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1
魅力ある絵作りのために魅力ある絵作りのために
知っておきたい色光学豆知識知っておきたい色光学豆知識
シリコンスタジオ株式会社シリコンスタジオ株式会社
川瀬 正樹川瀬 正樹
2
内容内容
• 光学の基本光学の基本
• レンズの仕組みレンズの仕組み
• 画角と実効F値画角と実効F値
• 錯乱円錯乱円
• 現実のレンズ現実のレンズ
• フォーカシングフォーカシング
• ズーミングズーミング
• カメラ座標系カメラ座標系
• 用途別のカメラとレンズ用途別のカメラとレンズ
• 撮像フォーマットと回折限界撮像フォーマットと回折限界
• カメラパラメタの設定カメラパラメタの設定
• まとめまとめ
• AppendixAppendix
3
光学の基本光学の基本
インデクスインデクス
4
カメラの元祖カメラの元祖
• カメラ・オブスキュラ(カメラ・オブスキュラ( camera obscuracamera obscura ))
– カメラの語源カメラの語源
• ピンホールカメラ(ピンホールカメラ( pinhole camerapinhole camera ))
• 小さな穴が開いた暗室小さな穴が開いた暗室
– レンズなしレンズなし
– これで倒立像が映ることはよく知られていたこれで倒立像が映ることはよく知られていた
• 正しいパースの絵を描くために利用されていた正しいパースの絵を描くために利用されていた
5
ピンホール/カメラ・オブスキュラの原ピンホール/カメラ・オブスキュラの原
理理
How aHow a pinhole camerapinhole camera works. Byworks. By BobBob MellishMellish
http://en.wikipedia.org/wiki/File:Pinhole-camera.svghttp://en.wikipedia.org/wiki/File:Pinhole-camera.svg
6
ピンホールではダメなのか?ピンホールではダメなのか?
• 全体的に像がぼけている全体的に像がぼけている
– ピンホールは完全な点ではないピンホールは完全な点ではない
• 完全な点にすると暗くて見えなくなる完全な点にすると暗くて見えなくなる
• 暗い暗い
– 穴を小さくするほど絵が暗くなる穴を小さくするほど絵が暗くなる
– 絵を大きく投影するほど暗くなる絵を大きく投影するほど暗くなる
• 同じ光量を広い面積に投影するため同じ光量を広い面積に投影するため
• 面積に反比例(距離の二乗減衰)面積に反比例(距離の二乗減衰)
7
ピンホールではダメなのか?ピンホールではダメなのか?
• もっと明るくしたいもっと明るくしたい
– 被写体からの光をなるべく多く集める必要がある被写体からの光をなるべく多く集める必要がある
• 穴を大きくしなければならない穴を大きくしなければならない
• もっとシャープに写したいもっとシャープに写したい
– 被写体の一点から出た光は一点に集めたい被写体の一点から出た光は一点に集めたい
• 光を一点に集めなければならない光を一点に集めなければならない
• 大きな穴を通ってかつ一点に集める大きな穴を通ってかつ一点に集める
8
大きな穴を通って一点に集める大きな穴を通って一点に集める
• 凸レンズがまさにその性質をもっている凸レンズがまさにその性質をもっている
– 集光と結像集光と結像
• 光を集めて実像を結ぶことができる光を集めて実像を結ぶことができる
– 凹面鏡も同様凹面鏡も同様
• ピンホールよりも大きな穴(絞り)ピンホールよりも大きな穴(絞り)
– より多くの光を集められるため明るいより多くの光を集められるため明るい
• ピンホールよりもシャープピンホールよりもシャープ
– 光が一点に集まるため光が一点に集まるため
9
レンズの仕組みレンズの仕組み
おさらいおさらい
インデクスインデクス
10
レンズの基本レンズの基本
• 主平面(あるいは主面)主平面(あるいは主面)
– 光線が屈折する面光線が屈折する面
– 主平面上のレンズ中央の一点は主点とよぶ主平面上のレンズ中央の一点は主点とよぶ
• 焦点距離(f)焦点距離(f)
– 平行光線(無限遠からの光)が焦点を結ぶ主平面からの垂直距離平行光線(無限遠からの光)が焦点を結ぶ主平面からの垂直距離
• 焦点面焦点面
– レンズから垂直方向に焦点距離の位置にある点の集まり(平面)レンズから垂直方向に焦点距離の位置にある点の集まり(平面)
• 平行光線はレンズの焦点面で交わる平行光線はレンズの焦点面で交わる
ff ff
f =f = レンズの焦点距離レンズの焦点距離
後側焦点面(焦平面)後側焦点面(焦平面)前側焦点面(焦平面)前側焦点面(焦平面) 主平面主平面
11
レンズに斜めに入射する平行光の場レンズに斜めに入射する平行光の場
合合
• 斜めの平行光線は焦点面の中央を外れた一点で交わる斜めの平行光線は焦点面の中央を外れた一点で交わる
• レンズの中央を通った光線は屈折しないレンズの中央を通った光線は屈折しない
– 斜めから来た光もそのまま真っ直ぐに進む斜めから来た光もそのまま真っ直ぐに進む
ff ff
f =f = レンズの焦点距離レンズの焦点距離
後側焦点面(焦平面)後側焦点面(焦平面)前側焦点面(焦平面)前側焦点面(焦平面) 主平面主平面
12
点光源の場合点光源の場合
• 一点から来た光線は焦点距離より遠くの一点で交わる一点から来た光線は焦点距離より遠くの一点で交わる
• レンズの中央を通った光線は屈折しないレンズの中央を通った光線は屈折しない
• 斜めから来た光は中央から外れた位置で交わる斜めから来た光は中央から外れた位置で交わる
f =f = レンズの焦点距離レンズの焦点距離
後側焦点面(焦平面)後側焦点面(焦平面)前側焦点面(焦平面)前側焦点面(焦平面)
ff ff
aa a’a’
主平面主平面
13
ガウスの結像公式ガウスの結像公式
• 一点から来た光はレンズを通ると再び一点に集まる一点から来た光はレンズを通ると再び一点に集まる
• このときこのとき
– レンズ主平面から垂直距離(物体距離)でレンズ主平面から垂直距離(物体距離)で aa 離れた一点から出離れた一点から出
た光た光
– レンズ主平面から垂直距離(像距離)でレンズ主平面から垂直距離(像距離)で a’a’ 離れた一点に集ま離れた一点に集ま
るる
• とすると以下の関係が成り立つとすると以下の関係が成り立つ
aaf ′
+=
111
ff ff
aa a’a’
ff ff
aa a’a’
ff ff
aa a’a’
14
1/f = 1/a + 1/a’1/f = 1/a + 1/a’ の関係の関係
ff ff
a=∞a=∞ a’=fa’=f
ff ff
a=2fa=2f a’=2fa’=2f
ff ff
a=3fa=3f a’=1.5fa’=1.5f
ffff
a’=3fa’=3fa=1.5fa=1.5f
ffff
a’=∞a’=∞a=fa=f
ff ff
a=2fa=2f a’=2fa’=2f
15
結像の仕組み結像の仕組み
• レンズを通って再び一点に集まる光レンズを通って再び一点に集まる光
– 集まった場所に実像を結ぶ(結像)集まった場所に実像を結ぶ(結像)
• 1/f = 1/a + 1/a’1/f = 1/a + 1/a’ の関係からの関係から
– a’ = af / (a - f)a’ = af / (a - f)
• レンズからレンズから aa 離れた物体(被写体)離れた物体(被写体)
– レンズからレンズから af / (a - f)af / (a - f) の距離(像距離)に結像するの距離(像距離)に結像する
• 結像位置にスクリーンやフィルムを配置結像位置にスクリーンやフィルムを配置
– 像が映る像が映る
– 撮影できる撮影できる
16
実像の位置と撮像倍率実像の位置と撮像倍率
• 実像のサイズはレンズからの距離に比例する実像のサイズはレンズからの距離に比例する
– ピンホールカメラと同じピンホールカメラと同じ
• 撮像倍率撮像倍率
– 被写体に対する実像の大きさの比率被写体に対する実像の大きさの比率
y =y = 被写体のサイズ被写体のサイズ
y’ =y’ = 結像サイズ結像サイズ
撮像倍率撮像倍率 MM
= y’/y = a’/a= y’/y = a’/a
aa a’a’
yy
y’y’
17
ff ff
aa a’a’
yy
y’y’
b’b’bb
結像(フィルム)位置結像(フィルム)位置レンズ主平面レンズ主平面被写体位置被写体位置
f =f = レンズの焦点距離レンズの焦点距離
a =a = 被写体距離被写体距離 = 3f= 3f
y =y = 被写体のサイズ被写体のサイズ
y’ =y’ = 結像サイズ結像サイズ
1/f = 1/a + 1/a’1/f = 1/a + 1/a’
a’ = af / (a - f) = 1.5fa’ = af / (a - f) = 1.5f
撮像倍率撮像倍率 MM
= y’/y = a’/a = f/b = b’/f= y’/y = a’/a = f/b = b’/f
= f / (a - f) = a’ / f – 1= f / (a - f) = a’ / f – 1
= 0.5= 0.5
結像と撮像倍率(被写体が 3f の結像と撮像倍率(被写体が 3f の
距離)距離)
18
ff ff
aa a’a’
yy
y’y’
b’b’bb
レンズ主平面レンズ主平面 結像(フィルム)位置結像(フィルム)位置被写体位置被写体位置
f =f = レンズの焦点距離レンズの焦点距離
a =a = 被写体距離被写体距離 = 2f= 2f
y =y = 被写体のサイズ被写体のサイズ
y’ =y’ = 結像サイズ結像サイズ
1/f = 1/a + 1/a’1/f = 1/a + 1/a’
a’ = af / (a - f) = 2fa’ = af / (a - f) = 2f
撮像倍率撮像倍率 MM
= y’/y = a’/a = f/b = b’/f= y’/y = a’/a = f/b = b’/f
= f / (a - f)= f / (a - f) = a’ / f – 1= a’ / f – 1
= 1.0= 1.0
結像と撮像倍率(被写体が 2f の結像と撮像倍率(被写体が 2f の
距離)距離)
19
ffff
aa a’a’
yy
y’y’
b’b’bb
レンズ主平面レンズ主平面 結像(フィルム)位置結像(フィルム)位置被写体位置被写体位置
f =f = レンズの焦点距離レンズの焦点距離
a =a = 被写体距離被写体距離 = 1.5f= 1.5f
y =y = 被写体のサイズ被写体のサイズ
y’ =y’ = 結像サイズ結像サイズ
1/f = 1/a + 1/a’1/f = 1/a + 1/a’
a’ = af / (a - f) = 3fa’ = af / (a - f) = 3f
撮像倍率撮像倍率 MM
= y’/y = a’/a = f/b = b’/f= y’/y = a’/a = f/b = b’/f
= f / (a - f)= f / (a - f) = a’ / f – 1= a’ / f – 1
= 2.0= 2.0
結像と撮像倍率(被写体が結像と撮像倍率(被写体が 1.51.5 ff
の距離)の距離)
20
フォーカスという概念フォーカスという概念
• フォーカスはレンズ特有の現象フォーカスはレンズ特有の現象
– ピンホールカメラでは全体的に少しぼやけるピンホールカメラでは全体的に少しぼやける
• フィルム位置で合焦するのは一定距離の被写体フィルム位置で合焦するのは一定距離の被写体
– 絞りを通った光束が一点に集中しきらない場所はボ絞りを通った光束が一点に集中しきらない場所はボ
ケるケる
• 合焦位置がフィルム位置と一致しない深度の被写体合焦位置がフィルム位置と一致しない深度の被写体
– 合焦位置の前後にボケ合焦位置の前後にボケ
• 合焦位置の前後に前ボケ/後ボケとして発生合焦位置の前後に前ボケ/後ボケとして発生
21
開口絞り開口絞り
• 開口絞りとは開口絞りとは
– フィルムに届く光の量を制限する枠フィルムに届く光の量を制限する枠
• レンズの絞り羽根レンズの絞り羽根
• ピンホールカメラの穴ピンホールカメラの穴
• 虫眼鏡の枠虫眼鏡の枠
• 人の虹彩人の虹彩
• etc.etc.
22
ff のの 33 倍の距離の被写体にフォーカス倍の距離の被写体にフォーカス
ff ff
aa a’a’
yy
y’y’
b’b’bb
フィルム位置フィルム位置
合焦位置合焦位置
レンズの絞りレンズの絞り
撮像倍率撮像倍率 MM
= y’/y = a’/a = f/b = b’/f= y’/y = a’/a = f/b = b’/f
= f / (a - f)= f / (a - f)
= 0.5= 0.5
開口絞りとボケ(被写体にフォーカ開口絞りとボケ(被写体にフォーカ
ス)ス)
23
ff ff
aa a’a’
yy
b’b’bb
無限遠にフォーカス無限遠にフォーカス フィルム位置フィルム位置
合焦位置合焦位置
前ボケ前ボケ
レンズの絞りレンズの絞り
開口絞りと前ボケ(無限遠にフォー開口絞りと前ボケ(無限遠にフォー
カス)カス)
24
ff ff
aa a’a’
yy
b’b’bb
ff のの 22 倍の距離にフォーカス倍の距離にフォーカス フィルム位置フィルム位置
合焦位置合焦位置
後ボケ後ボケ
レンズの絞りレンズの絞り
開口絞りと後ボケ(近くにフォーカ開口絞りと後ボケ(近くにフォーカ
ス)ス)
25
ff ff
aa a’a’
yy
y’y’
b’b’bb
レンズの絞りレンズの絞り
合焦位置合焦位置
絞りの大きさとボケ絞りの大きさとボケ
前ボケ前ボケ 後ボケ後ボケ
26
絞りの大きさとボケ絞りの大きさとボケ
ff ff
aa a’a’
レンズの絞りレンズの絞り
合焦位置合焦位置
前ボケ前ボケ 後ボケ後ボケ
27
絞りの大きさとボケ絞りの大きさとボケ
ff ff
aa a’a’
レンズの絞りレンズの絞り
合焦位置合焦位置
前ボケ前ボケ 後ボケ後ボケ
28
絞りの大きさとボケ絞りの大きさとボケ
ff ff
aa a’a’
f/2f/2
レンズが無い状態と同じレンズが無い状態と同じ
ピンホールカメラピンホールカメラ
29
F値/FナンバーF値/Fナンバー
• 口径比(F値/Fナンバー)口径比(F値/Fナンバー)
– 実像の明るさの指標実像の明るさの指標
• 考え方考え方
– 開口絞りが大きいほど明るい開口絞りが大きいほど明るい
• 開口面積に比例開口面積に比例
• 有効径の2乗に比例有効径の2乗に比例
– 結像のサイズはレンズ主平面からの垂直距離に比例結像のサイズはレンズ主平面からの垂直距離に比例
• 面積は距離の2乗に比例面積は距離の2乗に比例
• 明るさは距離の2乗に反比例明るさは距離の2乗に反比例
– 実像までの距離と絞り口径の比率で明るさが決まる実像までの距離と絞り口径の比率で明るさが決まる
30
F値/FナンバーF値/Fナンバー
• 焦点距離fと絞り有効径Dの比焦点距離fと絞り有効径Dの比
– F = f / DF = f / D
• DD は絞りの有効径は絞りの有効径
– 明るさはF値の2乗に反比例明るさはF値の2乗に反比例
• 面積は2乗に比例するため面積は2乗に比例するため
• F値が2倍になると明るさはF値が2倍になると明るさは ¼¼ となるとなる
• f/4f/4 などといった表記などといった表記
– f/4f/4 は絞り有効径が焦点距離fのは絞り有効径が焦点距離fの ¼¼ であるとの意味であるとの意味
• 無限遠にフォーカスしていると仮定された明る無限遠にフォーカスしていると仮定された明る
ささ
– 常に焦点距離にフィルムを置くと仮定している常に焦点距離にフィルムを置くと仮定している
31
画角と実効F値画角と実効F値
インデクスインデクス
32
実効F値実効F値
• 近距離フォーカス時は結像がフィルムから遠い近距離フォーカス時は結像がフィルムから遠い
– 像が拡大され面積も広くなる像が拡大され面積も広くなる
– その分の面積比に反比例して暗くなるその分の面積比に反比例して暗くなる
• 撮像倍率によって暗くなる効果を考慮したF値撮像倍率によって暗くなる効果を考慮したF値
– 大雑把に言えば大雑把に言えば近くにフォーカスすると暗くなる近くにフォーカスすると暗くなるとと
いうこということ
– Fe = (1 + M) FFe = (1 + M) F
– Fe = (a’ / f ) FFe = (a’ / f ) F
• M は撮像倍率M は撮像倍率
• M = a’/a = f/b = b’/fM = a’/a = f/b = b’/f
• M = f / (a - f) = a’ / f – 1M = f / (a - f) = a’ / f – 1
ff ff
aa a’a’
bb
b’b’
33
焦点距離とフィルムサイズと画角焦点距離とフィルムサイズと画角
ff
有効な視野角有効な視野角
フ
ィ
ル
ム
サ
イ
ズ
フ
ィ
ル
ム
サ
イ
ズ
34
焦点距離とフィルムサイズと画角焦点距離とフィルムサイズと画角
• 一般的な画角の説明一般的な画角の説明
– フィルムサイズと焦点距離の比率で決まるフィルムサイズと焦点距離の比率で決まる
• 無限遠にフォーカスしていると仮定している無限遠にフォーカスしていると仮定している
– 焦点距離にフィルムを置いている焦点距離にフィルムを置いている
– tan(θ) = y / ftan(θ) = y / f
– f = y / tan(θ)f = y / tan(θ)
– fov = atan(h / 2f) * 2fov = atan(h / 2f) * 2
– f = h / (tan(fov / 2) * 2)f = h / (tan(fov / 2) * 2)
• fovfov は画角は画角
• θθ は半画角は半画角
• hh はフィルムサイズはフィルムサイズ
• yy はフィルムサイズの半分はフィルムサイズの半分
• 慣習的に慣習的に 35mm35mm フィルムが基準とされることが多いフィルムが基準とされることが多い
– 無限遠フォーカス前提なら焦点距離だけで画角が決まる無限遠フォーカス前提なら焦点距離だけで画角が決まる
– 焦点距離=画角のような扱いとなっている焦点距離=画角のような扱いとなっている
θθ yy
fov = 2θfov = 2θ h = 2yh = 2y
35
画角と無限遠フォーカスの仮定画角と無限遠フォーカスの仮定
• 一般的な画角の説明一般的な画角の説明
