mizutata[at]gmail.com
@takanobu_mizuta (twitter)
本発表資料はスパークス・アセット・マネジメント株式会社の公式見解を表すものではありません.
すべては個人的見解であります.
この資料はこちらにあります: https://mizutatakanobu.com/202202SMASH.pdf
https://mizutatakanobu.com
スパークス・アセット・マネジメント株式会社
運用調査本部 ファンドマネージャー 兼 上席研究員
水田孝信
SMASH22 Winter Symposium
SMASH22 Winter Symposium
金融・経済分野におけるマルチエージェントシステム
~ 簡単なレビュー ~
金融・経済分野におけるマルチエージェントシステム
~ 簡単なレビュー ~
1
2022年2月21日
https://sites.google.com/view/sig-macc/smash/smash22-winter-symposium
https://www.sparx.co.jp/report/special/
2
本業の調査: 高速取引や資産運用業界についてのレポート
例えば、、
2021/11/15 金融市場の制度設計に使われ始めた人工市場
2021/9/8 金融市場で使われている人工知能
2021/4/12 "フラッシュ・クラッシュ・トレーダー"と呼ばれた男はフラッシュ・クラッシュとはあ
まり関係なかった:高頻度取引との知られざる戦い
2020/12/22 市場は効率的なのか?検証できない仮説の検証に費やした50年
2020/9/15 なぜそれらは不公正取引として禁止されたのか?
2020/8/4 人工知能が不公正取引を行ったら誰の責任か?
2020/7/3 お金とは何か?-古代の石貨から暗号資産まで-
2020/1/24 国際資本の舵を取ってしまったグローバルインデックス算出会社
2019/9/18 アセット・オーナーが行っている投資
2019/7/8 社会の役にたっている"空売り“
2019/4/3 高頻度取引(3回シリーズ第1回):高頻度取引とは何か?
2018/5/21 なぜ株式市場は存在するのか?
2018/4/23 水平株式保有は経済発展をとめるのか?
2016/12/2 良いアクティブ運用とは
教科書的な本
高安美佐子ほか,マルチエージェントによる金融市場のシミュレーション,
コロナ社, 2020,和泉潔,水田孝信,第5章「エージェントモデルによ
る金融市場の制度設計」
https://www.coronasha.co.jp/np/isbn/9784339028225/
人工知能学会誌の特集記事
水田孝信,八木勲 (2021) 「人工市場による金融市場の設計と広
がる活用分野」 人工知能学会誌 人工知能 2021年5月号
https://doi.org/10.11517/jjsai.36.3_262
amazon: https://www.amazon.co.jp/dp/B092XBKFKN/
学術研究: 人工市場による市場制度の設計
講義資料 人工市場による市場制度の設計
資料: https://mizutatakanobu.com/2022r.pdf
YouTube: https://youtu.be/tq9AsMrig9s
スパークス・アセット・マネジメント(資産運用会社)所属
2014年働きながら博士課程 (東京大学 和泉潔 研究室)で博士取得
金融市場全般の調査、株式市場やポートフォリの定量的分析(のためのシステム整備)、学術研究も
2016年度より 人工知能学会 金融情報学研究会(SIG-FIN)幹事 → 2022年度より 主査
自己紹介
この資料はこちらにあります: https://mizutatakanobu.com/202202SMASH.pdf
https://sigfin.org/
左のレポート「金融市場の制度設計に使われ始めた人工市場」
https://www.sparx.co.jp/report/special/3215.html
エージェント
(投資家)
注文
価格決定
メカニズム
(取引所)
取引価格の
決定
エージェント(架空の投資家)
+
価格決定メカニズム(架空の取引所)
実データが全く必要ない完全なコンピュータシミュレーション
実データが全く必要ない完全なコンピュータシミュレーション
計算機上に人工的に作られた架空の市場
計算機上に人工的に作られた架空の市場
これまでに導入されたことがない金融市場の規制・制度も議論できる
ある効果の純粋な影響を抽出できる
ミクロ・マクロ相互作用(ポジティブフィードバックループ)を扱える 3
人工市場とは?・・・金融市場のマルチエージェントモデルです
具体例:実際に制度・規制変更
実務・社会の動きも交えて
4
(2)金融・経済分野における課題
(2)金融・経済分野における課題
(1-1) 金融市場の基本性質の分析
(1)どんな使われ方をしているか?
