金融・経済分野におけるマルチエージェントシステム
~ 簡単なレビュー ~
スパークス・アセット・マネジメント株式会社
運用調査本部 ファンドマネージャー 兼 上席研究員
水田孝信
本発表資料はスパークス・アセット・マネジメント株式会社の公式見解を表すものではありません.すべては個人的見解であります.
2008年の金融危機以降、伝統的な経済学では複雑系であったこの金融危機を分析できていないと批判し、人工市場や人工社会などの複雑系科学をもっと活用すべきだという主張があらわれた。人工市場をもっと活用し伝統的な経済学の弱点を補完すべきであることは確かだと思われる。
本発表では、金融・経済分野におけるマルチエージェントシステムを簡単にレビューした。人工市場の貢献はまだ始まったばかりで、研究者が全然足りていない。そして、居場所がなかなかない。この分野は社会への重要な貢献ができることは間違いないので、啓蒙活動を続けていきたい。
今後、もっと多くの金融市場の規制やルールが人工市場や人工社会で扱えるようになり、うまく金融市場を設計することに貢献し、社会の発展につながっていけばと願っています。