– 無限遠にフォーカスしていると仮定している無限遠にフォーカスしていると仮定している
• 焦点距離にフィルムを置くことを前提としている焦点距離にフィルムを置くことを前提としている
– この仮定が非常に重要な前提となっているこの仮定が非常に重要な前提となっている
• あまり明記されないことが多いあまり明記されないことが多い
36
画角と焦点距離画角と焦点距離
• 一般には焦点距離=画角のような扱いとなって一般には焦点距離=画角のような扱いとなって
いるいる
– 必ずしも間違いではないが誤解を招きやすい必ずしも間違いではないが誤解を招きやすい
– 近接撮影(特にマクロ)では条件が大きく異なる近接撮影(特にマクロ)では条件が大きく異なる
• 厳密には焦点距離は画角とは無関係厳密には焦点距離は画角とは無関係
– ピンホールカメラを考えてみると良いピンホールカメラを考えてみると良い
• 焦点距離は無限大焦点距離は無限大
• フォーカス距離という概念も存在しないフォーカス距離という概念も存在しない
• それでもそれでも実効F値と画角は存在し、計算できる実効F値と画角は存在し、計算できる
– しかしF値は計算できないことに注意しかしF値は計算できないことに注意
» F = f / DF = f / D
» ピンホールではピンホールでは ff は無限大でありは無限大であり FF 値は計算できない値は計算できない
37
画角と実効F値画角と実効F値
• そもそも実効F値は撮像倍率を考慮したF値そもそも実効F値は撮像倍率を考慮したF値
– フィルムの距離が離れることにより像が拡大されるフィルムの距離が離れることにより像が拡大される
– 拡大された面積比による明るさの減衰を考慮した値拡大された面積比による明るさの減衰を考慮した値
• 本来実効F値と画角は密接な関係にある本来実効F値と画角は密接な関係にある
– 像が拡大されるということは画角が狭くなるという像が拡大されるということは画角が狭くなるという
ことこと
• 実効F値が変化するなら必ず画角も変化する実効F値が変化するなら必ず画角も変化する
• 画角が変化するなら必ず実効F値も変化する画角が変化するなら必ず実効F値も変化する
38
画角と実効F値画角と実効F値
• 左は無限遠フォーカス左は無限遠フォーカス
• 右は等倍マクロ(焦点距離の2倍にフォーカス)右は等倍マクロ(焦点距離の2倍にフォーカス)
– 撮像倍率が撮像倍率が 1.01.0 倍(等倍)以上をマクロとよぶ倍(等倍)以上をマクロとよぶ
• 一般には一般には 0.50.5 倍程度以上倍程度以上
• 焦点距離fと絞り有効径Dは変わらない焦点距離fと絞り有効径Dは変わらない
– F値(F値( f / Df / D )も変わらないことに注意)も変わらないことに注意
• しかししかし画角と実効F値はともに変化している画角と実効F値はともに変化している
39
画角と実効F値画角と実効F値
• 無限遠フォーカス限定無限遠フォーカス限定
– 画角画角
• 焦点距離とフィルムサイズで確定焦点距離とフィルムサイズで確定
– F値および実効F値F値および実効F値
• 焦点距離と絞り有効径で確定焦点距離と絞り有効径で確定
• 無限遠以外も考慮した厳密な計算無限遠以外も考慮した厳密な計算
– 画角画角
• 主面からフィルムまでの距離とフィルムサイズで確定主面からフィルムまでの距離とフィルムサイズで確定
– 実効F値実効F値
• 主面からフィルムまでの距離と絞り有効径で確定主面からフィルムまでの距離と絞り有効径で確定
• 違い違い
– 焦点距離の代わりにフィルムまでの距離を使うこと焦点距離の代わりにフィルムまでの距離を使うこと
– フィルムまでの距離をフィルムまでの距離を「実効焦点距離」「実効焦点距離」とよぶこともあるとよぶこともある
40
レンズ主平面からフィルムまでの距レンズ主平面からフィルムまでの距
離離
• 実効焦点距離実効焦点距離 VV
– レンズの結像公式からレンズの結像公式から
• V = Lf / (L - f)V = Lf / (L - f)
– LL はフォーカス距離はフォーカス距離
• フィルム距離としてのフィルム距離としての VV だけから考えることもだけから考えることも
可能可能
– VV さえ判れば画角や実効F値は計算できるさえ判れば画角や実効F値は計算できる
• ピンホールでは焦点距離やフォーカス距離が存在しないピンホールでは焦点距離やフォーカス距離が存在しない
• それでも画角と実効F値は計算できるそれでも画角と実効F値は計算できる
– レンズがある場合レンズがある場合 VV にフィルムを置くとにフィルムを置くと LL にフォーにフォー
カスするカスする
ff ff
LL VV
41
厳密な画角の計算厳密な画角の計算
• 画角画角
– fov = atan(h / 2V) * 2fov = atan(h / 2V) * 2
– V = h / (tan(fov / 2) * 2)V = h / (tan(fov / 2) * 2)
– レンズが存在する場合のみ有効な計算レンズが存在する場合のみ有効な計算
• fov = atan(h (L - f) / 2Lf) * 2fov = atan(h (L - f) / 2Lf) * 2
• f = (Lh / 2) / (tan(fov / 2) * L + h / 2)f = (Lh / 2) / (tan(fov / 2) * L + h / 2)
– 無限遠フォーカス限定時無限遠フォーカス限定時
• fov = atan(h / 2f) * 2fov = atan(h / 2f) * 2
• f = h / (tan(fov / 2) * 2)f = h / (tan(fov / 2) * 2)
• 実効F値実効F値
– Fe = V / DFe = V / D
– レンズが存在する場合のみ有効な計算レンズが存在する場合のみ有効な計算
• Fe = (1 + M) FFe = (1 + M) F
• Fe = (V / f) FFe = (V / f) F
– V = Lf / (L - f)V = Lf / (L - f)
– L = Vf / (V - f)L = Vf / (V - f)
– 無限遠フォーカス限定時の実効F値(つまりF値)は無限遠フォーカス限定時の実効F値(つまりF値)は
• F = f / DF = f / D
ff ff
LL VV
fovfov
hhDD
撮像倍率撮像倍率
M = V / LM = V / L
M = f / (L – f) = V / f - 1M = f / (L – f) = V / f - 1
42
f25mmf25mm (広角~超広角)(広角~超広角)
43
f50mmf50mm (標準)(標準)
44
f100mmf100mm (中望遠)(中望遠)
45
f200mmf200mm (望遠)(望遠)
46
f400mmf400mm (超望遠)(超望遠)
47
無限遠を仮定すると何が問題か?無限遠を仮定すると何が問題か?
• 画角から焦点距離を計算する場合画角から焦点距離を計算する場合
– 無限遠を仮定した計算だと焦点距離に誤差が発生無限遠を仮定した計算だと焦点距離に誤差が発生
– 厳密な焦点距離よりも大きい値となる厳密な焦点距離よりも大きい値となる
• 等倍マクロの場合2倍の差が発生等倍マクロの場合2倍の差が発生
– 焦点距離を基準とする計算に影響焦点距離を基準とする計算に影響
• 焦点距離から画角を計算した場合焦点距離から画角を計算した場合
– 無限遠を仮定した計算だと画角に誤差が発生無限遠を仮定した計算だと画角に誤差が発生
– 正しい画角よりも広角となる正しい画角よりも広角となる
48
画角から焦点距離を計算した場合画角から焦点距離を計算した場合
• 焦点距離に基づく計算すべてに影響する焦点距離に基づく計算すべてに影響する
– FF = f / D= f / D
• 絞り有効口径を基準にするとF値が本来より小さくなる絞り有効口径を基準にするとF値が本来より小さくなる
– D = f / FD = f / F
• F値を基準にすると絞り有効口径が本来より小さくなるF値を基準にすると絞り有効口径が本来より小さくなる
• 光学パラメタが内部的に矛盾をはらんでしまう光学パラメタが内部的に矛盾をはらんでしまう
– 何を基準に計算するかで結果が異なる何を基準に計算するかで結果が異なる
• 被写界深度がおかしくなる被写界深度がおかしくなる
• 実効F値などの明るさがおかしくなる実効F値などの明るさがおかしくなる
– 特にマクロ時は極端に誤差が大きくなる特にマクロ時は極端に誤差が大きくなる
49
錯乱円錯乱円
Circle of ConfusionCircle of Confusion
インデクスインデクス
50
錯乱円(錯乱円( Circle of ConfusionCircle of Confusion ))
• 被写界深度エフェクトを実装する場合被写界深度エフェクトを実装する場合
– 特定の深度に対する錯乱円径が必要特定の深度に対する錯乱円径が必要
ff ff
aa a’a’
yy
yy
’’
b’b’bb
51
物理的な錯乱円径物理的な錯乱円径
• aa の距離のフィルム上での錯乱円径の距離のフィルム上での錯乱円径
– LL にフォーカス時にフォーカス時
• 「フィルム位置」と「目標深度の合焦位置」の差分に比例「フィルム位置」と「目標深度の合焦位置」の差分に比例
– レンズ主平面からのフィルム距離:レンズ主平面からのフィルム距離: V = Lf / (L – f)V = Lf / (L – f)
– レンズ主平面からの目標合焦距離:レンズ主平面からの目標合焦距離: a’ = af / (a – f)a’ = af / (a – f)
– V - a’ = Lf / (L – f) – af / (a – f)V - a’ = Lf / (L – f) – af / (a – f) に比例に比例
• この場合前ボケは負の値となるこの場合前ボケは負の値となる
• 絞り有効径に比例絞り有効径に比例
– DD に比例に比例
• |V – a’||V – a’| (フィルム位置と合焦距離との差)が(フィルム位置と合焦距離との差)が a’a’ のときに錯乱円径がのときに錯乱円径が DD
となるとなる
– a’ = af / (a – f)a’ = af / (a – f) に反比例に反比例
– 目標深度目標深度 aa の像距離の像距離 a’a’
ff ff
aa a’a’
yy
yy
’’
b’b’bb
52
aa の距離の物理的な錯乱円径の距離の物理的な錯乱円径
• 物理的な錯乱円径(前ボケは負の値となる)物理的な錯乱円径(前ボケは負の値となる)
– CoC(a) = (V - a’) D / a’CoC(a) = (V - a’) D / a’
– CoC(a) = (Lf / (L – f) – af / (a – f) ) D / (af / (a – f) )CoC(a) = (Lf / (L – f) – af / (a – f) ) D / (af / (a – f) )
ff ff
aa a’a’
yy
yy
’’
b’b’bb
53
無限遠の錯乱円径無限遠の錯乱円径
• 無限遠の物理的な錯乱円径無限遠の物理的な錯乱円径
– CoC(∞) = VD / LCoC(∞) = VD / L
– CoC(∞) = VCoC(∞) = V22
/ LFe/ LFe
– CoC(∞) = FeDCoC(∞) = FeD22
/ L/ L
– CoC(∞) = fD / (L - f)CoC(∞) = fD / (L - f)
– CoC(∞) = fCoC(∞) = f22
/ (L - f)F/ (L - f)F
– CoC(∞) = FDCoC(∞) = FD22
/ (L - f)/ (L - f)
– CoC(∞) = MDCoC(∞) = MD
54
aa の距離の物理的な錯乱円径の距離の物理的な錯乱円径
• aa の距離の物理的な錯乱円径の距離の物理的な錯乱円径
– CoC(a) = (V - a’) D / a’CoC(a) = (V - a’) D / a’
– CoC(a) = (Lf / (L – f) – af / (a – f) ) D / (af / (a – f) )CoC(a) = (Lf / (L – f) – af / (a – f) ) D / (af / (a – f) )
– CoC(a) = CoC(∞) * (a - L) / aCoC(a) = CoC(∞) * (a - L) / a
• いろいろな変形いろいろな変形
– CoC(a) = (V - a’) (a – f) D / afCoC(a) = (V - a’) (a – f) D / af
– CoC(a) = (V - a’) (a – f) / aFCoC(a) = (V - a’) (a – f) / aF
– CoC(a) = (Lf / (L – f) – af / (a – f) ) (a – f) D / afCoC(a) = (Lf / (L – f) – af / (a – f) ) (a – f) D / af
– CoC(a) = (Lf / (L – f) – af / (a – f) ) (a – f) / aFCoC(a) = (Lf / (L – f) – af / (a – f) ) (a – f) / aF
– CoC(a) = fD / (L - f) * (a - L) / aCoC(a) = fD / (L - f) * (a - L) / a
– CoC(a) = MD * (a - L) / aCoC(a) = MD * (a - L) / a
– CoC(a) = (V - f) / f - VD / aCoC(a) = (V - f) / f - VD / a
– CoC(a) = (aV - af - fV)D / afCoC(a) = (aV - af - fV)D / af
– CoC(a) = (aV - af - fV) / aFCoC(a) = (aV - af - fV) / aF
– CoC(a) = VD / L * (a - L) / aCoC(a) = VD / L * (a - L) / a
55
aa の距離の画面上の錯乱円径の距離の画面上の錯乱円径
• フィルムのサイズに占める比率(画面上の大きさ)はフィルムのサイズに占める比率(画面上の大きさ)は
– 錯乱円径の物理サイズをフィルムサイズで除算錯乱円径の物理サイズをフィルムサイズで除算
– CoC(a) / hCoC(a) / h
• hh はフィルム(イメージセンサ)のサイズはフィルム(イメージセンサ)のサイズ
– いろいろ変形いろいろ変形
• (V - a’) D / a’h(V - a’) D / a’h
• (V - a’) (a – f) D / afh(V - a’) (a – f) D / afh
• (V - a’) (a – f) / aFh(V - a’) (a – f) / aFh
• (Lf / (L – f) – af / (a – f) ) (a – f) D / afh(Lf / (L – f) – af / (a – f) ) (a – f) D / afh
• (Lf / (L – f) – af / (a – f) ) (a – f) / aFh(Lf / (L – f) – af / (a – f) ) (a – f) / aFh
• fD / (L - f) * (a - L) / ahfD / (L - f) * (a - L) / ah
• MD * (a - L) / ahMD * (a - L) / ah
• (V - f) / fh - VD / ah(V - f) / fh - VD / ah
• (aV - af - fV)D / afh(aV - af - fV)D / afh
• (aV - af - fV) / aFh(aV - af - fV) / aFh
• VD / L * (a - L) / ahVD / L * (a - L) / ah
• これに画面解像度を乗算すればピクセル数が求まるこれに画面解像度を乗算すればピクセル数が求まる
56
無限遠の画面上での錯乱円径無限遠の画面上での錯乱円径
• フィルムのサイズに占める比率フィルムのサイズに占める比率
– CoC(∞) / hCoC(∞) / h
– いろいろ変形いろいろ変形
• VD / LhVD / Lh
• VV22
/ LFeh/ LFeh
• FeDFeD22
/ Lh/ Lh
• fD / (L - f)hfD / (L - f)h
• ff22
/ (L - f)Fh/ (L - f)Fh
• FDFD22
/ (L - f)h/ (L - f)h
• MD / hMD / h
57
関係式から判ること関係式から判ること
• 近くにフォーカスするほど被写界深度が浅くな近くにフォーカスするほど被写界深度が浅くな
るる
– マクロ撮影はボケやすいマクロ撮影はボケやすい
– ミニチュアなどを接写で撮影するとボケが大きいミニチュアなどを接写で撮影するとボケが大きい
• ミニチュアはボケが大きいという一般的なイメージがあるミニチュアはボケが大きいという一般的なイメージがある
• ボケが大きいとミニチュアのように見えるボケが大きいとミニチュアのように見える
• 焦点距離が長いほど被写界深度が浅くなる焦点距離が長いほど被写界深度が浅くなる
– 広角あるいはイメージセンサが小さい方が深くなる広角あるいはイメージセンサが小さい方が深くなる
• 画角やF値が同じ場合画角やF値が同じ場合
– ボケの大きさはほぼイメージセンサのサイズに比例ボケの大きさはほぼイメージセンサのサイズに比例
するする
58
注意点注意点
• 画角を基準に焦点距離を求める場合画角を基準に焦点距離を求める場合
– かならず正確な焦点距離を計算することかならず正確な焦点距離を計算すること
– 正しい焦点距離の求め方正しい焦点距離の求め方
• f = (Lh / 2) / (tan(fov / 2) * L + h / 2)f = (Lh / 2) / (tan(fov / 2) * L + h / 2)
– LL はフォーカス距離はフォーカス距離
– hh はイメージセンササイズはイメージセンササイズ
– 誤った焦点距離の求め方誤った焦点距離の求め方
• f = h / (tan(fov / 2) * 2)f = h / (tan(fov / 2) * 2)
• 一般にはこちらの方がよく知られているので要注意!一般にはこちらの方がよく知られているので要注意!