(1)どんな使われ方をしているか?
(1-2) 金融市場の制度設計 事例紹介
(1-3) 自動取引の実験場
(1-4) 社会経済全体のシミュレーション
(3)研究事例:呼値の縮小
(3)研究事例:呼値の縮小
この資料はこちらにあります: https://mizutatakanobu.com/202202SMASH.pdf
具体例:実際に制度・規制変更
実務・社会の動きも交えて
5
(2)金融・経済分野における課題
(2)金融・経済分野における課題
(1)どんな使われ方をしているか?
(1)どんな使われ方をしているか?
(1-2) 金融市場の制度設計 事例紹介
(1-3) 自動取引の実験場
(1-4) 社会経済全体のシミュレーション
(3)研究事例:呼値の縮小
(3)研究事例:呼値の縮小
この資料はこちらにあります: https://mizutatakanobu.com/202202SMASH.pdf
(1-1) 金融市場の基本性質の分析
複雑系の勃興時に研究が始まった
6
Takayasu, H., Miura, H., Hirabayashi, T., and Hamada, K.: Statistical properties of deterministic threshold elements
- the case of market price, Physica A: Statistical Mechanics and its Applications, Vol. 184, No. 1, pp. 127, 1992
スタイライズドファクトを再現
恐らく1990年代から行われている
価格の騰落(リターン)の頻度分布は正規分布をしたおらず、裾が厚い
リターンの自己相関はゼロではない、ラグが大きくなるとゼロに近づく
バブルの発生メカニズム
Lux, T. and Marchesi, M.: Scaling and criticality in a stochastic multi-agent model of a financial market,
Nature, Vol. 397, No. February, pp. 498, 1999
実証研究で知られているスタイライズドファクトを再現するための最小限の
エージェント(投資家)の特徴は何か?追求する
いずれも、効率的市場仮説が否定するテクニカル戦略のエージェントが必要との結論
Izumi, K. and Okatsu, T.: An artificial market analysis of exchange rate dynamics, Evolutionary Programming V, pp. 27, 1996
どういうときにバブルが発生するのか?メカニズム、エージェントの特徴
Arthur, W., Durlauf, S., Lane, D., and Program, S. E.: Asset pricing under endogenous expectations in an artificial stock
market, The economy as an evolving complex system II, pp. 15, Addison-Wesley Reading, MA, 1997
歴史あるテーマだが、これらは今でも重要なテーマ いずれも、予測や細かい再現を目的としていない
プラットフォームモデル
PlhamJ: 和泉研作成: https://github.com/plham/plhamJ
例えば、
U-Mart: Kita, et al. : Realistic Simulation of Financial Markets, Springer, 2016
人工市場*2
Stylized Factsを再現
テクニカル(順張り)
エージェント
必要
ファンダメンタル
エージェント
アンケート調査や
実証研究*1
ファンダメンタル戦略・テクニカル戦略の2つに集約された
不要
主要な
戦略
効率的市場仮説
行動経済学
人への実験
人間の
基本特性
株式の定義
全部買えば利益は
全て自分のもの
いない
ハズ
これのみ
いるハズ
不要な場合も 絶対必要
幅はあるが
存在
7
*1 Menkhoff, L. and Taylor, M. P. (2007): The Obstinate Passion of Foreign Exchange Professionals: Technical Analysis, Journal of Economic Literature
