMアルゴリズム、マップ形式を包
含したSLAMライブラリ集
– ここでは、2Dレーザセンサを利⽤したアルゴ
リズムを仕様
8
SLAMライブラリ
• LiDAR
– レーザー測距センサ
– レーザ光を発し対象物ま
での距離を測定反るセン
タ
– RasPiMouseに搭載してい
るものは、全⽅向、2次元
的に計測可能
• ※⼩さなチャック付き袋に、
LiDAR固定⽤ねじが2本⼊っていま
すので⾛らせるとき固定してくだ
さい。
• 無くさないよう注意してください
9
LiDAR搭載版RasPiMouse
LiDAR
=Laser Imaging Detection and Ranging
• 「MRPT RTC群によるSLAMナビゲーショ
ンシステム」のページを参照
– 講習会ページにリンクあり
– https://openrtm.github.io/RasPiMouse_with_MRPT/
10
⼿順Webページ
MRPT RTC群によるSLAMナビゲーションシステム
Githubページ
• MRPT RTC群を搭載したRasPiMouseでSLAMを
⾏う⽅法を説明
• 前半
– RaspberryPiのセットアップとRTCのインストール⽅
法について解説
• 教材のRasPiMouseにはソフトはインストール済み
• スキップ可能
• 特徴
– WebベースのRTC起動システム搭載
– システム単位で起動可能
11
12
作業⼿順
1. 地図作成 (Mapper)
2. ⾃⼰位置推定 (Localization)
3. 経路⽣成・移動 (Navigation)
地図作成を⾏う。地図作成に必要な右
のコンポーネントを起動し接続、ジョ
イスティックでRasPiMouseを移動さ
せ、環境をLiDARで計測し、地図を作
成する。
地図の作成が完了したら、システム構
成を変更し、⾃⼰位置推定を⾃動的に
⾏う構成に変更する。
経路⽣成と移動を⾏うコンポーネント
を新たに起動し、地図内に適当な⽬的
位置を指定、現在の場所から、⽬的位
置までの経路を⽣成、移動ロボットを
移動させる。
地図作成実習
13
作業⼿順
1. 地図作成 (Mapper)
地図作成を⾏う。地図作成に必要な右
のコンポーネントを起動し接続、ジョ
イスティックでRasPiMouseを移動さ
せる。
右図のように、LiDARで検出したロボ
ット周辺の障害物の地図が現れる。
RasPiMouseを移動させ、より広範囲
の地図を作成する。
ある程度まで地図ができたら、地図を
保存する。地図はyamlファイルとpng
ファイルから構成される。このファイ
ルは後述のMapServer RTCの⼊⼒と
なる。
ナビゲーション実習
15
現在の場所から、⽬的位置までの経路
を⽣成、移動ロボットが⾃律的に移動
する。
経路⽣成と移動を⾏うコンポーネント
を新たに起動し、地図内に適当な⽬的
位置を指定する(右図)。
地図の作成が完了したら、システム構
成を変更し、⾃⼰位置推定を⾃動的に
⾏う構成に変更する。
16
作業⼿順
2. ⾃⼰位置推定 (Localization)
3. 経路⽣成・移動 (Navigation)
MapServerに作成した地図(ファイ
ル名)をConfigurationパラメータで
与え、⾃⼰位置推定に利⽤する。
⽬的地の位置と
向きを指定する
1717
• ⽤意してある迷路や、教室全体の地
図を作成し、ナビゲーションしてみ
ましょう
• TeraTermでRaspberryPiにログイン
して、中を覗いてみましょう。
おわりに
2⽇間お疲れさまでした︕︕
質問などがあれば、Slackからどうぞ。
以下のリンクをクリックしてSlackに参加。
https://join.slack.com/t/openrtm-users/shared_invite/zt-6024yig0-OjDk6yXSsDo8SX6NOuv5yA
(30⽇間有効)

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