• 等倍マクロでは焦点距離が2倍に計算されてしまう等倍マクロでは焦点距離が2倍に計算されてしまう
59
誤った焦点距離から計算すると?誤った焦点距離から計算すると?
• 誤った焦点距離から計算するとどうなるか誤った焦点距離から計算するとどうなるか
– ボケが正しいサイズよりも大きくなるボケが正しいサイズよりも大きくなる
– F値と絞り有効径のどちらを基準にするかで誤差もF値と絞り有効径のどちらを基準にするかで誤差も
異なる異なる
• どちらも誤差があるがF値基準の方がさらに大きいどちらも誤差があるがF値基準の方がさらに大きい
– マクロ時は誤差が発散するので特に危険マクロ時は誤差が発散するので特に危険
• 撮像倍率撮像倍率 0.50.5 倍でも2~3倍の誤差倍でも2~3倍の誤差
• 等倍マクロでは錯乱円が無限大になってしまう等倍マクロでは錯乱円が無限大になってしまう
60
現実のレンズ現実のレンズ
インデクスインデクス
61
光学系光学系
• これまでの説明は薄肉単レンズこれまでの説明は薄肉単レンズ
– レンズの厚みをほぼゼロとみなせる(仮想的な)レレンズの厚みをほぼゼロとみなせる(仮想的な)レ
ンズンズ
• 屈折面も一面だけとみなす屈折面も一面だけとみなす
– 実際には1枚のレンズでも通常2箇所で屈折する実際には1枚のレンズでも通常2箇所で屈折する
• 実際のレンズは複数のレンズの組み合わせ実際のレンズは複数のレンズの組み合わせ
– 収差補正のため収差補正のため
– ズーム機能などのためズーム機能などのため
– レンズの組み合わせで一つのレンズ(光学系)を構レンズの組み合わせで一つのレンズ(光学系)を構
成成
• さまざまな特性のレンズを組み合わせるさまざまな特性のレンズを組み合わせる
• 複合レンズ複合レンズ
62
光学系のレンズとしての性質光学系のレンズとしての性質
• 光学系も薄肉単レンズと同様の性質をもつ光学系も薄肉単レンズと同様の性質をもつ
– 薄肉単レンズに置き換えて同じように考えることが薄肉単レンズに置き換えて同じように考えることが
できるできる
• 合成パラメタの扱い合成パラメタの扱い
– 薄肉単レンズとは異なる点がある薄肉単レンズとは異なる点がある
• さまざまなパラメタが前側/後側に分かれるさまざまなパラメタが前側/後側に分かれる
63
光学系の合成パラメタ光学系の合成パラメタ
• 主平面主平面
– 光路から薄肉単レンズとみなした際の主面を定義できる光路から薄肉単レンズとみなした際の主面を定義できる
– 薄肉単レンズと異なり各主面の位置がずれる薄肉単レンズと異なり各主面の位置がずれる
• 前側主面前側主面
• 後側主面後側主面
– 像距離(レンズ主面からの結像距離)に使う主面像距離(レンズ主面からの結像距離)に使う主面
– 実用的なレンズでは主平面は焦点を中心とする球面となる実用的なレンズでは主平面は焦点を中心とする球面となる
• コマ収差補正のために必要な条件コマ収差補正のために必要な条件
– 正弦条件正弦条件
f:合成焦点距離f:合成焦点距離
後側主面(仮想的な屈折面)後側主面(仮想的な屈折面) 合成焦平面合成焦平面
後側主点後側主点
f1f1
64
光学系の合成パラメタ光学系の合成パラメタ
• 焦点距離焦点距離
– 各レンズの焦点距離と間隔から全体の値が決まる各レンズの焦点距離と間隔から全体の値が決まる
– 例えば2枚のレンズの組み合わせの場合例えば2枚のレンズの組み合わせの場合
• 1 / f = 1 / f1 + 1 / f2 – d / (f1 * f2)1 / f = 1 / f1 + 1 / f2 – d / (f1 * f2)
• f = f1 * f2 / (f1 + f2 - d)f = f1 * f2 / (f1 + f2 - d)
– f1f1 は第1レンズの焦点距離は第1レンズの焦点距離
– f2f2 は第2レンズの焦点距離は第2レンズの焦点距離
– dd はレンズ間距離はレンズ間距離
– ff は合成焦点距離は合成焦点距離
– (負の屈折力をもつ)凹レンズの場合は焦点距離は負の数で表(負の屈折力をもつ)凹レンズの場合は焦点距離は負の数で表
すす
• 凸⇒凹の組み合わせ光学系凸⇒凹の組み合わせ光学系
– 間隔が長いほど合成焦点距離が短くなる間隔が長いほど合成焦点距離が短くなる
» レンズの中央付近の方が屈折力が弱いためレンズの中央付近の方が屈折力が弱いため
65
光学系の合成パラメタ光学系の合成パラメタ
後側主面後側主面
f:合成焦点距離f:合成焦点距離
合成焦平面合成焦平面
後側主点後側主点
f1f1
f:合成焦点距離f:合成焦点距離
後側主面後側主面 合成焦平面合成焦平面
後側主点後側主点
f1f1
66
光学系の合成パラメタ光学系の合成パラメタ
• 入射瞳と開口絞りと有効径入射瞳と開口絞りと有効径
– レンズを前から覗いたときに見える絞りが入射瞳レンズを前から覗いたときに見える絞りが入射瞳
• 通常絞りの前部にあるレンズを通して見える虚像通常絞りの前部にあるレンズを通して見える虚像
• この虚像が光学的な開口絞りとなるこの虚像が光学的な開口絞りとなる
– 絞り有効径は入射瞳(虚像)の口径絞り有効径は入射瞳(虚像)の口径
• 絞りの物理的な直径ではないことに注意絞りの物理的な直径ではないことに注意
– 絞りの前にあるレンズを通して見える大きさ絞りの前にあるレンズを通して見える大きさ
67
光学系の合成パラメタ光学系の合成パラメタ
• 入射瞳と絞り有効径入射瞳と絞り有効径
– 虚像なのでズーミングなどでも絞り有効径は変化す虚像なのでズーミングなどでも絞り有効径は変化す
るる
• 通常望遠にすると絞り有効径が大きくなる通常望遠にすると絞り有効径が大きくなる
– 明るさを保つためには望遠の方が大きな口径が必要明るさを保つためには望遠の方が大きな口径が必要
– F = f / DF = f / D
望遠望遠 広角広角
68
さまざまなタイプの光学系さまざまなタイプの光学系
• f’f’ は焦点距離は焦点距離
• H’-H’H’-H’ は後側主面は後側主面
– 薄肉単レンズでの屈折面薄肉単レンズでの屈折面
• 薄肉単レンズと大きく異な薄肉単レンズと大きく異な
る点る点
– 仮想的な主面の位置仮想的な主面の位置
• 33 はテレフォト型はテレフォト型
– 主面がレンズの前方外側主面がレンズの前方外側
– 望遠レンズ望遠レンズ
• 44 はレトロフォーカス型はレトロフォーカス型
– 主面がレンズの後方外側主面がレンズの後方外側
– 広角レンズに多い広角レンズに多いРусский: Главные плоскости объектива. Panther
http://commons.wikimedia.org/wiki/File:Lens_different_h.svg
69
画角と焦点距離に関して画角と焦点距離に関して
• 薄肉単レンズの理論で判っていること薄肉単レンズの理論で判っていること
– 画角はイメージセンササイズと主面からの距離で決画角はイメージセンササイズと主面からの距離で決
まるまる
– 焦点距離が同じならフォーカスによって画角が変化焦点距離が同じならフォーカスによって画角が変化
するする
• 近くにフォーカスすると画角は狭く(望遠に)なる近くにフォーカスすると画角は狭く(望遠に)なる
• 現実のレンズではどうか?現実のレンズではどうか?
– 一部のレンズは近くにフォーカスすると望遠になる一部のレンズは近くにフォーカスすると望遠になる
• 理論の通り理論の通り
– 一部のレンズは近くにフォーカスすると広角になる一部のレンズは近くにフォーカスすると広角になる
– 一部のレンズは近くにフォーカスしても画角が変わ一部のレンズは近くにフォーカスしても画角が変わ
らないらない
70
実際のレンズのフォーカシング実際のレンズのフォーカシング
• 近くにフォーカスしても望遠にならないレンズがある近くにフォーカスしても望遠にならないレンズがある
– 代わりに焦点距離が短く変化していることを意味する代わりに焦点距離が短く変化していることを意味する
• 焦点距離が変化しないなら必ずフォーカスで画角が変化する焦点距離が変化しないなら必ずフォーカスで画角が変化する
– 例えば近接撮影でも画角が変化しないレンズ例えば近接撮影でも画角が変化しないレンズ
• レンズとフィルムの距離を伸ばす代わりに焦点距離を縮めているレンズとフィルムの距離を伸ばす代わりに焦点距離を縮めている
– 画角や実効F値が変化せずにフォーカス距離だけが変わる画角や実効F値が変化せずにフォーカス距離だけが変わる
• マクロ撮影でもレンズ主平面からの距離がまったく変化しなマクロ撮影でもレンズ主平面からの距離がまったく変化しな
いい
– 本来マクロはレンズ主平面からフィルムまでの距離が大きく伸びる本来マクロはレンズ主平面からフィルムまでの距離が大きく伸びる
ff
L=∞L=∞ V=fV=f
fovfov
hh
ff
L=3fL=3f V=1.5fV=1.5f
fovfov
hh
71
画角が変化しないフォーカシング画角が変化しないフォーカシング
fovfov
hh
f=3f=3
L=6=2fL=6=2f V=6=2fV=6=2f
f=3f=3
L=∞L=∞ V=3=fV=3=f
fovfov
hh
フィルムを後方フィルムを後方 2f2f に移動に移動
焦点距離は変化しない焦点距離は変化しない
画角/実効F値が変化する画角/実効F値が変化する
撮像倍率は撮像倍率は 1.01.0 (等倍マクロ)(等倍マクロ)
f=2f=2
L=6=3fL=6=3f V=3=1.5fV=3=1.5f
fovfov
hh
f=3f=3
L=∞L=∞ V=3=fV=3=f
fovfov
hh
フィルムは動かないフィルムは動かない
代わりに焦点距離を代わりに焦点距離を 2/32/3 に縮めるに縮める
画角/実効F値は変化しない画角/実効F値は変化しない
撮像倍率は撮像倍率は 0.50.5 (等倍ではない)(等倍ではない)
M=V/L=1M=V/L=1 M=V/L=0.5M=V/L=0.5
72
焦点距離という言葉の扱われ方焦点距離という言葉の扱われ方
• レンズの仕様や表記上の「焦点距離」という言葉レンズの仕様や表記上の「焦点距離」という言葉
– 無限遠フォーカス時の焦点距離を表す無限遠フォーカス時の焦点距離を表す
• 無限遠時で最大5%以内の誤差無限遠時で最大5%以内の誤差
• 近接撮影時の焦点距離の正しさはまったく規定されていない近接撮影時の焦点距離の正しさはまったく規定されていない
– レンズによってまったく異なるレンズによってまったく異なる
• カメラマンの使う「焦点距離」という言葉カメラマンの使う「焦点距離」という言葉
– ほぼストレートに画角を意味していることが多いほぼストレートに画角を意味していることが多い
• マクロ時の光学的な望遠効果を理解している人もいるマクロ時の光学的な望遠効果を理解している人もいる
– しかし焦点距離が伸びていると考える人もいるしかし焦点距離が伸びていると考える人もいる
• いずれも光学的な意味での「焦点距離」とは異なるいずれも光学的な意味での「焦点距離」とは異なる
• レンズを実装する際の「焦点距離」との違いに注意レンズを実装する際の「焦点距離」との違いに注意
– 内部実装では光学的に厳密な「焦点距離」を使うべき内部実装では光学的に厳密な「焦点距離」を使うべき
– アーティスト向けツール/UIでは必ずしもそうではないアーティスト向けツール/UIでは必ずしもそうではない
• 後述後述
73
F値(Fナンバー)という言葉の扱F値(Fナンバー)という言葉の扱
われ方われ方
• レンズの仕様や表記上の「Fナンバー」という言葉レンズの仕様や表記上の「Fナンバー」という言葉
– 原則として無限遠フォーカス時のF値を表す原則として無限遠フォーカス時のF値を表す
• 無限遠フォーカス以外ではそもそも焦点距離が正確ではない無限遠フォーカス以外ではそもそも焦点距離が正確ではない
– 一部のメーカでは実効F値を表示している一部のメーカでは実効F値を表示している
• マクロ時に画角が狭くなる場合に反映されるマクロ時に画角が狭くなる場合に反映される
• ただしそれでも完全に厳密ではないただしそれでも完全に厳密ではない
– F値は通常あまり細かい単位で評価されないF値は通常あまり細かい単位で評価されない
• カメラのUIなどではカメラのUIなどでは 22½½
やや 22¼¼
程度の単位程度の単位
• 光学的な意味での厳密な「F値」とは異なる光学的な意味での厳密な「F値」とは異なる
– カメラやレンズ/メーカによっても異なるカメラやレンズ/メーカによっても異なる
• レンズを実装する際の「F値」との違いに注意レンズを実装する際の「F値」との違いに注意
– 内部実装では光学的に厳密な「F値」「実効F値」を使うべき内部実装では光学的に厳密な「F値」「実効F値」を使うべき
– アーティスト向けツール/UIでは必ずしもそうではないアーティスト向けツール/UIでは必ずしもそうではない
• 後述後述
74
フォーカシングフォーカシング
インデクスインデクス
75
フォーカシングフォーカシング
• フォーカシングの仕組みフォーカシングの仕組み
– カメラ内のフィルム(イメージセンサ)は動かさなカメラ内のフィルム(イメージセンサ)は動かさな
いい
• 負荷が高くあまり現実的ではない負荷が高くあまり現実的ではない
• 代わりにレンズに何らかの変化を与えてフォーカスする代わりにレンズに何らかの変化を与えてフォーカスする
• レンズのフォーカシング機構レンズのフォーカシング機構
– 全群繰り出し式全群繰り出し式
– 前玉回転式前玉回転式
– インナーフォーカスインナーフォーカス
– リアフォーカスリアフォーカス
• フォーカシングの機構によって画角の変化も異フォーカシングの機構によって画角の変化も異
76
全群繰り出し式全群繰り出し式
• 全群繰り出し式全群繰り出し式
– 比較的古いタイプのレンズや単焦点レンズ比較的古いタイプのレンズや単焦点レンズ
– レンズ全体が移動してフィルムから遠ざかるレンズ全体が移動してフィルムから遠ざかる
• もっとも単純な仕組みもっとも単純な仕組み
• フォーカシングによって画角/実効F値が変化するフォーカシングによって画角/実効F値が変化する
– 近距離にフォーカスすると画角が狭くなる近距離にフォーカスすると画角が狭くなる
– 近距離にフォーカスすると像が暗くなる近距離にフォーカスすると像が暗くなる
» 望遠になるため口径が同じなら実効F値は高くなる望遠になるため口径が同じなら実効F値は高くなる
» 焦点距離やF値は変化しない焦点距離やF値は変化しない
– 理論どおりの変化理論どおりの変化
– 近接撮影時はレンズ全長が伸びる近接撮影時はレンズ全長が伸びる
• マクロ時は特に大きく繰り出されるマクロ時は特に大きく繰り出される
• f 100mmf 100mm の等倍マクロでは無限遠フォーカス時よりの等倍マクロでは無限遠フォーカス時より 10cm10cm 繰り出繰り出
すす
– 前玉(先端のレンズ群)が回転する前玉(先端のレンズ群)が回転する
• クロスフィルタなどを付けると光芒も回転するクロスフィルタなどを付けると光芒も回転する
• PL(偏光)フィルタなどが回転するので扱いにくいPL(偏光)フィルタなどが回転するので扱いにくい
• フレア除けのレンズフードなどが回転するので扱いにくいフレア除けのレンズフードなどが回転するので扱いにくい
77
前玉回転式前玉回転式
• 前玉回転式前玉回転式
– 比較的古いタイプのレンズや単焦点レンズ比較的古いタイプのレンズや単焦点レンズ
– レンズの前玉(先端のレンズ群)だけが移動するレンズの前玉(先端のレンズ群)だけが移動する
• フォーカシングによって焦点距離が変化するフォーカシングによって焦点距離が変化する
– ただしレンズ構成によってまちまちただしレンズ構成によってまちまち
– 画角/実効F値も変化したりしなかったり画角/実効F値も変化したりしなかったり
– 近接撮影時はレンズ全長が伸びる近接撮影時はレンズ全長が伸びる
– 前玉(先端のレンズ群)が回転する前玉(先端のレンズ群)が回転する
• クロスフィルタなどを付けると光芒も回転するクロスフィルタなどを付けると光芒も回転する
• PL(偏光)フィルタなどが回転するので扱いにくいPL(偏光)フィルタなどが回転するので扱いにくい
• フレア除けのレンズフードなどが回転するので扱いにくいフレア除けのレンズフードなどが回転するので扱いにくい
78
インナーフォーカスインナーフォーカス
• インナーフォーカス(インターナルフォーカス)インナーフォーカス(インターナルフォーカス)
– 近年の主流のレンズ近年の主流のレンズ
• 特に望遠レンズに多い?特に望遠レンズに多い?