Yamamoto, R. (2021): Predictor Choice, Investor Types, and the Price Impact of Trades on the Tokyo Stock Exchange, Computational Economics
https://arxiv.org/abs/1906.06000
*2 Lux, T. and Marchesi, M.(1999) Scaling and criticality in a stochastic multi-agent model of a financial market, Nature
被験者を使った実験市場でもエージェントモデルの妥当性が
確認されている
8
https://www.coronasha.co.jp/np/isbn/9784339028164/
被験者を使った実験市場の結果にあうような人工市場シミュレーションを試みた
ファンダメンタル戦略、順張り戦略をモデルに用いて、パラメータ調整すると、
実験市場の結果とよくあった
実験市場についてよくまとまった本
Haruvy and Noussair (2006): The Effect of Short Selling on Bubbles and Crashes in Experimental Spot Asset Markets
https://doi.org/10.1111/j.1540-6261.2006.00868.x
上記は数少ない常に成立するもの
ただし、定量的には時により差がある
上記は数少ない常に成立するもの
ただし、定量的には時により差がある
実証研究との一致はいろいろ議論があるものの、、、
★金融市場においてどのような状況でも存在
★金融市場においてどのような状況でも存在
(1)ファットテール
(1)ファットテール
価格の騰落率の分布が正規分布に比べ裾が厚い
→ 暴騰・暴落が正規分布で予想されるより多い
(Mandelbrot 1963等多数)
尖度: 1~100程度と値には幅がある
尖度: 1~100程度と値には幅がある
(2)ボラティリティ・クラスタリング
(2)ボラティリティ・クラスタリング
価格の騰落率の2乗が大きなラグでも自己相関をもつ
→ 市場が荒れだすと持続する
(Mandelbrot 1972等多数)
短いラグで0.1~0.2程度、ラグが長くなると急激に減少
ゼロに近づくもののマイナスにはならない(プラスを維持)
短いラグで0.1~0.2程度、ラグが長くなると急激に減少
ゼロに近づくもののマイナスにはならない(プラスを維持)
値には幅あり
値には幅あり
⇒
9
(Sewell 2011)
http://finance.martinsewell.com/stylized-facts/
特定の法則が維持される”斉一性原理”(せいいつせい)が、
長い時間スケールであるほど成り立っていない
特定の法則が維持される”斉一性原理”(せいいつせい)が、
長い時間スケールであるほど成り立っていない
これ以上あわせに行っても意味がない
これ以上あわせに行っても意味がない
具体例:実際に制度・規制変更
実務・社会の動きも交えて
10
(2)金融・経済分野における課題
(2)金融・経済分野における課題
(1-1) 金融市場の基本性質の分析
(1)どんな使われ方をしているか?
(1)どんな使われ方をしているか?
(1-2) 金融市場の制度設計 事例紹介
(1-3) 自動取引の実験場
(1-4) 社会経済全体のシミュレーション
(3)研究事例:呼値の縮小
(3)研究事例:呼値の縮小
この資料はこちらにあります: https://mizutatakanobu.com/202202SMASH.pdf
差し迫った課題を議論しなければならない実務家に浸透
東京証券取引所の親会社、日本取引所グループ(JPX)が発行
37本中、実に11本が人工市場を用いた研究(2021年12月末現在)
呼値(後ほど紹介)、高速取引の影響、取引所の高速化、バッチオークション、
自己資本規制やVaRの影響など
https://www.jpx.co.jp/corporate/research-study/working-paper/index.html
JPXワーキングペーパー
規制当局(金融庁)、中央銀行(日本銀行)、証券取引所(東証,JPX)
規制当局(金融庁)、中央銀行(日本銀行)、証券取引所(東証,JPX)
11
その他にも、空売り規制、値幅制限、ダークプール、信用分散規制、水平株式保有、などが調べられている