– 光学系内部の一部分のみが移動する光学系内部の一部分のみが移動する
• 一般的には絞りよりも前方の一部分のみが移動一般的には絞りよりも前方の一部分のみが移動
• 前玉は移動しない前玉は移動しない
• フォーカシングが速いフォーカシングが速い
– 近接撮影時に画角が広くなるものが多い近接撮影時に画角が広くなるものが多い
• 全群繰り出しなどとは逆の性質全群繰り出しなどとは逆の性質
• 近距離にフォーカスすると像が明るくなる近距離にフォーカスすると像が明るくなる
– 結像距離が短くなるため口径が同じなら実効F値が低くなる結像距離が短くなるため口径が同じなら実効F値が低くなる
– F値はさらに低くなっているF値はさらに低くなっている
• 画角が変わらないものもある画角が変わらないものもある
– 写真用の高級なレンズなど写真用の高級なレンズなど
– 光学系の全長が変化しない光学系の全長が変化しない
– 前玉(先端のレンズ群)が回転しない前玉(先端のレンズ群)が回転しない
• クロスフィルタなどを付けても光芒は回転しないクロスフィルタなどを付けても光芒は回転しない
• PL(偏光)フィルタなどが回転しないので扱いやすいPL(偏光)フィルタなどが回転しないので扱いやすい
• フレア除けのレンズフードなどが回転しないので扱いやすいフレア除けのレンズフードなどが回転しないので扱いやすい
79
リアフォーカスリアフォーカス
• リアフォーカスリアフォーカス
– 近年の主流のレンズ近年の主流のレンズ
• 広角レンズの一部に多い?広角レンズの一部に多い?
– 光学系内部の一部分のみが移動する光学系内部の一部分のみが移動する
• 一般的には絞りよりも後方部分が移動一般的には絞りよりも後方部分が移動
• 前玉は移動しない前玉は移動しない
• フォーカシングが速いフォーカシングが速い
– 近接撮影時に画角の変化近接撮影時に画角の変化
• 広角になる広角になる
• 変わらないものもある変わらないものもある
– 光学系の全長が変化しない光学系の全長が変化しない
– 前玉(先端のレンズ群)が回転しない前玉(先端のレンズ群)が回転しない
• クロスフィルタなどを付けても光芒は回転しないクロスフィルタなどを付けても光芒は回転しない
• PL(偏光)フィルタなどが回転しないので扱いやすいPL(偏光)フィルタなどが回転しないので扱いやすい
• フレア除けのレンズフードなどが回転しないので扱いやすいフレア除けのレンズフードなどが回転しないので扱いやすい
80
フォーカシング機構による画角変化フォーカシング機構による画角変化
• 近接撮影時の画角近接撮影時の画角
– 比較的古いレンズや単焦点レンズでは望遠になりや比較的古いレンズや単焦点レンズでは望遠になりや
すいすい
• 理論どおり理論どおり
– 近年の特に望遠レンズでは広角になりやすい近年の特に望遠レンズでは広角になりやすい
• 近接撮影時には焦点距離が近接撮影時には焦点距離が 1/31/3 程度にまで縮むレンズもある程度にまで縮むレンズもある
– 撮像倍率が撮像倍率が 0.20.2 ~~ 0.50.5 程度でも程度でも
– 一部のレンズでは画角が変化しない一部のレンズでは画角が変化しない
• 高級な写真用レンズに多い?高級な写真用レンズに多い?
• 多くのレンズでは画角が変化する多くのレンズでは画角が変化する
– 画角が変化する方が自然に感じやすい画角が変化する方が自然に感じやすい
81
画角変化の計算画角変化の計算
• 画角変化の計算画角変化の計算
– f = h / (tan(fov / 2) * 2)f = h / (tan(fov / 2) * 2)
– V = Lf / (V = Lf / (L – f)L – f)
– fov’ = atan(h / (fov’ = atan(h / (VV * 2)) * 2* 2)) * 2
• fovfov は無限遠フォーカス時の画角は無限遠フォーカス時の画角
• fov’fov’ は変化された結果の画角は変化された結果の画角
• hh はイメージセンサの物理サイズはイメージセンサの物理サイズ
• LL はフォーカス距離はフォーカス距離
• VV は後側主面からイメージセンサまでの垂直距離は後側主面からイメージセンサまでの垂直距離
• fov, h, Lfov, h, L から計算できるから計算できる
– 光学理論どおり光学理論どおり
• 焦点距離は変化しない焦点距離は変化しない
82
画角変化の計算画角変化の計算
• フォーカシング機構の違いなどを反映フォーカシング機構の違いなどを反映
– f = h / (tan(fov / 2) * 2)f = h / (tan(fov / 2) * 2)
– s = L / (s = L / (L – f)L – f)
– sr = pow(ssr = pow(s, r), r)
– V =V = f * srf * sr
– f’ = V / s = f * sr / sf’ = V / s = f * sr / s
– fov’ = atan(h / (fov’ = atan(h / (VV * 2)) * 2* 2)) * 2
• f’f’ は変化後の画角から逆算できる光学的に厳密な焦点距離は変化後の画角から逆算できる光学的に厳密な焦点距離
– フォーカス距離などによって変化するフォーカス距離などによって変化する
• rr は画角変化の調整ファクタは画角変化の調整ファクタ
– 正確なシミュレーションではなくそれらしく調整するためのパラメタ正確なシミュレーションではなくそれらしく調整するためのパラメタ
– おおよそおおよそ -1.0-1.0 ~~ 1.01.0 程度の範囲で効果を調整程度の範囲で効果を調整
– 1.01.0 で光学理論どおりに画角が変化で光学理論どおりに画角が変化
» 全群繰り出し(典型的な単焦点レンズなど)全群繰り出し(典型的な単焦点レンズなど)
» 焦点距離が変化しない焦点距離が変化しない
– 0.00.0 では画角が変化しないでは画角が変化しない
» 代わりに逆数の割合で焦点距離が縮む代わりに逆数の割合で焦点距離が縮む
» 一部の高級レンズなど一部の高級レンズなど
– -1.0-1.0 では逆の方向に逆の割合で画角が変化では逆の方向に逆の割合で画角が変化
» 焦点距離は大きく縮む(焦点距離は大きく縮む( -1.0-1.0 の場合は逆数の2乗)の場合は逆数の2乗)
» 典型的なインナーフォーカスレンズ典型的なインナーフォーカスレンズ
» レンズによってはレンズによっては r = -2.0r = -2.0 程度を指定した状態まで焦点距離が縮むこともある程度を指定した状態まで焦点距離が縮むこともある
83
遠方フォーカス遠方フォーカス
84
近距離フォーカス(全群繰り出し:近距離フォーカス(全群繰り出し:
r = 1r = 1 ))
85
遠方フォーカス遠方フォーカス
86
近距離フォーカス(インナーフォーカス近距離フォーカス(インナーフォーカス
:: r = -1r = -1 ))
87
近距離フォーカス(全群繰り出し:近距離フォーカス(全群繰り出し:
r = 1r = 1 ))
88
フォーカス距離の変化率フォーカス距離の変化率
• フォーカシング時のフォーカス距離の変化率フォーカシング時のフォーカス距離の変化率
– フォーカス距離は像距離の逆数に比例フォーカス距離は像距離の逆数に比例
• 基本は像距離(主面/フィルム距離)を動かすことでフォー基本は像距離(主面/フィルム距離)を動かすことでフォー
カスカス
• 結像公式によりフォーカス距離は像距離に反比例する結像公式によりフォーカス距離は像距離に反比例する
– 全群繰り出し式全群繰り出し式
• 理論どおり理論どおり
• フォーカス距離は繰り出し量の逆数に比例フォーカス距離は繰り出し量の逆数に比例
– 他のタイプではフォーカスはもっと複雑他のタイプではフォーカスはもっと複雑
• しかし大雑把には操作量の逆数に比例しかし大雑把には操作量の逆数に比例
– フォーカスリングフォーカスリング
» リングの刻み幅を見ると判りやすいリングの刻み幅を見ると判りやすい
– 操作パネル操作パネル
– オートフォーカス等オートフォーカス等
– ほとんどのレンズでほぼフォーカスの逆数が線形にほとんどのレンズでほぼフォーカスの逆数が線形に
89
フォーカシングアニメーションフォーカシングアニメーション
• 自然なフォーカシングアニメーション自然なフォーカシングアニメーション
– フォーカス距離は逆数空間で線形に移動させると自フォーカス距離は逆数空間で線形に移動させると自
然然
• ボケの大きさは結果として線形にアニメーションボケの大きさは結果として線形にアニメーション
– フォーカス距離を線形に移動させないように注意フォーカス距離を線形に移動させないように注意
• 非常に不自然な動きになる非常に不自然な動きになる
• ボケの大きさが反比例の形で変化するボケの大きさが反比例の形で変化する
• マクロ撮影時のフォーカシングに注意マクロ撮影時のフォーカシングに注意
– 逆数だとマクロ時のフォーカス移動に時間がかかる逆数だとマクロ時のフォーカス移動に時間がかかる
– 撮像倍率があまりに高いと永久にフォーカスできな撮像倍率があまりに高いと永久にフォーカスできな
いい
– マクロにし過ぎないように制限をかける方がよいマクロにし過ぎないように制限をかける方がよい
• 等倍マクロ程度までにしておく等倍マクロ程度までにしておく
90
ズーミングズーミング
インデクスインデクス
91
ズーミングズーミング
• ズームレンズとはズームレンズとは
– 焦点距離を変化させることができる光学系焦点距離を変化させることができる光学系
• 一般にはバリフォーカルレンズ一般にはバリフォーカルレンズ
– 本来は変倍時にフォーカスが変化しないもの本来は変倍時にフォーカスが変化しないもの
• 厳密ではなく実質的に変化しないとみなせるレベル厳密ではなく実質的に変化しないとみなせるレベル
• 近年はオートフォーカスで誤差を修正することも多い近年はオートフォーカスで誤差を修正することも多い
• 光学系を構成するレンズ群の間隔などで制御光学系を構成するレンズ群の間隔などで制御
92
ズームレンズの仕組みズームレンズの仕組み
• 比較的簡単なズームレンズの原理比較的簡単なズームレンズの原理
– 左のレンズ群(3枚)が変倍系(ヴァリエータ)左のレンズ群(3枚)が変倍系(ヴァリエータ)
• この例では無焦点系(アフォーカル系)この例では無焦点系(アフォーカル系)
– 焦点距離が無限大焦点距離が無限大
– 平行光束が入射すると平行光束を射出する光学系平行光束が入射すると平行光束を射出する光学系
– 望遠鏡など望遠鏡など
– 右の凸レンズはフォーカス系右の凸レンズはフォーカス系
• この凸レンズの移動でフォーカシングを行うこの凸レンズの移動でフォーカシングを行う
• この例では平行光束が入射するため焦点距離は変化しないこの例では平行光束が入射するため焦点距離は変化しない
A simple zoom lens system.A simple zoom lens system. DrBobDrBob, SVG by, SVG by User:JxjlUser:Jxjl
http://en.wikipedia.org/wiki/File:Zoomlens1.svghttp://en.wikipedia.org/wiki/File:Zoomlens1.svg
93
ズームレンズの仕組みズームレンズの仕組み
• 変倍系の役目変倍系の役目
– 平行光束の幅を変化させる平行光束の幅を変化させる
– 幅が狭くなると幅が狭くなると
• 最後のレンズの中央部のみを通る最後のレンズの中央部のみを通る
– 凸レンズとしての屈折力が弱い凸レンズとしての屈折力が弱い
• 光学系全体の焦点距離が伸びる光学系全体の焦点距離が伸びる
– 平行光束なのでフォーカスは一定平行光束なのでフォーカスは一定
• ズーミングでフォーカスが変化しないズーミングでフォーカスが変化しない
Movement of lenses in a zoom lens.Movement of lenses in a zoom lens. DrBobDrBob, SVG by, SVG by User:JxjlUser:Jxjl
http://en.wikipedia.org/wiki/File:Zoomlens2.svghttp://en.wikipedia.org/wiki/File:Zoomlens2.svg
94
変倍系の働きによる焦点距離の変化変倍系の働きによる焦点距離の変化
Movement of lenses in a zoom lens.Movement of lenses in a zoom lens. DrBobDrBob, SVG by, SVG by User:JxjlUser:Jxjl
http://en.wikipedia.org/wiki/File:Zoomlens1.svghttp://en.wikipedia.org/wiki/File:Zoomlens1.svg
http://en.wikipedia.org/wiki/File:Zoomlens2.svghttp://en.wikipedia.org/wiki/File:Zoomlens2.svg
95
ズーミングによる焦点距離の変化率ズーミングによる焦点距離の変化率
• 焦点距離の変化焦点距離の変化
– ズーミングの仕組みによって異なるズーミングの仕組みによって異なる
– 複数のレンズの動きの組み合わせとなるため複雑複数のレンズの動きの組み合わせとなるため複雑
• 単純な関数ではなく複雑なカーブを描く単純な関数ではなく複雑なカーブを描く
– 特にズーム比の大きなレンズは動作が段階的に分かれることがある特にズーム比の大きなレンズは動作が段階的に分かれることがある
• 短焦点用/長焦点用の機構が異なる短焦点用/長焦点用の機構が異なる
• 途中でカーブが変化したりする途中でカーブが変化したりする
– おおよそ2種類の傾向おおよそ2種類の傾向
• 望遠側の方が変化の度合いが高い傾向望遠側の方が変化の度合いが高い傾向
– 焦点距離が逆数空間で線形に移動焦点距離が逆数空間で線形に移動
– 焦点距離が対数空間で線形に移動焦点距離が対数空間で線形に移動
• 広角側の方が変化の度合いが高い傾向広角側の方が変化の度合いが高い傾向
• 実際には複数の関数の組み合わせになっている実際には複数の関数の組み合わせになっている
– 自然なズーミングアニメーション自然なズーミングアニメーション
• 方式とレンズによって大きく異なるためあまり正解がない方式とレンズによって大きく異なるためあまり正解がない
• 実装上は指数関数的に(対数空間で線形に)変化させる方法が無難実装上は指数関数的に(対数空間で線形に)変化させる方法が無難
– ゲームなどではズーム比が非常に大きくなることが多いためゲームなどではズーム比が非常に大きくなることが多いため
96
ズーミング時のフォーカスズーミング時のフォーカス
• ズームレンズはフォーカスが移動しないズームレンズはフォーカスが移動しない
– 本来フォーカス状態からズームしてもフォーカスし本来フォーカス状態からズームしてもフォーカスし
たままたまま
• 実際にはフォーカスがずれることがある実際にはフォーカスがずれることがある
– オートフォーカスで補正する最近のレンズオートフォーカスで補正する最近のレンズ
• オートフォーカスが遅いとズーミングでフォーカスがずれるオートフォーカスが遅いとズーミングでフォーカスがずれる
• オートフォーカスの方式による違いオートフォーカスの方式による違い
– アクティブ方式アクティブ方式
– パッシブ方式パッシブ方式
• 位相差検出方式位相差検出方式
• コントラスト検出方式コントラスト検出方式
97
オートフォーカスの方式オートフォーカスの方式
• アクティブ方式アクティブ方式
– 赤外線などの反射で直接距離を測定する赤外線などの反射で直接距離を測定する
• 遠い景色やガラスなどではフォーカスを誤ることがある遠い景色やガラスなどではフォーカスを誤ることがある
• パッシブ方式パッシブ方式
– 画像処理による方式画像処理による方式
• 暗い場所やコントラストの無い画像ではフォーカスできないことがある暗い場所やコントラストの無い画像ではフォーカスできないことがある
• 主に2種類の方式がある主に2種類の方式がある
– コントラスト検出方式コントラスト検出方式
• 画像のコントラストによってフォーカスをチェック画像のコントラストによってフォーカスをチェック
– 試行錯誤的にフォーカスを合わせる試行錯誤的にフォーカスを合わせる
– 反対方向に動いたり迷ったりしやすい反対方向に動いたり迷ったりしやすい
– 全般的にオートフォーカスが遅い全般的にオートフォーカスが遅い
» ズーミングに追いつけないことが多いズーミングに追いつけないことが多い
• コンパクトデジカメの主流コンパクトデジカメの主流
– 位相差検出方式位相差検出方式
• 視差画像から距離を計算する視差画像から距離を計算する
– 距離が直接判るため迷いにくい距離が直接判るため迷いにくい
– フォーカシング機構にもよるが全般的にオートフォーカスが速いフォーカシング機構にもよるが全般的にオートフォーカスが速い
• デジタル一眼レフの主流デジタル一眼レフの主流
98
カメラ座標系カメラ座標系
インデクスインデクス
99
カメラ座標系カメラ座標系
• CGにおけるカメラ座標系の原点はどこか?CGにおけるカメラ座標系の原点はどこか?
• 薄肉単レンズではレンズの中心薄肉単レンズではレンズの中心
– 主平面/絞りなどの中心と一致主平面/絞りなどの中心と一致
– ピンホールカメラでは穴(絞り)の中心ピンホールカメラでは穴(絞り)の中心
• 光学系(複合レンズ)の場合光学系(複合レンズ)の場合
– カメラの向きを変えても視差の生じない位置カメラの向きを変えても視差の生じない位置
• NPP (NPP (non parallax pointnon parallax point))
• パノラマやライトプローブ撮影で重要パノラマやライトプローブ撮影で重要
– 入射瞳(絞りの虚像)の中心入射瞳(絞りの虚像)の中心
• レンズを前方から覗いたときに見える絞りの中心部分レンズを前方から覗いたときに見える絞りの中心部分
• ノーダルポイント(前側主点)と混同されることもあるが異ノーダルポイント(前側主点)と混同されることもあるが異
なるなる
100
カメラ座標系の原点カメラ座標系の原点
• NPPは鏡筒の前方よりにあるレンズが多いNPPは鏡筒の前方よりにあるレンズが多い
– カメラ全体からみるとかなり前方よりカメラ全体からみるとかなり前方より
• レンズのタイプによる特徴レンズのタイプによる特徴
– 望遠レンズ望遠レンズ
• レンズの後方側によりやすいレンズの後方側によりやすい
– 広角広角
• レンズの前方側によりやすいレンズの前方側によりやすい
• ズーミングやフォーカシングによっても変化ズーミングやフォーカシングによっても変化
– レンズ依存レンズ依存
– ほとんど変化しないレンズもあるほとんど変化しないレンズもある
101
望遠望遠
カメラ座標系の原点カメラ座標系の原点
• ズーミング時の移動の特徴ズーミング時の移動の特徴
– ズーム比の比較的小さなレンズズーム比の比較的小さなレンズ
• 望遠時に後方に移動するものが多い望遠時に後方に移動するものが多い
– ズーム比の比較的大きなレンズズーム比の比較的大きなレンズ
• 広角時と望遠時に前方に移動するものがある広角時と望遠時に前方に移動するものがある
– その中間では後方に移動その中間では後方に移動
– 図のレンズは望遠時に前方に移動図のレンズは望遠時に前方に移動
• どちらかといえば少数派どちらかといえば少数派
広角広角
102
カメラ座標系の扱いカメラ座標系の扱い
• 人がカメラを扱った場合や三脚に固定した場合人がカメラを扱った場合や三脚に固定した場合
– NPPは回転軸より前側になることが多いNPPは回転軸より前側になることが多い
• カメラ操作の中心よりも前方にNPPがあるためカメラ操作の中心よりも前方にNPPがあるため
• 手持ちのカメラの場合特に大きく前方にある手持ちのカメラの場合特に大きく前方にある
– 回転軸(体の軸)はカメラから遠い回転軸(体の軸)はカメラから遠い
• レンダリング時のカメラ座標系レンダリング時のカメラ座標系
– 操作時よりも前方に移動させる方が自然操作時よりも前方に移動させる方が自然
• おおよそ数センチ~数十センチ程度おおよそ数センチ~数十センチ程度
• 広角時の方がより大きく前方にする広角時の方がより大きく前方にする
– ズーミング時にさらに移動させる場合ズーミング時にさらに移動させる場合
• 広角でもっとも前方に広角でもっとも前方に
• ズーム比が大きい場合は広角と望遠の両方で前方にしても良ズーム比が大きい場合は広角と望遠の両方で前方にしても良
いい
– そうでないレンズも多く、あまり正解はないそうでないレンズも多く、あまり正解はない
103
用途別のカメラとレンズ用途別のカメラとレンズ
インデクスインデクス
104
写真用カメラ(スチルカメラ)とレ写真用カメラ(スチルカメラ)とレ
ンズンズ
• 写真用カメラとレンズ写真用カメラとレンズ
105
写真用カメラ(スチルカメラ)とレ写真用カメラ(スチルカメラ)とレ
ンズンズ
• 大きく2つの傾向大きく2つの傾向
– 主に一眼レフに代表される高画質用途主に一眼レフに代表される高画質用途
• 目的にもよるがもっとも画質が優先される目的にもよるがもっとも画質が優先される
• 大きな撮像フォーマット大きな撮像フォーマット
– 現在の主流は現在の主流は APS-CAPS-C 相当サイズ相当サイズ
» ~~ 23.6×15.7mm23.6×15.7mm
• よく収差の補正された高性能なレンズよく収差の補正された高性能なレンズ
– コンパクトデジカメに代表される大衆向けコンパクトデジカメに代表される大衆向け
• 主に扱いやすさ/コストパフォーマンスに重点がおかれる主に扱いやすさ/コストパフォーマンスに重点がおかれる
– その上での画質が重要その上での画質が重要
• 非常に小さな撮像フォーマット非常に小さな撮像フォーマット
– 現在の主流は現在の主流は 1/2.3″1/2.3″ 型型
» 6.16×4.62mm6.16×4.62mm
• イメージセンササイズと比較すると非常に多い画素数イメージセンササイズと比較すると非常に多い画素数
• 特にズーム比に比重がおかれたレンズ設計特にズーム比に比重がおかれたレンズ設計
• レンズ性能はあまり高くないがサイズが小さいため収差が目立ちにレンズ性能はあまり高くないがサイズが小さいため収差が目立ちに
くいくい
– コストパフォーマンスが高いコストパフォーマンスが高い
106
写真用カメラ(スチルカメラ)とレ写真用カメラ(スチルカメラ)とレ
ンズンズ
• 撮像フォーマット撮像フォーマット
– 大判(シート・フィルム)の代表的なフォーマット大判(シート・フィルム)の代表的なフォーマット
• 8×10″8×10″ :: 200×250mm200×250mm
• 4×5″4×5″ :: 100×125mm100×125mm
– 中判(ブローニー)の代表的なフォーマット中判(ブローニー)の代表的なフォーマット
• 6×9cm6×9cm :: 56.0×82.6mm56.0×82.6mm
• 6×4.5cm6×4.5cm :: 56.0×41.5mm56.0×41.5mm
– 主に一眼レフ向けのフォーマット主に一眼レフ向けのフォーマット
• 35mm35mm :: 36.0×24.0mm36.0×24.0mm (対角(対角 42.27mm42.27mm ))
• APS-CAPS-C :~:~ 23.6×15.7mm23.6×15.7mm (対角~(対角~ 28.3mm28.3mm ))
• 4/3″4/3″ 型(フォーサーズ):型(フォーサーズ): 17.3×13.0mm17.3×13.0mm (対角(対角 21.13mm21.13mm ))
– 主にコンパクトデジカメ向けの小さなフォーマット主にコンパクトデジカメ向けの小さなフォーマット
• 2/3″2/3″ 型:型: 8.8×6.6mm8.8×6.6mm (対角(対角 11.07mm11.07mm ))
• 1/1.8″1/1.8″ 型:型: 7.18×5.32mm7.18×5.32mm (対角(対角 8.93mm8.93mm ))
• 1/2.5″1/2.5″ 型:型: 5.76×4.29mm5.76×4.29mm (対角(対角 7.18mm7.18mm ))
• 1/3″1/3″ 型:型: 4.8×3.6mm4.8×3.6mm (対角(対角 6.0mm6.0mm ))
107
写真用カメラ(スチルカメラ)とレ写真用カメラ(スチルカメラ)とレ
ンズンズ
• 画像としての特徴画像としての特徴
– 一眼レフに代表される高画質向け一眼レフに代表される高画質向け
• 画質が高い画質が高い
– ボケのクォリティが高いボケのクォリティが高い
» 絞り羽根の枚数が多い絞り羽根の枚数が多い
– 目に見える収差が少ない目に見える収差が少ない
– 小絞りボケなどで全体がボケることが少ない小絞りボケなどで全体がボケることが少ない
– ディフラクションリングなどがほとんど見えないディフラクションリングなどがほとんど見えない
– 高感度時のノイズが比較的少ない高感度時のノイズが比較的少ない
• 被写界深度が浅い被写界深度が浅い
– ボケが大きいボケが大きい
– 特に単焦点レンズはF値が低い(絞りが大きい)特に単焦点レンズはF値が低い(絞りが大きい)
» 開放で開放で f/1.4f/1.4 ~~ f/2.8f/2.8
» ズームレンズでは開放でズームレンズでは開放で f/2.8f/2.8 ~~ f/5.6f/5.6 程度程度
• オートフォーカスが速いオートフォーカスが速い
– 迷わない迷わない
108
写真用カメラ(スチルカメラ)とレ写真用カメラ(スチルカメラ)とレ
ンズンズ
• 画像としての特徴画像としての特徴
– コンパクトデジカメなどコンパクトデジカメなど
• 画質はピンキリ画質はピンキリ
– ボケのクォリティは全体的にあまり高くないボケのクォリティは全体的にあまり高くない
» 絞り形状が四角形などもある絞り形状が四角形などもある
– 小絞りボケが起きやすい小絞りボケが起きやすい
– 高感度時のノイズが多い高感度時のノイズが多い
• 被写界深度が非常に深い被写界深度が非常に深い
– ボケがかなり小さいボケがかなり小さい
– f/3f/3 ~~ f/5f/5 以上以上
• オートフォーカスが遅いオートフォーカスが遅い
– 反対方向に動いたり迷ったりしやすい反対方向に動いたり迷ったりしやすい
– ズーミングの際にフォーカスが大きくずれたりするズーミングの際にフォーカスが大きくずれたりする
» ズーム中は至近距離にフォーカスが移動した状態になるもズーム中は至近距離にフォーカスが移動した状態になるも
のものも
109
放送用カメラとレンズ放送用カメラとレンズ
• 放送用カメラとレンズ放送用カメラとレンズ
110
放送用カメラとレンズ放送用カメラとレンズ
• クォリティとともにリアルタイム性を重視クォリティとともにリアルタイム性を重視
• イメージセンサは小さめイメージセンサは小さめ
– 2/3″2/3″ 型(対角型(対角 11.07mm11.07mm )などが主流)などが主流
• コンパクトデジカメの最大サイズ相当コンパクトデジカメの最大サイズ相当
– ボケが写真(スチルカメラ)用ボケが写真(スチルカメラ)用 35mm35mm フィルムのフィルムの ¼¼ 程度と程度と
なるなる
• 映画用映画用 35mm35mm フィルムと比較するとフィルムと比較すると 2/52/5 程度(後述)程度(後述)
• 非常に高速なズーミングやフォーカシング非常に高速なズーミングやフォーカシング
• 超望遠/超高倍率ズーム超望遠/超高倍率ズーム
– ズーム比が100倍を超えるようなレンズもズーム比が100倍を超えるようなレンズも
• 焦点距離が約焦点距離が約 10mm10mm ~~ 1000mm1000mm などなど
– 35mm35mm フィルム換算ではフィルム換算では 40mm40mm ~~ 4000mm4000mm 程度に相当程度に相当
– 画角では約画角では約 4040 度から約度から約 0.40.4 度度 (( 月や太陽の視直径よりも狭い月や太陽の視直径よりも狭い ))
– 全域にわたって収差が非常に高度に補正されている全域にわたって収差が非常に高度に補正されている
111
放送用カメラとレンズ放送用カメラとレンズ
• 焦点距離の長さから考えると非常に明るい焦点距離の長さから考えると非常に明るい
– 望遠側でも開放F値が望遠側でも開放F値が f/4f/4 ~~ f/5f/5 前後など前後など
• 絞り有効径が絞り有効径が 20cm20cm ほどになるようなレンズもあるということほどになるようなレンズもあるということ
• HD解像度ではこのくらいでないと回折限界に達するHD解像度ではこのくらいでないと回折限界に達する
• 映像としての特徴映像としての特徴
– イメージセンサが小さいため被写界深度が深いイメージセンサが小さいため被写界深度が深い
• 原則としてボケは小さい原則としてボケは小さい
• ただし超望遠時は焦点距離が長いためボケもよく発生するただし超望遠時は焦点距離が長いためボケもよく発生する
– 高倍率な超望遠のズームが多用される高倍率な超望遠のズームが多用される
• その割には高速なズーミングとフォーカシングその割には高速なズーミングとフォーカシング
• オートフォーカスも速いオートフォーカスも速い
– 高感度時のノイズが比較的多い高感度時のノイズが比較的多い
• 一眼レフなどと比較すると多め一眼レフなどと比較すると多め
• コンパクトデジカメよりは少なめコンパクトデジカメよりは少なめ
112
映画用カメラとレンズ映画用カメラとレンズ
• 映画用カメラとレンズ映画用カメラとレンズ
113
映画用カメラとレンズ映画用カメラとレンズ
• クォリティを重視クォリティを重視
– 一眼レフと似た傾向一眼レフと似た傾向
• ズーム性能も重要視されるズーム性能も重要視される
• 35mm35mm フィルムが主流フィルムが主流
– 写真(スチルカメラ)用と異なり縦送りのため撮像サイズは約写真(スチルカメラ)用と異なり縦送りのため撮像サイズは約
半分半分
• 22×16mm22×16mm
• APS-CAPS-C サイズ相当サイズ相当
– 映画撮影用フィルムのフォーマット映画撮影用フィルムのフォーマット
• 70mm70mm :: 52.50×23.00mm52.50×23.00mm (対角(対角 57.32mm57.32mm ))
• 35mm35mm :: 22.00×16.00mm22.00×16.00mm (対角(対角 27.20mm27.20mm ))
• 16mm16mm :: 10.26×7.49mm10.26×7.49mm (対角(対角 12.70mm12.70mm ))
• 8mm8mm :: 4.50×3.30mm4.50×3.30mm (対角(対角 5.58mm5.58mm ))
– デジタルではデジタルでは 2/3″2/3″ 型~型~ 16mm16mm 程度のものが主流程度のものが主流
• ボケがボケが 35mm35mm フィルムと比較してフィルムと比較して 1/31/3 ~~ 3/43/4 程度程度
• 35mm35mm フィルムと同等サイズの製品もあるフィルムと同等サイズの製品もある
114
映画用カメラとレンズ映画用カメラとレンズ
• 映像としての特徴映像としての特徴
– 放送用カメラと高画質写真用カメラの中間程度放送用カメラと高画質写真用カメラの中間程度
– 画質は全体的に高い画質は全体的に高い
• 収差が少ない収差が少ない
• ボケが大きく綺麗ボケが大きく綺麗
– 一眼レフなどの写真よりは小さめ一眼レフなどの写真よりは小さめ
– コンパクトデジカメや放送用カメラよりは大きいコンパクトデジカメや放送用カメラよりは大きい
– 比較的中望遠~望遠気味のレンズが多用される比較的中望遠~望遠気味のレンズが多用される
• 広角レンズはあまり使用されない傾向がある広角レンズはあまり使用されない傾向がある
– 魚眼レンズなどがデフォルメ表現として利用されることもある魚眼レンズなどがデフォルメ表現として利用されることもある
• ボケの大きさにも寄与ボケの大きさにも寄与
115
撮像フォーマットと回折限界撮像フォーマットと回折限界
インデクスインデクス
116
回折限界とエアリーディスク回折限界とエアリーディスク
• 光(電磁波)の波としての性質光(電磁波)の波としての性質
– 開口絞りを通った光束は回折により一点に集光でき開口絞りを通った光束は回折により一点に集光でき
ないない
• 波動光学的な限界により解像力が制限される波動光学的な限界により解像力が制限される
• 回折による干渉リング(エアリーパターン)を生じる回折による干渉リング(エアリーパターン)を生じる
– 中央部の明るい円をエアリーディスクとよぶ中央部の明るい円をエアリーディスクとよぶ
http://en.wikipedia.org/wiki/File:Spherical-aberration-slice.jpghttp://en.wikipedia.org/wiki/File:Spherical-aberration-slice.jpg
http://en.wikipedia.org/wiki/File:Airy-pattern.svghttp://en.wikipedia.org/wiki/File:Airy-pattern.svg
From Wikipedia, the free encyclopediaFrom Wikipedia, the free encyclopedia
117
エアリーディスクと干渉リングエアリーディスクと干渉リング
http://en.wikipedia.org/wiki/File:Airy-3d.svghttp://en.wikipedia.org/wiki/File:Airy-3d.svg
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118
エアリーディスクの半径エアリーディスクの半径
• レイリー限界に基づく距離レイリー限界に基づく距離
– これより離れた点像は2点に分離していると判断できる距離これより離れた点像は2点に分離していると判断できる距離
• 経験則的な値経験則的な値
– 天体観測などでは星が点像である前提から少し違った基準が使われて天体観測などでは星が点像である前提から少し違った基準が使われて
いるいる
– エアリーディスク周辺部の最も暗い部分までの距離エアリーディスク周辺部の最も暗い部分までの距離
• ここまでを半径とみなすここまでを半径とみなす
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エアリーディスク径エアリーディスク径
エアリーディスク半径エアリーディスク半径
119
開口数開口数
• 開口数(NA:開口数(NA: Numerical ApertureNumerical Aperture ))
– 集光の限界を表す指標集光の限界を表す指標
– 大きいほどシャープに集光できる大きいほどシャープに集光できる
• 物体側NA物体側NA
– NA = n×sin(θ)NA = n×sin(θ)
• θθ は物体側集光角の半角は物体側集光角の半角
• nn は物体側を満たす媒質の相対屈折率(通常は物体側を満たす媒質の相対屈折率(通常 1.01.0 ))
• 像側NA像側NA
– NA = n×sin(θ’)NA = n×sin(θ’)
– NA = n / 2Fe = nD / 2V …NA = n / 2Fe = nD / 2V … 正確には正弦条件が成立しているときのみ正確には正弦条件が成立しているときのみ
• θ’θ’ は像側集光角の半角は像側集光角の半角
• nn は像側を満たす媒質の相対屈折率(通常は像側を満たす媒質の相対屈折率(通常 1.01.0 ))
• Fe = f / VFe = f / V
ff
LL VV
θθ
DD
θ’θ’
VV
後側主面(正弦条件成立)後側主面(正弦条件成立)
120
エアリーディスク径エアリーディスク径
• エアリーディスクの大きさエアリーディスクの大きさ
– d = 2×1.2196λFe / nd = 2×1.2196λFe / n
• dd はエアリーディスクの直径はエアリーディスクの直径
• λλ は光(電磁波)の波長は光(電磁波)の波長
• nn は像側を満たす媒質の相対屈折率(通常は像側を満たす媒質の相対屈折率(通常 1.01.0 ))
• ただし正弦条件成立時ただし正弦条件成立時
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エアリーディスク径エアリーディスク径
エアリーディスク半径エアリーディスク半径
121
エアリーディスク径と解像力エアリーディスク径と解像力
• 以上から判ること以上から判ること
– 通常光の波長と屈折率は固定パラメタとなるため通常光の波長と屈折率は固定パラメタとなるため
• エアリーディスク径は集光角のみで確定するエアリーディスク径は集光角のみで確定する
• エアリーディスク径は実効F値のみでも確定するエアリーディスク径は実効F値のみでも確定する
– 正弦条件の成り立つ理想的なレンズの場合正弦条件の成り立つ理想的なレンズの場合
– 実効F値が低い(絞りが大きい)ほど鋭く結像でき実効F値が低い(絞りが大きい)ほど鋭く結像でき
るる
• エアリーディスク径が小さくなるエアリーディスク径が小さくなる
• ただしレンズの収差を考慮しない場合ただしレンズの収差を考慮しない場合
– 収差は逆に絞りが大きいほど極端に大きくなるので注意収差は逆に絞りが大きいほど極端に大きくなるので注意
– 絞り込むほどエアリーディスク径は大きくなる絞り込むほどエアリーディスク径は大きくなる
• シャープに結像できなくなるシャープに結像できなくなる
122
エアリーディスク径と解像力エアリーディスク径と解像力
• エアリーディスク径が画素と比較して大きいと全体がボエアリーディスク径が画素と比較して大きいと全体がボ
ケるケる
– 小絞りボケ小絞りボケ
– 画素の細かさが集光の限界を超えている状態画素の細かさが集光の限界を超えている状態
– エアリーディスク径が画素と比較して小さいことが重要!エアリーディスク径が画素と比較して小さいことが重要!