金融市場の制度設計に使われ始めた人工市場, スパークスレポート https://www.sparx.co.jp/report/special/3215.html
私の専門分野
呼値の事例を後ほど紹介
私の専門分野
呼値の事例を後ほど紹介
これまでにない制度によってどういうことが”起こりえるか”を調べる
“あり得る”メカニズムを見つけておく、”あり得る”副作用を見つけておく
予測や細かい再現を目的としていない
調査対象に応じたモデルに必要な要素の特定
⇒ 調査内容によって良いモデルは異なる
(不要な要素の実装は知識獲得の妨げ)
実際に議論されている規制・ルールを分析・設計
調査対象に応じたモデルに必要な要素の特定
⇒ 調査内容によって良いモデルは異なる
(不要な要素の実装は知識獲得の妨げ)
実際に議論されている規制・ルールを分析・設計
規制・制度の議論に実務的に使える
知識の獲得を目指す
規制・制度の議論に実務的に使える
知識の獲得を目指す
実際の議論で参考にされることを目指す
実際の議論で参考にされることを目指す
コロンブスの
たまご的な
気づき
過去の特定事象の再現は目的でない
過去の特定事象の再現は目的でない
12
他の手法と協力して、「市場をうまく設計する」という目的を果たす
他の手法と協力して、「市場をうまく設計する」という目的を果たす
定量的に正確な議論は目指してない
定量的に正確な議論は目指してない
具体例:実際に制度・規制変更
実務・社会の動きも交えて
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(2)金融・経済分野における課題
(2)金融・経済分野における課題
(1-1) 金融市場の基本性質の分析
(1)どんな使われ方をしているか?
(1)どんな使われ方をしているか?
(1-2) 金融市場の制度設計 事例紹介
(1-3) 自動取引の実験場
(1-4) 社会経済全体のシミュレーション
(3)研究事例:呼値の縮小
(3)研究事例:呼値の縮小
この資料はこちらにあります: https://mizutatakanobu.com/202202SMASH.pdf
データがないところからシミュレーションをスタートできない
実データの中に人工データを少し混ぜるイメージ
→ 全く経験のない環境は不得意
制度設計には向かない
自動取引の実験場:短い時間スケールの変化は再現性がある
世界的な銀行大手 JP Morganがスポンサーの国際学術会議
ACM International Conference on AI in Finance で多く発表されている
https://ai-finance.org/
14
GANを用いた実データの学習を行い、
注文データが与えられたら次の注文を
1つ返す生成器を作る
インサンプルの実データの中に
"もしこの注文があれば"をシミュレートする。
Coletta 2021 https://arxiv.org/abs/2110.13287
短い時間スケール(秒以下)なら注文状況(板の状況)に再現性ある
↑ 人間の手で行えないので機械化されている時間スケール
・ 高速取引:高速であることを生かして利益を狙う(高速化のため戦略は単純化)
・ 執行アルゴリズム取引:手の内を知られないように注文を自動的に小口に分ける
良くも悪くもエージェントに前提を置かず
大量のデータからGANで注文生成器を作る
15
Coletta 2021 https://arxiv.org/abs/2110.13287
買い注文を出している間に元の株価水準に戻っている
急に戻るのは変な感じがする
→ 学習が過剰ではなのでは?
(元の下落後の水準に追随しすぎ)
(下落せず横ばいでも不思議はない)
執行アルゴリズム(大口の注文を自動的に小分けにして発注)の
シミュレーション:灰色の部分が買い注文を出した領域
とはいえ適度な学習量をどう計るのか分からない
とはいえ適度な学習量をどう計るのか分からない
実注文データ群の中に人工注文データを入れたらどうなるか
同様な生成器
Li 2020, AAAI https://doi.org/10.1609/aaai.v34i01.5415
その他にも、
HFTのマーケットメイカー戦略に焦点をあてた生成器
Hirano 2021, https://doi.org/10.1007/978-3-030-69322-0_1
16
第4回金融資本市場のあり方に関する産官学フォーラム
(2019/2/22)基調報告(3)
http://www.pp.u-tokyo.ac.jp/CMPP/forum/2019-02-22/
人工知能が勝手に不正取引をしたら法的責任は?
人工知能が勝手に不正取引をしたら法的責任は?
日本銀行金融研究所「アルゴリズム・AIの利用を巡る法律問題研究会」報告書 (2018/9/11)
https://www.boj.or.jp/announcements/release_2018/rel180911a.htm/
(参考文献)
水田孝信 「人工知能が不公正取引を行ったら誰の責任か?」, 2020
スパークス・アセット・マネジメント
https://www.sparx.co.jp/report/special/3071.html
人工知能は相場操縦という不正な取引を勝手に行うか?
―遺伝的アルゴリズムが人工市場シミュレーションで学習する場合―
○AIトレーダーが勝手に相場操縦をするかどうかをコンピュータシ
ミュレーションで実験 → する場合があることが分かった
○ここでいう”勝手に”とは、AIトレーダーの作成者・使用者が、相
場操縦するつもりがなかったとしても、AIトレーダーが学習の中で、
相場操縦を最適な取引戦略として見つけ出し、実行すること
○現在の日本の法律では(アメリカでも同様)、AIトレーダーの
作成者・使用者が相場操縦を意図していない場合、刑事責任を問
えない
○このままだと、「AIが勝手にやった」と言い逃れする人が現れる
ため、規制を強化する必要がある、と結論付けた
予稿 https://doi.org/10.11517/pjsai.JSAI2020.0_2L5GS1305
プレゼン資料 https://mizutatakanobu.com/202006.pdf
プレゼン動画 https://youtu.be/tqaeTA2MfDg
具体例:実際に制度・規制変更
実務・社会の動きも交えて
17
(2)金融・経済分野における課題
(2)金融・経済分野における課題
(1-1) 金融市場の基本性質の分析
(1)どんな使われ方をしているか?
(1)どんな使われ方をしているか?
(1-2) 金融市場の制度設計 事例紹介
(1-3) 自動取引の実験場
(1-4) 社会経済全体のシミュレーション
(3)研究事例:呼値の縮小
(3)研究事例:呼値の縮小
この資料はこちらにあります: https://mizutatakanobu.com/202202SMASH.pdf
Farmer and Foley (2009), Nature https://www.nature.com/articles/460685a
NATUREやSCIENCEに,人工市場に期待をかける記事
Battiston et al. (2016), Science https://science.sciencemag.org/content/351/6275/818
経済理論の終焉 金融危機はこうして起こる, 2019/1
https://www.panrolling.com/books/wb/wb273.html
標準的な経済学を否定し、
人工市場を絶賛
金融危機は人工市場でしか扱えない!
という勢いだが、ちょっと言いすぎ
リチャード・ブックステーバー
投資銀行や大手ヘッジファンドでリスク管理の
責任者を務めたのち、米国財務省を経て、
現在はカリフォルニア大学で教鞭をとっている。
『市場リスク――暴落は必然か』の著者。
18
ECB総裁講演でも取り上げられる
https://www.ecb.europa.eu/press/key/date/2010/html/sp101118.en.html
ヨーロッパ中央銀行(ECB)総裁だったトリシェが効率的市場仮説
に基づく金融理論が、金融危機中の政策決定に関してほとんど役
に立たなったと述べ、エージェントシミュレーション(広い意味で人工
市場)などが金融政策に貢献することを期待していると述べた講演
これまでの経済学ではリーマンショックを分析・対応できなかったという批判
→ 人工市場(エージェント・ベースド・モデル)ならできることある・期待
これまでの経済学ではリーマンショックを分析・対応できなかったという批判
→ 人工市場(エージェント・ベースド・モデル)ならできることある・期待
大きな期待!!