• 画素のサイズ=イメージセンササイズ画素のサイズ=イメージセンササイズ ÷÷ 画素解像度画素解像度
• 実際にはレンズの解像力等も考慮する必要がある実際にはレンズの解像力等も考慮する必要がある
– レンズの収差は回折とは逆の性質レンズの収差は回折とは逆の性質
• 絞りが大きいほど収差は極端に大きくなる絞りが大きいほど収差は極端に大きくなる
– 解像力が低下する解像力が低下する
– つまり実効F値が大き過ぎても小さ過ぎても解像力が落ちるつまり実効F値が大き過ぎても小さ過ぎても解像力が落ちる
• 両方のバランス点がもっとも解像力が高い両方のバランス点がもっとも解像力が高い
– ここでは収差は考慮しないここでは収差は考慮しない
123
エアリーディスク径とセンサの分解エアリーディスク径とセンサの分解
能能
• CCD分解能とエアリーディスク径が一致している状態CCD分解能とエアリーディスク径が一致している状態
– これ以上エアリーディスクが大きくなると小絞りボケが生じ始これ以上エアリーディスクが大きくなると小絞りボケが生じ始
めるめる
• マイクロレンズや開口部、干渉リングなども関係するので厳密ではマイクロレンズや開口部、干渉リングなども関係するので厳密では
ないない
CCD画素CCD画素
マイクロレンズマイクロレンズ
エアリーディスク径エアリーディスク径
CCD分解能=CCD分解能=
124
エアリーディスク径とセンサの分解エアリーディスク径とセンサの分解
能能
• 結像面で分離できるぎりぎりの距離の2点を考結像面で分離できるぎりぎりの距離の2点を考
えるえる
– つまりつまりエアリーディスク半径分だけ離れている点エアリーディスク半径分だけ離れている点
• この2点をCCD上でも2点に分離したい場合この2点をCCD上でも2点に分離したい場合
125
エアリーディスク径とセンサの分解エアリーディスク径とセンサの分解
能能
• CCD分解能とエアリーディスク径が一致している状態CCD分解能とエアリーディスク径が一致している状態
– 結像面上で分離可能な2点をCCD上では分離できていない結像面上で分離可能な2点をCCD上では分離できていない
エアリーディスク径エアリーディスク径
CCD分解能=CCD分解能=
126
エアリーディスク径とセンサの分解エアリーディスク径とセンサの分解
能能
• CCD分解能がエアリーディスク半径(結像での分解能CCD分解能がエアリーディスク半径(結像での分解能
)の)の ½½
– 結像面で分離できる点像をCCD上でも分離させるためには必結像面で分離できる点像をCCD上でも分離させるためには必
要要
• エアリーディスクの半径分だけ離れた2点を分離できるCCD分解エアリーディスクの半径分だけ離れた2点を分離できるCCD分解
能能
• 空間周波数の2倍のサンプリング空間周波数の2倍のサンプリング
エアリーディスク半径エアリーディスク半径
CCD分解能CCD分解能 ×× 22
==
エアリーディスク径エアリーディスク径
CCD分解能CCD分解能 ×× 44
==
127
エアリーディスク径とセンサの分解エアリーディスク径とセンサの分解
能能
• CCD分解能がエアリーディスク半径(結像での分解能CCD分解能がエアリーディスク半径(結像での分解能
)の)の ½½
– エアリーディスク径のエアリーディスク径の ¼¼
– この辺りまでならCCD分解能の向上も無意味ではないというこの辺りまでならCCD分解能の向上も無意味ではないという
ことこと
• ただしただしこの状態ではすでにかなりの小絞りボケが生じているこの状態ではすでにかなりの小絞りボケが生じている
エアリーディスク半径エアリーディスク半径
CCD分解能CCD分解能 ×× 22
==
エアリーディスク径エアリーディスク径
CCD分解能CCD分解能 ×× 44
==
128
エアリーディスク径と解像力エアリーディスク径と解像力
• 放送用カメラの標準的なフォーマットの場合放送用カメラの標準的なフォーマットの場合
– CCDサイズCCDサイズ
• 2/3″2/3″ 型(型( 8.8×6.6mm8.8×6.6mm あるいはあるいは 9.6×5.4mm9.6×5.4mm :対角:対角 11mm11mm ))
– 一部の放送用カメラは3板方式一部の放送用カメラは3板方式
• 画素毎にRGBの3センサをもつ画素毎にRGBの3センサをもつ
– ここまでに考察したとおりここまでに考察したとおり
• カラーフィルタカラーフィルタ (( 原色フィルタ原色フィルタ )) を用いた単板式を用いた単板式
– 一般的なカメラ一般的なカメラ
– CCDは一枚でRGBで画素を共有CCDは一枚でRGBで画素を共有
– 各画素はベイヤ型配列等のカラーフィルタで原色化される各画素はベイヤ型配列等のカラーフィルタで原色化される
• 全画素の半分を緑が占める全画素の半分を緑が占める
– 人間は明るさや解像度を緑で強く認知するため人間は明るさや解像度を緑で強く認知するため
• 赤/青の画素数は各赤/青の画素数は各 1/41/4 ずつとなるずつとなる
• 補色フィルタの場合はまた異なる補色フィルタの場合はまた異なる
– 実質的な分解能はおおよそ実質的な分解能はおおよそ 0.80.8 倍程度倍程度
• ピクセルの補間処理などを総合的に考慮ピクセルの補間処理などを総合的に考慮
• 1000×10001000×1000 なら実質なら実質 800×800800×800 程度とみなせる程度とみなせる ベイヤ型配列ベイヤ型配列
129
画素の実質的なサイズ画素の実質的なサイズ
• 仮にフルHD単板式とすると仮にフルHD単板式とすると
– 1,920×1,0801,920×1,080 ベイヤ型画素配列ベイヤ型画素配列
• 実質的な解像度は実質的な解像度は 1,536×8641,536×864 程度とみなせる程度とみなせる
– 2/3″2/3″ 型(型( 9.6×5.4mm9.6×5.4mm )の分解能は)の分解能は
• 5.4mm / 864 = 0.00625mm = 6.25μ5.4mm / 864 = 0.00625mm = 6.25μ mm
– 縦を基準に計算しているが横方向(縦を基準に計算しているが横方向( 9.6mm / 1,5369.6mm / 1,536 )でも同じ)でも同じ
• CCDの分解能は約CCDの分解能は約 6.25μ6.25μ m 程度とみなせるm 程度とみなせる
130
イメージセンサ分解能と実効F値イメージセンサ分解能と実効F値
• 回折限界回折限界
– エアリーディスク径(エアリーディスク径( d = 2.4392λFe / nd = 2.4392λFe / n )が)が 6.25μ6.25μ m 程度m 程度
• エアリーディスク径がエアリーディスク径が 6.25μ6.25μ m より小さければ1画素内に集光でm より小さければ1画素内に集光で
きるきる
– シャープに撮像できるシャープに撮像できる
• これより大きくなると小絞りボケが発生するこれより大きくなると小絞りボケが発生する
• エアリーディスク径がエアリーディスク径が 6.25μ6.25μ m 未満になる実効F値をm 未満になる実効F値を
計算計算
– 波長パラメタ波長パラメタ
• 最終画像で無視できない影響力をもつ長波長色最終画像で無視できない影響力をもつ長波長色
• ここではここでは λ= 0.6μλ= 0.6μ m(m( 600 nm600 nm )と仮定(おおよそオレンジ色付近)と仮定(おおよそオレンジ色付近
))
– エアリーディスク径エアリーディスク径
• d = 2×1.2196λFe / nd = 2×1.2196λFe / n
– 2.4392×0.6μ2.4392×0.6μ mm ×Fe / 1.0 < 6.25μ×Fe / 1.0 < 6.25μ mm
• Fe < 6.25μFe < 6.25μ mm / (2.4392×0.6)/ (2.4392×0.6)
• Fe < 4.27Fe < 4.27
– 実効F値実効F値 4.34.3 程度が回折限界程度が回折限界
• これより絞ると小絞りボケが生じ始めるこれより絞ると小絞りボケが生じ始める
131
イメージセンサ分解能と実効F値イメージセンサ分解能と実効F値
• 2/3″2/3″ 型CCDでフルHD(型CCDでフルHD( 9.6×5.4mm9.6×5.4mm :対角:対角
11mm11mm ))
– 実効F値実効F値 4.34.3 程度が回折限界程度が回折限界
– 3板方式のカラーカメラではもう少し厳しい3板方式のカラーカメラではもう少し厳しい
• 5.4mm / 1,080 = 0.005mm = 5μ5.4mm / 1,080 = 0.005mm = 5μ m 程度m 程度
– 2.4392×0.6μ2.4392×0.6μ mm ×Fe / 1.0 < 5μ×Fe / 1.0 < 5μ mm
– Fe < 3.42Fe < 3.42
• 実効F値実効F値 3.43.4 程度で限界となる程度で限界となる
• 放送用カメラのレンズは開放絞りが放送用カメラのレンズは開放絞りが f/4f/4 ~~ 55 程程
度度
– 超望遠ズームカメラなどでそのくらい超望遠ズームカメラなどでそのくらい
– フルHDでは開放絞りでぎりぎりフルHDでは開放絞りでぎりぎり
132132
さまざまな撮像フォーマットの有効さまざまな撮像フォーマットの有効
サイズサイズ
大判カメラ用大判カメラ用 幅幅 高さ高さ 対角長対角長
8×10″8×10″ 200 mm200 mm 250 mm250 mm 320 mm320 mm
4×5″4×5″ 100 mm100 mm 125 mm125 mm 160 mm160 mm
中判カメラ用中判カメラ用 幅幅 高さ高さ 対角長対角長
6×9cm6×9cm 56.0 mm56.0 mm 82.6 mm82.6 mm 99.8 mm99.8 mm
6×4.5cm6×4.5cm 56.0 mm56.0 mm 41.5 mm41.5 mm 69.7 mm69.7 mm
写真(一眼レフ)用写真(一眼レフ)用 幅幅 高さ高さ 対角長対角長
35mm35mm 36.0 mm36.0 mm 24.0 mm24.0 mm 42.27 mm42.27 mm
APS-CAPS-C 23.4 mm23.4 mm 16.7 mm16.7 mm 28.3 mm28.3 mm
4/3″4/3″ (フォーサーズ(フォーサーズ
))
17.3 mm17.3 mm 13.0 mm13.0 mm 21.13 mm21.13 mm
映画用フィルム映画用フィルム 幅幅 高さ高さ 対角長対角長
70mm IMAX70mm IMAX 69.6 mm69.6 mm 48.5 mm48.5 mm 84.75 mm84.75 mm
70mm70mm 52.5 mm52.5 mm 23.0 mm23.0 mm 57.32 mm57.32 mm
35mm35mm 21.95 mm21.95 mm 18.6 mm18.6 mm 28.77 mm28.77 mm
16mm16mm 10.26 mm10.26 mm 7.49 mm7.49 mm 12.70 mm12.70 mm
8mm8mm 4.5 mm4.5 mm 3.3 mm3.3 mm 5.58 mm5.58 mm
コンパクトデジカメコンパクトデジカメ
用用
幅幅 高さ高さ 対角長対角長
2/3″2/3″ 型型 8.8 mm8.8 mm 6.6 mm6.6 mm 11.07 mm11.07 mm
1/1.8″1/1.8″ 型型 7.18 mm7.18 mm 5.32 mm5.32 mm 8.93 mm8.93 mm
1/2.5″1/2.5″ 型型 5.76 mm5.76 mm 4.29 mm4.29 mm 7.18 mm7.18 mm
1/3″1/3″ 型型 4.8 mm4.8 mm 3.6 mm3.6 mm 6.0 mm6.0 mm
大判大判
8×10″8×10″
大判大判
8×10″8×10″
映画用フィルム映画用フィルム
IMAX 70mmIMAX 70mm
映画用フィルム映画用フィルム
IMAX 70mmIMAX 70mm
大判大判
4×5″4×5″
大判大判
4×5″4×5″
中判中判
6×9cm6×9cm
中判中判
6×9cm6×9cm
中判中判
6×4.5cm6×4.5cm
中判中判
6×4.5cm6×4.5cm
写真用写真用
35mm35mm
写真用写真用
35mm35mm
APS-CAPS-CAPS-CAPS-C
4/3″4/3″4/3″4/3″
映画用フィルム映画用フィルム
70mm70mm
映画用フィルム映画用フィルム
70mm70mm
35mm35mm35mm35mm
16mm16mm
1/1.8”1/1.8”
1/3”1/3”
8mm8mm
2/3”2/3”
133133
A4印刷用の実寸サイズA4印刷用の実寸サイズ
大判(本来は縦向き)大判(本来は縦向き)
8×10″8×10″
大判(本来は縦向き)大判(本来は縦向き)
8×10″8×10″
映画用フィルム映画用フィルム
IMAX 70mmIMAX 70mm
映画用フィルム映画用フィルム
IMAX 70mmIMAX 70mm
大判大判
4×5″4×5″
大判大判
4×5″4×5″
中判中判
6×9cm6×9cm
中判中判
6×9cm6×9cm
中判中判
6×4.5cm6×4.5cm
中判中判
6×4.5cm6×4.5cm
写真用写真用
35mm35mm
写真用写真用
35mm35mm
APS-CAPS-CAPS-CAPS-C
4/3″4/3″4/3″4/3″
映画用フィルム映画用フィルム
70mm70mm
映画用フィルム映画用フィルム
70mm70mm
35mm35mm35mm35mm
16mm16mm16mm16mm
2/3”2/3”2/3”2/3”
8mm8mm
1/1.8”1/1.8”
1/3”1/3”
134
イメージセンサ分解能と実効F値イメージセンサ分解能と実効F値
• 高解像度なデジタルカメラの回折限界高解像度なデジタルカメラの回折限界
– 各CCDサイズの各CCDサイズの 20082008 ~~ 20092009 年頃のおおよそ最大の解像度で比較年頃のおおよそ最大の解像度で比較
– コンパクトデジカメでは開放絞りですら回折限界を超えているコンパクトデジカメでは開放絞りですら回折限界を超えていることがことが
判る判る
• このことだけから高解像度CCDが無意味とはいえないこのことだけから高解像度CCDが無意味とはいえない
– 集光限界の4倍程度までは意味がある集光限界の4倍程度までは意味がある
• ただしシャープな撮像を得られるのは最大画素数の1割以下から半分程度まただしシャープな撮像を得られるのは最大画素数の1割以下から半分程度ま
ででデジタル一眼レフデジタル一眼レフ
レンズ依存だが開放F値はレンズ依存だが開放F値は
おおよそおおよそ f/1.4f/1.4 ~~ 5.65.6 程度が主流程度が主流
CCDCCD
センサセンサ
幅幅
CCDCCD
センサセンサ
高高
CCDCCD
横解像横解像
度度
CCDCCD
縦解像縦解像
度度
CCDCCD
分解能分解能
回折限界回折限界
のの
実効F値実効F値
35mm35mm フルサイズでフルサイズで 24002400 万画素万画素 36.036.0
mmmm
24.024.0
mmmm
60006000 40004000 7.50 μ7.50 μ mm Fe < 5.12Fe < 5.12
APS-CAPS-C サイズでサイズで 12001200 万画素万画素 23.4mm23.4mm 15.615.6
mmmm
42004200 28002800 6.96 μ6.96 μ mm Fe < 4.77Fe < 4.77
4/3″4/3″ 型 (フォーサーズ)で型 (フォーサーズ)で 10001000 万万
画素画素
17.317.3
mmmm
13.013.0
mmmm
36003600 27002700 6.02 μ6.02 μ mm Fe < 4.11Fe < 4.11
コンパクトデジカメコンパクトデジカメ
機種依存だが開放F値は機種依存だが開放F値は
おおよそおおよそ f/2.6f/2.6 ~~ 5.95.9 程度程度
CCDCCD
センサセンサ
幅幅
CCDCCD
センサセンサ
高高
CCDCCD
横解像横解像
度度
CCDCCD
縦解像縦解像
度度
CCDCCD
分解能分解能
回折限界回折限界
のの
実効F値実効F値
2/3″2/3″ 型で型で 11001100 万画素万画素 8.8 mm8.8 mm 6.6 mm6.6 mm 38003800 28502850 2.89 μ2.89 μ mm Fe < 1.98Fe < 1.98
1/1.8″1/1.8″ 型で型で 12001200 万画素万画素 7.187.18 5.325.32 40004000 30003000 2.17 μ2.17 μ mm Fe < 1.48Fe < 1.48
135
銀塩フィルムの画素数換算銀塩フィルムの画素数換算
• 一概に画素数に換算することはできない一概に画素数に換算することはできない
– 銀塩フィルムの結晶は大きさも間隔もまちまち銀塩フィルムの結晶は大きさも間隔もまちまち
– 許容錯乱円から解像度に換算するのは間違いなので注意許容錯乱円から解像度に換算するのは間違いなので注意
• 許容錯乱円はあくまで用途に応じて許容できる大きさ(フィルムの分解能とは無関係許容錯乱円はあくまで用途に応じて許容できる大きさ(フィルムの分解能とは無関係
))
• …多くの説があるが…多くの説があるが
– 35mm35mm フィルムでおおよそ800万画素相当以上になるフィルムでおおよそ800万画素相当以上になる
大判カメラ用フィ大判カメラ用フィ
ルムルム
幅幅 高さ高さ デジタル換算画素数デジタル換算画素数
8×10″8×10″ 200 mm200 mm 250 mm250 mm 約約 55 億億 9,2599,259 万画素以万画素以
上上
4×5″4×5″ 100 mm100 mm 125 mm125 mm 約約 11 億億 15741574 万画素以上万画素以上
中判カメラ用フィ中判カメラ用フィ
ルムルム
幅幅 高さ高さ デジタル換算画素数デジタル換算画素数
6×9cm6×9cm 56.0 mm56.0 mm 82.6 mm82.6 mm 約約 4,2834,283 万画素以上万画素以上
6×4.5cm6×4.5cm 56.0 mm56.0 mm 41.5 mm41.5 mm 約約 2,1522,152 万画素以上万画素以上
写真用フィルム写真用フィルム 幅幅 高さ高さ デジタル換算画素数デジタル換算画素数
35mm35mm 36.0 mm36.0 mm 24.0 mm24.0 mm 約約 800800 万画素以上万画素以上
APS-CAPS-C 23.4 mm23.4 mm 16.7 mm16.7 mm 約約 362362 万画素以上万画素以上
映画用フィルム映画用フィルム 幅幅 高さ高さ デジタル換算画素数デジタル換算画素数
70mm IMAX70mm IMAX 69.6 mm69.6 mm 48.5 mm48.5 mm 約約 3,1253,125 万画素以上万画素以上
70mm70mm 52.5 mm52.5 mm 23.0 mm23.0 mm 約約 1,1181,118 万画素以上万画素以上
35mm35mm 21.95 mm21.95 mm 18.6 mm18.6 mm 約約 378378 万画素以上万画素以上
16mm16mm 10.26 mm10.26 mm 7.49 mm7.49 mm 約約 7272 万画素以上万画素以上
136
35mm銀塩フィルムの回折限界は35mm銀塩フィルムの回折限界は
??