投資家だけでなく、企業、銀行、中央銀行、政府、労働市場など、さまざまな市場をモデル化し、
結合することで、財政政策、金融政策、経済・金融危機などの分析を行うことを目標
前述までの金融市場だけのモデルに比べ需要はさらに大きいものの、困難も大きい
モデルの規模が大きくなり、実務家が試したいことを試せるようになるまでの道のりが、さらに長い
まだまだ研究者が少ない
社会経済全体をモデル化した人工市場、人工社会
高島幸成、“ABMによるマクロ経済基本挙動再現の為のモデル構造に関する研究”、
博士論文、千葉工業大学大学院社会システム科学研究科、2013
http://id.nii.ac.jp/1196/00000044/ 19
財政政策や金融政策、金融危機のメカ
ニズムなどを議論するため、社会経済全
体をモデル化した人工市場、人工社会、
マクロ経済シミュレーターとも
例えば、この研究は、政府や企業、銀行
などの各経済主体の財務諸表の動きを
簿記の仕訳から実装
これらの研究の発展により、金融政策が
シミュレーション結果を参考にしながら決
められたり、国政選挙では各政党が財
政政策のシミュレーション結果を出し合っ
て論争をしたりする日は近いかもしれない
モデルの例
具体例:実際に制度・規制変更
実務・社会の動きも交えて
20
(2)金融・経済分野における課題
(2)金融・経済分野における課題
(1-1) 金融市場の基本性質の分析
(1)どんな使われ方をしているか?
(1)どんな使われ方をしているか?
(1-2) 金融市場の制度設計 事例紹介
(1-3) 自動取引の実験場
(1-4) 社会経済全体のシミュレーション
(3)研究事例:呼値の縮小
(3)研究事例:呼値の縮小
この資料はこちらにあります: https://mizutatakanobu.com/202202SMASH.pdf
大きな期待がある一方、研究者が少ない
21
投資家の行動がモデル化しにくい
・他の社会科学よりもさらに行動(エージェント)のモデル化が難しい
・投資家は常に他の投資家を出し抜こうと考えている:時間スケールが長くなるほど斉一性がない
・例えば、自動車エージェントの安全運転のような、こうすればみんなハッピーという行動様式が存在しない
・もし現実を定量的な部分まで忠実に再現できれば、どうすれば儲かるか分かるわけで、
多くの投資家の行動は儲かる(儲かりそうな)方に変わり、モデルが現実に合わなくなる
他分野のシミュレーションの人たちから理解を得られにくい
・他の社会科学に比べキャリブレーションは定性的にならざるを得ない
・これ以上複雑にするとメカニズムが分からなくなり現実により近づくわけでもない、という複雑さの水準がかなり低い
・重要なメカニズムの知見が得られるも、モデルは単純すぎるように見え、予測もできないことに物足りなさを感じる
同分野の他手法からの理解を得られにくい
・経済学やファイナンスの人たちの中には、シミュレーションというだけで適当なものだと思っている人がいる
(ゲーム理論ですら受け入れるのに相当な時間がかかったらしい)
どこの学会に属したらいいか分からない:よりどころがない
・金融市場の規制・制度関係者からはニーズを寄せられている:が、ほぼ唯一のよりどころ:私はここ
・ごく短い時間スケール(秒以下)なら再現性が少しある:最近開拓されてきた分野
・人工経済だと実務家が求めている結果を出すまでにまだ道のりが長く、よりどころがない
一体、何が難しいのか?
少しずつ地道な普及活動をするしかない
具体例:実際に制度・規制変更
実務・社会の動きも交えて
22
(2)金融・経済分野における課題
(2)金融・経済分野における課題
(1-1) 金融市場の基本性質の分析
(1)どんな使われ方をしているか?
(1)どんな使われ方をしているか?
(1-2) 金融市場の制度設計 事例紹介
(1-3) 自動取引の実験場
(1-4) 社会経済全体のシミュレーション
(3)研究事例:呼値の縮小
(3)研究事例:呼値の縮小
この資料はこちらにあります: https://mizutatakanobu.com/202202SMASH.pdf
PTSとの競争は“呼値”が重要な要素の1つ
証券会社などが独自運営する私設取引所(PTS):ジャパンネクスト証券(SBI系)、Chi-X Japan(独立系)
→ 東証の経営にとっても無視できない売買代金シェア
↑東証もPTSも売買代金に比例した手数料が主な売上
伝統的取引所と私設取引所(PTS)の競争
23
呼値が大きすぎると騰落率が比較的大きい
⇒ 投資家が困る ⇒ 他の取引所で取引 ⇒ 取引量シェアが移る
マルチエージェントによる金融市場のシミュレーション, 2020/9
https://www.coronasha.co.jp/np/isbn/9784339028225/
2011年ころからPTSがシェアを奪ってきた
89
90
91
92
93
94
95
9:00
10:00
11:00
13:00
14:00
15:00
取引価格
時刻 (時:分)
呼値1円
呼値0.1円(10銭)
エージェント
(投資家)
成行注文(即座に成立する注文):
有利な価格で
売買できる市場を選択
指値注文(即座には成立しない注文):
各市場の過去の取引量シェアに
比例して配分
取引所A 取引所B
呼値のみ異なる取引所A、Bで
どのように出来高シェアが移り変わるかを分析
取引所A: 初期の取引量シェア 90%、呼値大きい
取引所B: 初期の取引量シェア 10%、呼値小さい
人工市場のモデル
24
どちらの取引所に注文をだすか?
取引所
A
売り 価格 買い
84 101
176 100
99 204
98 77
取引所
B
売り 価格 買い
1 99.2
2 99.1
99.0 3
98.8 1
(1) 98円の買い: 取引量シェアに応じた確率でAかBを決める
(2) 99.1円の買い: 取引所B ← 99.1円で即座に買えるため
(3) 100円の買い: 取引所B ← 99.1円で即座に買えるため
(2)、(3)によりシェアを伸ばすことが可能
25
ファンダメンタル
予想リターン
予想価格
現在の取引価格
ファンダメンタル価格
正規乱数
平均0
σ=3%
テクニカル(順張り)
ノイズ
一様乱数で決定
途中で変わらない
エージェントの
パラメータ
10000 =定数
j: エージェント番号(順番に注文)
t: 時刻(ティック時刻)
𝑟𝑒,𝑗
𝑡
=
1
σ𝑖 𝑤𝑖,𝑗
𝑤1,𝑗 log
𝑃𝑓
𝑃𝑡−1
+ 𝑤2,𝑗 log
𝑃𝑡−1
𝑃𝑡−𝜏𝑗
+ 𝑤3,𝑗𝜀𝑗
𝑡
𝑃𝑡
𝑃𝑓
𝑤𝑖,𝑗 𝜏𝑗
𝑤𝑖,𝑗
𝜏𝑗
𝜀𝑡
𝑗
𝑃𝑡
𝑒,𝑗 = 𝑃𝑡 exp( 𝑟𝑡
𝑒,𝑗)
26
1000体
i=1,3: 0~1
i=2: 0~10
0~1000
エージェント
取引価格帯を定めるために
便宜上加えた項
統計的性質を再現するために
最小限必要な項
エージェントの多様性確保と
シミュレーションの安定性のため
呼値に差があるとシェアが移り変わる
横軸は2年間 ⇔ 米国で起きた時間スケールに近い
ただし、呼値の絶対水準が小さいと、呼値に差があってもシェアを奪えない
呼値に差がある時:通常の絶対水準の場合と、小さすぎる場合
27
500営業日後の取引所Aの取引量シェア
取引所A
500営業日後シェア
取引所B 呼値 ⊿PB
0.0001% 0.0002% 0.0005% 0.001% 0.002% 0.005% 0.01% 0.02% 0.05% 0.1% 0.2%
取引所A
呼値⊿PA
0.0001% 90% 90% 91% 91% 92% 94% 97% 99% 100% 100% 100%
0.0002% 90% 90% 90% 91% 91% 94% 97% 99% 100% 100% 100%
0.0005% 89% 90% 91% 91% 92% 94% 96% 99% 100% 100% 100%
0.001% 89% 89% 90% 90% 92% 94% 97% 99% 100% 100% 100%
0.002% 87% 88% 89% 89% 91% 93% 97% 99% 100% 100% 100%
0.005% 84% 85% 85% 84% 87% 92% 96% 99% 100% 100% 100%
0.01% 75% 76% 76% 77% 78% 83% 92% 98% 100% 100% 100%
0.02% 53% 52% 53% 54% 54% 59% 70% 93% 100% 100% 100%
0.05% 5% 5% 4% 5% 5% 5% 6% 23% 93% 100% 100%
0.1% 0% 0% 0% 0% 0% 0% 0% 0% 0% 94% 100%
0.2% 0% 0% 0% 0% 0% 0% 0% 0% 0% 0% 96%
> ⊿PA
t

or
取引場間シェアが
移り変わらない条件
⊿PB>⊿PA
%
05
.