• 36×24mm36×24mm :対角:対角 43mm43mm で単版式800万画素相当で単版式800万画素相当
– 3板方式の3板方式の 512512 万画素相当とみなすと平均的な分解能は万画素相当とみなすと平均的な分解能は
• 7.7μ7.7μ m 程度m 程度
– 2.4392×0.6μ2.4392×0.6μ mm ×Fe / 1.0 < 7.7μ×Fe / 1.0 < 7.7μ mm
• Fe < 5.26Fe < 5.26
– 実効F値実効F値 5.35.3 程度が1点に集光できる限界となる程度が1点に集光できる限界となる
• あくまで画素が一定サイズであるとの仮定の下で計算した場合あくまで画素が一定サイズであるとの仮定の下で計算した場合
• 許容錯乱円から計算した場合(実用的な値)許容錯乱円から計算した場合(実用的な値)
– 35mm35mm フィルムの許容錯乱円はフィルムの許容錯乱円は 0.0260.026 ~~ 0.035mm0.035mm 程度程度
• 一般的なプリントサイズなどが考慮された典型的な値一般的なプリントサイズなどが考慮された典型的な値
– 2.4392×0.6μ2.4392×0.6μ mm ×Fe / 1.0 < 26×Fe / 1.0 < 26 ~~ 35μ35μ mm
• Fe < 17.7Fe < 17.7 ~~ 23.923.9
– 実効F値実効F値 1818 ~~ 2424 程度が実質的な回折限界となる程度が実質的な回折限界となる
• これより絞るとエアリーディスク径が許容錯乱円を超えるこれより絞るとエアリーディスク径が許容錯乱円を超える
137
小絞りボケシミュレーション小絞りボケシミュレーション
• 干渉(ディフラクション)リングは現状では困干渉(ディフラクション)リングは現状では困
難難
– これが可能ならグレアもシミュレーションできるこれが可能ならグレアもシミュレーションできる
• 中央のエアリーディスク中央のエアリーディスク
– エアリーディスクの形状は正規分布に近いエアリーディスクの形状は正規分布に近い
• ガウシアンブラーで精度よく近似できるガウシアンブラーで精度よく近似できる
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138
エアリーディスクのガウシアン近似エアリーディスクのガウシアン近似
• ガウス半径の計算ガウス半径の計算
– σ= 0.42λFeσ= 0.42λFe
– σ= d×0.17219σ= d×0.17219
• σσ は標準偏差は標準偏差
• dd はエアリーディスク径はエアリーディスク径
– d = 2×1.2196λFed = 2×1.2196λFe
• λλ は光(電磁波)の波長は光(電磁波)の波長
http://en.wikipedia.org/wiki/File:Airy_vs_gaus.svghttp://en.wikipedia.org/wiki/File:Airy_vs_gaus.svg
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A radial cross-section through the Airy diffraction pattern (solid curve) and its Gaussian profile approximation (dashed curve).A radial cross-section through the Airy diffraction pattern (solid curve) and its Gaussian profile approximation (dashed curve).
139
ガウスブラー近似の実装ガウスブラー近似の実装
• エアリーディスク径は波長に比例エアリーディスク径は波長に比例
– 赤の半径がもっとも大きい赤の半径がもっとも大きい
• 輪郭がわずかに赤っぽく見える輪郭がわずかに赤っぽく見える
– RGBそれぞれの波長で計算した半径を利用RGBそれぞれの波長で計算した半径を利用
• 色空間に注意色空間に注意
– CIE RGBCIE RGB 等色関数の原色の波長を使わないこと等色関数の原色の波長を使わないこと
» λλrgbrgb = (700.0nm, 546= (700.0nm, 546..11 nm, 435.8 nm)nm, 435.8 nm)
– 普通に波長を検索すると頻出するので注意普通に波長を検索すると頻出するので注意
» 一般的な写真に関わる波長とは大きく異なる一般的な写真に関わる波長とは大きく異なる
• 一般的な感光/表示に関与する波長から総合的に判断一般的な感光/表示に関与する波長から総合的に判断
– ここではここでは λλrgbrgb = (= (614.5614.5nm,nm, 532.5532.5 nm, 467.5 nm)nm, 467.5 nm) を採用を採用
140
ガウスブラー近似の実装ガウスブラー近似の実装
• エアリーディスク径は波長に比例エアリーディスク径は波長に比例
– ガウスブラー時の各サンプリングガウスブラー時の各サンプリング
• 重みだけをRGBそれぞれで計算する重みだけをRGBそれぞれで計算する
• サンプリングはRGB共通で行うサンプリングはRGB共通で行う
– サンプル数は増えないためGPU負荷は増加しないサンプル数は増えないためGPU負荷は増加しない
– バイリニアサンプルではわずかに誤差が発生するバイリニアサンプルではわずかに誤差が発生する
» 実用上はまったく問題にならない程度実用上はまったく問題にならない程度
– ポイントサンプルにすれば誤差は一切発生しないが効率が良くポイントサンプルにすれば誤差は一切発生しないが効率が良く
ないない
» 同じ半径のブラーにおおよそ倍のサンプリングが必要同じ半径のブラーにおおよそ倍のサンプリングが必要
141
ガウスブラー近似の実装ガウスブラー近似の実装
• ブラー半径が大きい場合は縮小バッファを利用ブラー半径が大きい場合は縮小バッファを利用
– ブラー半径によって最適なサイズで適用ブラー半径によって最適なサイズで適用
• サイズ切り替わり部分は2レベルの結果をブレンドサイズ切り替わり部分は2レベルの結果をブレンド
– 縮小バッファのレベルを滑らかに切り替える縮小バッファのレベルを滑らかに切り替える
– ポッピング防止ポッピング防止
– 通常小絞りボケは小さいため必要性は高くない通常小絞りボケは小さいため必要性は高くない
• 汎用的なガウシアンブラーの実装としてはかなり有用汎用的なガウシアンブラーの実装としてはかなり有用
• あらゆるサイズのガウシアンブラーを高速に適用できるあらゆるサイズのガウシアンブラーを高速に適用できる
– 若干誤差が発生するが実用上はほとんど無視できる程度若干誤差が発生するが実用上はほとんど無視できる程度
142
サンプル画像比較サンプル画像比較
• 35mm35mm フィルムサイズ(対角フィルムサイズ(対角 42.27mm42.27mm ))
– f/2, f/4, f/8, f/16, f/32, f/64, f/128f/2, f/4, f/8, f/16, f/32, f/64, f/128
• 1/2.5″1/2.5″ 型CCDサイズ(対角型CCDサイズ(対角 7.18mm7.18mm ))
– f/2, f/4, f/8, f/16, f/32, f/64, f/128f/2, f/4, f/8, f/16, f/32, f/64, f/128
• 画像解像度は画像解像度は 1280×7201280×720
– 約92万画素約92万画素
• 単版式換算で約140万画素のデジカメ相当とみなせる単版式換算で約140万画素のデジカメ相当とみなせる
143
35mm f/235mm f/2
144
35mm f/435mm f/4
145
35mm f/835mm f/8
146
35mm f/1635mm f/16
147
35mm f/3235mm f/32
148
35mm f/6435mm f/64
149
35mm f/12835mm f/128
150
1/2.5″ f/21/2.5″ f/2
151
1/2.5″ f/41/2.5″ f/4
152
1/2.5″ f/81/2.5″ f/8
153
1/2.5″ f/161/2.5″ f/16
154
1/2.5″ f/321/2.5″ f/32
155
1/2.5″ f/641/2.5″ f/64
156
1/2.5″ f/1281/2.5″ f/128
157
拡大画像比較拡大画像比較
158
35mm f/235mm f/2
159
35mm f/435mm f/4
160
35mm f/835mm f/8
161
35mm f/1635mm f/16
162
35mm f/3235mm f/32
163
35mm f/6435mm f/64
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35mm f/12835mm f/128
165
1/2.5″ f/21/2.5″ f/2
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1/2.5″ f/41/2.5″ f/4
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1/2.5″ f/81/2.5″ f/8
168
1/2.5″ f/161/2.5″ f/16
169
1/2.5″ f/321/2.5″ f/32
170
1/2.5″ f/641/2.5″ f/64
171
1/2.5″ f/1281/2.5″ f/128
172
カメラパラメタの設定カメラパラメタの設定
インデクスインデクス
173
光学パラメタの設定と制御方法光学パラメタの設定と制御方法
• 光学エフェクトの実現の流れ光学エフェクトの実現の流れ
– 光学現象などを実装光学現象などを実装
• 被写界深度エフェクトなどのランタイムレベルの実装被写界深度エフェクトなどのランタイムレベルの実装
– ツールやプラグインを開発ツールやプラグインを開発
• アーティストが光学パラメタを設定できるように環境を整えアーティストが光学パラメタを設定できるように環境を整え
るる
– アーティストが実際に設定を行うアーティストが実際に設定を行う
• アーティストの扱うパラメタやUIをどうすべアーティストの扱うパラメタやUIをどうすべ
きか?きか?
– アーティストがどこまでのパラメタを制御すべきかアーティストがどこまでのパラメタを制御すべきか
??
174
アーティストがどこまで制御するべアーティストがどこまで制御するべ
きか?きか?
• アーティストがすべてを制御するアーティストがすべてを制御する
– どの深度でどれだけのボケを発生させるかまですべどの深度でどれだけのボケを発生させるかまですべ
てて
– アーティストが物理的整合性に制約されないアーティストが物理的整合性に制約されない
• プログラムによる光学シミュレーションプログラムによる光学シミュレーション
– アーティスト設定のパラメタをもとにシミュレーシアーティスト設定のパラメタをもとにシミュレーシ
ョンョン
• アーティストは一般的なカメラパラメタを設定するアーティストは一般的なカメラパラメタを設定する
– 絞り(F値)など絞り(F値)など
– 物理的な整合性がある程度保たれる物理的な整合性がある程度保たれる
175
アーティストがすべてを制御するアーティストがすべてを制御する
• 比較的原始的な手法比較的原始的な手法
– 現在でも利用されている現在でも利用されている
• メリットメリット
– アーティストの思い通りのボケなどを設定できるアーティストの思い通りのボケなどを設定できる
• アーティストの自由度が非常に高いアーティストの自由度が非常に高い
– 物理的には起こりえないボケの組み合わせなどが可物理的には起こりえないボケの組み合わせなどが可
能能
• 3つの距離のボケ量をそれぞれ任意に設定するなど3つの距離のボケ量をそれぞれ任意に設定するなど
– 物理的には2つが決まれば残りの一つは確定してしまう物理的には2つが決まれば残りの一つは確定してしまう
• オブジェクトの配置などを変えなくても制御できるオブジェクトの配置などを変えなくても制御できる
176
アーティストがすべてを制御するアーティストがすべてを制御する
• デメリットデメリット
– 自然/魅力ある映像を実現できるかがアーティスト自然/魅力ある映像を実現できるかがアーティスト
依存依存
• アーティストにカメラの経験あるいは知識が必須アーティストにカメラの経験あるいは知識が必須
– 魅力ある映像のためにはかなり専門的な知識が必要魅力ある映像のためにはかなり専門的な知識が必要
• カメラに慣れていないアーティストは不自然な設定をしてしカメラに慣れていないアーティストは不自然な設定をしてし
まうまう
– あるいは面白みのない映像になるあるいは面白みのない映像になる
• カメラ経験がないと不自然さには気づきにくいカメラ経験がないと不自然さには気づきにくい
– よくある不自然な設定よくある不自然な設定
» 近距離/中距離のボケ方に対して無限遠がボケ過ぎている近距離/中距離のボケ方に対して無限遠がボケ過ぎている
– カメラに慣れているユーザは不自然さを感じるカメラに慣れているユーザは不自然さを感じる
– アーティストの負担が大きいアーティストの負担が大きい
• 簡単なパラメタだけでそれらしい制御ができない簡単なパラメタだけでそれらしい制御ができない
177
プログラムによる光学シミュレーシプログラムによる光学シミュレーシ
ョンョン
• 最近の比較的主流の方法最近の比較的主流の方法
• 相互関係のある光学パラメタの整合性をどうするか?相互関係のある光学パラメタの整合性をどうするか?
• どこまで厳密に合わせるかは実装依存どこまで厳密に合わせるかは実装依存
– F値と露出時間(シャッタースピード)と露出(EV)を厳密に扱うF値と露出時間(シャッタースピード)と露出(EV)を厳密に扱う
• 例例
– 絞りを大きくすることで露出が高くなる絞りを大きくすることで露出が高くなる
– 絞りを変えずに露出を下げるとシャッタースピードが速くなる絞りを変えずに露出を下げるとシャッタースピードが速くなる
– etc.etc.