0
=
t
 騰落率の標準偏差:ボラティリティ
キーパラメーター
キーパラメーター
28
時間
取引場A
で取引でき
ない領域
取引
価格
取引所Aの出番がない → 取引所Bの高い約定率
⇒ 取引所Bがシェアを奪う
時間
取引
価格
取引所B
の必要性
が薄い
⇒ シェアが動かない
取引所A
呼値
取引所A
呼値
< ⊿PA
t

> ⊿PA
t

29
・ 呼値が大きいままだとPTSに売買代金シェアを奪われる、その期間は2年程度
・ あまりにも小さい呼値の競争は意味がない可能性
・ 呼値が大きすぎると価格の変動幅が大きくなる可能性
↑ 取引所の制度で価格の変動幅に影響を与えるべきでない
・ 大きすぎる、小さすぎる、の具体的な水準(数値)を示唆
・ 取引所の制度設計に参考にされた(JPXワーキングペーパーとしても掲載)
現実の金融市場制度への示唆
2011~2012 東京証券取引所の一部の方々が
人工知能学会ファイナンスにおける人工知能応用研究会(SIG-FIN)に出入り
2012/12 東京証券取引所と東京大学工学系研究科が共同研究開始を発表
2013/1/30 JPX(日本取引所グループ)ワーキングペーパー Vol.2 (2013年1月30日)
人工市場シミュレーションを用いた取引市場間におけるティックサイズと取引量の関係性分析
共同研究第一弾として社長記者会見でも触れられる
2013/3/19 人工知能学会ファイナンスにおける人工知能応用研究会
東京証券取引所で開催、招待講演にて上記研究を発表
2013/3/29 JPX社長記者会見:呼値を細かくすることを発表
日経新聞朝刊の一面記事に
2014/7/22 一部の銘柄で10銭(0.1円)刻みの注文が可能に
2015/9/24 ごく一部の銘柄で呼値を拡大
呼値縮小に関する共同研究の推移
https://www.jpx.co.jp/corporate/research-study/working-paper/index.html
30
2014年7月22日と18日(前営業日)
2014年7月22日と18日(前営業日)
1円刻み 10銭刻み
31
まとめ
32
2008年の金融危機以降、伝統的な経済学では複雑系であったこの金融危機を分
析できていないと批判し、人工市場や人工社会などの複雑系科学をもっと活用すべ
きだという主張があらわれた。人工市場をもっと活用し伝統的な経済学の弱点を補完
すべきであることは確かだと思われる。
本発表では、金融・経済分野におけるマルチエージェントシステムを簡単にレビューし
た。人工市場の貢献はまだ始まったばかりで、研究者が全然足りていない。そして、居
場所がなかなかない。この分野は社会への重要な貢献ができることは間違いないので、
啓蒙活動を続けていきたい。
今後、もっと多くの金融市場の規制やルールが人工市場や人工社会で扱えるように
なり、うまく金融市場を設計することに貢献し、社会の発展につながっていけばと願って
います。

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