• すべてに整合性がとられるすべてに整合性がとられる
• 個別のエフェクトの自由な制御が難しい個別のエフェクトの自由な制御が難しい
– F値や露出やシャッタースピードは独立したパラメタとするF値や露出やシャッタースピードは独立したパラメタとする
• 例例
– 露出はトーンマップ等の明るさ制御専用露出はトーンマップ等の明るさ制御専用
– F値はボケの制御専用F値はボケの制御専用
– シャッタースピードはモーションブラー制御専用シャッタースピードはモーションブラー制御専用
– etc.etc.
• 扱いやすいが物理的には正しくない扱いやすいが物理的には正しくない
– カメラに慣れている人は不自然さを感じるカメラに慣れている人は不自然さを感じる
– アーティストの使いやすさを考慮すべきアーティストの使いやすさを考慮すべき
178
プログラムによる光学シミュレーシプログラムによる光学シミュレーシ
ョンョン
• メリットメリット
– 物理的整合性がある程度の水準で保たれる物理的整合性がある程度の水準で保たれる
• 不自然なボケ量の組み合わせが発生しない不自然なボケ量の組み合わせが発生しない
– アーティストの設定するパラメタが比較的少ないアーティストの設定するパラメタが比較的少ない
179
プログラムによる光学シミュレーシプログラムによる光学シミュレーシ
ョンョン
• デメリットデメリット
– アーティストが物理的整合性に制約されるアーティストが物理的整合性に制約される
• 場合によっては思い通りのボケを設定することができない場合によっては思い通りのボケを設定することができない
• カメラやオブジェクトの位置を細かく調整する必要があるカメラやオブジェクトの位置を細かく調整する必要がある
– 設定できるパラメタの妥当性によっては不自然にな設定できるパラメタの妥当性によっては不自然にな
り得るり得る
• 光学シミュレーションをしているにも関わらず不自然になる光学シミュレーションをしているにも関わらず不自然になる
• 例えば例えば
– 画角に焦点距離で画角に焦点距離で 10,000mm10,000mm 相当などを指定相当などを指定
– F値にF値に f/0.1f/0.1 などを指定などを指定
– 望遠レンズのフォーカス距離に望遠レンズのフォーカス距離に 1cm1cm などを指定などを指定
– etc.etc.
180
光学パラメタの妥当性光学パラメタの妥当性
• アーティストは必ずしもカメラに詳しい訳ではないアーティストは必ずしもカメラに詳しい訳ではない
– 設定できる値の妥当性を判断できるとは限らない設定できる値の妥当性を判断できるとは限らない
• よくあるパターンよくあるパターン
– ある人物にピントを合わせて奥(背景)をぼかしたいある人物にピントを合わせて奥(背景)をぼかしたい
• カメラをゲームの一般的な画角(45度程度)で適当に配置カメラをゲームの一般的な画角(45度程度)で適当に配置
• フォーカスを目的の人物に設定フォーカスを目的の人物に設定
• …何故か奥がボケない…何故か奥がボケない
– 背景が望み通りにボケるまで絞りをどんどん開く(F値を小さくする背景が望み通りにボケるまで絞りをどんどん開く(F値を小さくする
))
– F値がF値が f/0.1f/0.1 などになるなどになる
• ミニチュアのような不自然な光景となるミニチュアのような不自然な光景となる
– この場合の問題はカメラの配置と画角であり絞り(F値)ではこの場合の問題はカメラの配置と画角であり絞り(F値)では
ないない
• 現実的なパラメタではパンフォーカスとなるようなカメラ配置現実的なパラメタではパンフォーカスとなるようなカメラ配置
– 現実世界ではカメラを移動/ズームさせない限りボケない現実世界ではカメラを移動/ズームさせない限りボケない
• 非現実な絞りが設定できてしまうことで不自然な結果になる非現実な絞りが設定できてしまうことで不自然な結果になる
• しかしカメラ経験をもたないアーティストではなかなか気づけないしかしカメラ経験をもたないアーティストではなかなか気づけない
181
35mm35mm フィルムの現実的な設定フィルムの現実的な設定
(( f/2.0f/2.0 ))
182
非現実的な設定(非現実的な設定( f/0.135f/0.135 )による後ボ)による後ボ
ケ表現ケ表現
183
35mm35mm フィルムの現実的な設定フィルムの現実的な設定
(( f/2.0f/2.0 ))
184
非現実的な設定(非現実的な設定( f/0.27f/0.27 )による後ボケ)による後ボケ
表現表現
185
比較的現実的な設定(比較的現実的な設定( f/2.0f/2.0 )による後)による後
ボケ表現ボケ表現
186
現実的な設定(現実的な設定( f/4.0f/4.0 )による後ボ)による後ボ
ケ表現ケ表現
187
光学パラメタの制限光学パラメタの制限
• 光学パラメタを現実的な範囲への制限光学パラメタを現実的な範囲への制限
– F値はF値は f/2.0f/2.0 ~~ f/32f/32 程度までに程度までに
• コンパクトデジカメではコンパクトデジカメでは f/8f/8 程度までが普通程度までが普通
– フォーカス範囲は等倍マクロ程度に制限フォーカス範囲は等倍マクロ程度に制限
– カメラの画角の範囲を制限カメラの画角の範囲を制限
– etc.etc.
• パラメタを制限することでアーティストは別の工夫をするパラメタを制限することでアーティストは別の工夫をする
– カメラを動かさざるを得ないカメラを動かさざるを得ない
– あるいはカメラに詳しい人に相談するあるいはカメラに詳しい人に相談する
– 正しいぼかし方を身に付ける正しいぼかし方を身に付ける
– 現実的で自然な設定を行えるようになる現実的で自然な設定を行えるようになる
• 制限すればするほどアーティストの自由度は下がる制限すればするほどアーティストの自由度は下がる
– ピンボケさせたいのにあまりボケてくれないピンボケさせたいのにあまりボケてくれない
– etc.etc.
• 妥当性を判断できるアーティストの場合妥当性を判断できるアーティストの場合
– あまり自由度を制限しないほうが得策かもしれないあまり自由度を制限しないほうが得策かもしれない
• 不自然さを感じさせることなく現実ではできない設定も可能不自然さを感じさせることなく現実ではできない設定も可能
• アーティストの能力に依存アーティストの能力に依存
188
光学パラメタのアニメーション光学パラメタのアニメーション
• 光学パラメタの制御はどのようにすべきか光学パラメタの制御はどのようにすべきか
• 例えば例えば
– フォーカスの移動フォーカスの移動
– フォーカスの移動にともなう画角の変化フォーカスの移動にともなう画角の変化
• どのレベルで制御すべきかどのレベルで制御すべきか
– プログラムで制御するかプログラムで制御するか
– アーティストが制御するかアーティストが制御するか
189
光学パラメタのアニメーション光学パラメタのアニメーション
• アーティストによる制御アーティストによる制御
– やはりアーティストにカメラ/レンズの知識が必要やはりアーティストにカメラ/レンズの知識が必要
• フォーカス移動のアニメーションは逆数に線形になることフォーカス移動のアニメーションは逆数に線形になること
• フォーカスによる画角の変化はかなり専門的な知識フォーカスによる画角の変化はかなり専門的な知識
– 結果の映像が大きくアーティスト依存となる結果の映像が大きくアーティスト依存となる
• プログラムによる制御プログラムによる制御
– アーティストに目標となる距離だけを指定させるアーティストに目標となる距離だけを指定させる
• 現在のフォーカスから目標値へのアニメーションを自動化現在のフォーカスから目標値へのアニメーションを自動化
– アーティストが設定するカメラの画角を基準アーティストが設定するカメラの画角を基準
• 実質的な画角の変化はプログラム側で自動的に行う実質的な画角の変化はプログラム側で自動的に行う
• アーティストによっては制御したいと考えるかもしれないアーティストによっては制御したいと考えるかもしれない
– フォーカシング機構のタイプなどはアーティストが設定可能にフォーカシング機構のタイプなどはアーティストが設定可能に
190
光学パラメタのプログラム制御光学パラメタのプログラム制御
• プログラム制御すべきパラメタの例プログラム制御すべきパラメタの例
– フォーカシングアニメーションフォーカシングアニメーション
• オートフォーカスや迷い動作も含むオートフォーカスや迷い動作も含む
– フォーカシング時の画角の変化フォーカシング時の画角の変化
– ズーミング時の他のパラメタの連動ズーミング時の他のパラメタの連動
• 絞りの変化絞りの変化
– 望遠(長焦点)側では絞りの有効径に限界があることが多い望遠(長焦点)側では絞りの有効径に限界があることが多い
» 望遠側は広角側よりも開放絞りが高く(暗く)制限される望遠側は広角側よりも開放絞りが高く(暗く)制限される
• フォーカスが外れるフォーカスが外れる
– 一部のコンパクトデジカメではズーム中は至近距離にフォーカスがずれる一部のコンパクトデジカメではズーム中は至近距離にフォーカスがずれる
– カメラ原点の調整カメラ原点の調整
• アーティストの設定したカメラの位置からNPPまで移動させるアーティストの設定したカメラの位置からNPPまで移動させる
– 画角によってどの程度前方まで移動させるかを変化画角によってどの程度前方まで移動させるかを変化
– 画角による周辺減光の変化画角による周辺減光の変化
• 制御パラメタのみアーティストからも指定可能に制御パラメタのみアーティストからも指定可能に
– コサイン4乗則の制御パラメタコサイン4乗則の制御パラメタ
– 鏡筒の長さやケラレの発生する位置鏡筒の長さやケラレの発生する位置
– 露出調整露出調整
– etc.etc.
191
光学パラメタのプログラム制御光学パラメタのプログラム制御
• プログラム制御すべきパラメタプログラム制御すべきパラメタ
– 現実のカメラで撮影者の意思とは無関係に起こる動現実のカメラで撮影者の意思とは無関係に起こる動
作作
– レンズの機構上発生する動きレンズの機構上発生する動き
– アーティストがパラメタを設定アーティストがパラメタを設定
• 自動的に自然なアニメーションが生成される自動的に自然なアニメーションが生成される
• アーティストの設定から上書変更する場合アーティストの設定から上書変更する場合
– アーティスト設定からずれ過ぎると問題になるアーティスト設定からずれ過ぎると問題になる
• 大きく変更される値には注意大きく変更される値には注意
• あるいは即時プレビューで確認できる環境が重要あるいは即時プレビューで確認できる環境が重要
192
まとめまとめ
インデクスインデクス
193
魅力ある映像のために魅力ある映像のために
• エフェクトの実装には正しいパラメタをエフェクトの実装には正しいパラメタを
– 光学的に正しいパラメタで計算すること光学的に正しいパラメタで計算すること
• フォーカシング/ズーミングのアニメーションフォーカシング/ズーミングのアニメーション
– 現実のカメラ特有の動きをそれらしく再現現実のカメラ特有の動きをそれらしく再現
• カメラ/レンズの種類を意識カメラ/レンズの種類を意識
– 写真/スポーツ中継/映画写真/スポーツ中継/映画
– 適切なカメラ/レンズ/イメージセンサの選択適切なカメラ/レンズ/イメージセンサの選択
• 光学パラメタの適切な範囲への制限光学パラメタの適切な範囲への制限
– 自由度が高いほど良いものができる訳ではない自由度が高いほど良いものができる訳ではない
194
AppendixAppendix
光学のさまざまな関係式光学のさまざまな関係式
インデクスインデクス
195
焦点距離/開口絞り/画角の関係焦点距離/開口絞り/画角の関係
• f : Focal lengthf : Focal length (焦点距離:平行光が焦点を結ぶレンズ後側主点からの垂直距離)(焦点距離:平行光が焦点を結ぶレンズ後側主点からの垂直距離)
• L : Focus distanceL : Focus distance (レンズ前側主点からフォーカスまでの垂直距離(レンズ前側主点からフォーカスまでの垂直距離
– LL から出た光はレンズを通ってから出た光はレンズを通って VV に集まるに集まる
• V : Image distanceV : Image distance (像距離:レンズ後側主点からイメージセンサまでの垂直距離)(像距離:レンズ後側主点からイメージセンサまでの垂直距離)
• D :D : 開口絞りの有効径(入社瞳の直径)開口絞りの有効径(入社瞳の直径)
• h :h : イメージセンサのサイズイメージセンサのサイズ
• fov :fov : 視野角(画角)視野角(画角)
• θ: fov / 2θ: fov / 2 (半画角)(半画角)
• t : tan(fov / 2) * 2 = tan(θ) * 2t : tan(fov / 2) * 2 = tan(θ) * 2 (半画角の正接の2倍)(半画角の正接の2倍)
• F : F-numberF : F-number (開口絞りのF値/Fナンバー)(開口絞りのF値/Fナンバー)
• Fe : Effective F-numberFe : Effective F-number (実効F値/実効Fナンバー)(実効F値/実効Fナンバー)
• M : Magnification ratioM : Magnification ratio (撮像倍率)(撮像倍率)
• f = (Lh / 2) / (tan(fov / 2)L + h/2) = (Lh / 2) / (tan(θ)L + h/2) = Fh / tFe = LM / (M + 1) = FDf = (Lh / 2) / (tan(fov / 2)L + h/2) = (Lh / 2) / (tan(θ)L + h/2) = Fh / tFe = LM / (M + 1) = FD
• fov = atan(h / 2V) * 2 = atan(h/2 * (L - f) / Lf) * 2 = atan(h(L - f) / 2Lf) * 2fov = atan(h / 2V) * 2 = atan(h/2 * (L - f) / Lf) * 2 = atan(h(L - f) / 2Lf) * 2
• θ= fov / 2 = atan(h / 2V) = atan(h/2 * (L - f) / Lf) = atan(h(L - f) / 2Lf)θ= fov / 2 = atan(h / 2V) = atan(h/2 * (L - f) / Lf) = atan(h(L - f) / 2Lf)
• M = f / (L - f) = V / LM = f / (L - f) = V / L
• F = f / D = h / tD = Fe(L - f) / LF = f / D = h / tD = Fe(L - f) / L
• Fe = V/D = (M + 1)F = LF / (L - f) = Lf / (L - f)D = VF / fFe = V/D = (M + 1)F = LF / (L - f) = Lf / (L - f)D = VF / f
– Fe : F = L : L - f = M + 1 : 1Fe : F = L : L - f = M + 1 : 1
• h = tV = tFeDh = tV = tFeD
• D = h / tFeD = h / tFe
• L = Vf / (V - f) = V/M = f/M + f = (M + 1)f / ML = Vf / (V - f) = V/M = f/M + f = (M + 1)f / M
• V = Lf / (L - f)V = Lf / (L - f)
– = LM = fM + f = (M + 1)f = FeD= LM = fM + f = (M + 1)f = FeD
– = h / (tan(fov / 2) * 2) = h / (tan(θ) * 2) = h/t= h / (tan(fov / 2) * 2) = h / (tan(θ) * 2) = h/t
ff ff
LL VV
fovfov
hhDD
θθ
196
錯乱円径錯乱円径
• CoC(∞) :CoC(∞) : 無限遠での錯乱円径無限遠での錯乱円径
• CoC(∞) = VD / L = VCoC(∞) = VD / L = V22
/ LFe/ LFe
– = FeD= FeD22
/ L = h/ L = h22
/ LFet/ LFet22
– = fD / (L - f) = f= fD / (L - f) = f22
/ (L - f)F/ (L - f)F
– = FD= FD22
/ (L - f) = MD/ (L - f) = MD
• CoCCoCSRSR(∞) :(∞) : 無限遠での錯乱円径のスクリーンサイズに占める割合無限遠での錯乱円径のスクリーンサイズに占める割合
• CoCCoCSRSR(∞) = CoC(∞) / h(∞) = CoC(∞) / h
– = VD / Lh = V= VD / Lh = V22
/ LFeh/ LFeh
– = FeD= FeD22
/ Lh = h / LFet/ Lh = h / LFet22
– = fD / (L - f)h = f= fD / (L - f)h = f22
/ (L - f)Fh/ (L - f)Fh
– = FD= FD22
/ (L - f)h = MD / h/ (L - f)h = MD / h
• CoC(z) :CoC(z) : 特定のz(距離)における錯乱円径特定のz(距離)における錯乱円径
• CoC(z) = CoC(∞) * (z - L) / zCoC(z) = CoC(∞) * (z - L) / z
– = (V - z’) D / z’= (V - z’) D / z’
– = VD / L * (z - L) / z= VD / L * (z - L) / z
– = fD / (L - f) * (z - L) / z = MD * (z - L) / z= fD / (L - f) * (z - L) / z = MD * (z - L) / z
– = (Lf / (L - f) - zf / (z - f)) * (z - f)D / zf= (Lf / (L - f) - zf / (z - f)) * (z - f)D / zf
– = (zV - zf - fV)D / zf= (zV - zf - fV)D / zf
– = (zV - zf - fV) / zF = (V - f) / f - VD / z= (zV - zf - fV) / zF = (V - f) / f - VD / z
– = (Lf / (L - f) - zf / (z - f)) * (z - f)D / zf= (Lf / (L - f) - zf / (z - f)) * (z - f)D / zf
– = (Lf / (L - f) - zf / (z - f)) * (z - f) / zF= (Lf / (L - f) - zf / (z - f)) * (z - f) / zF
• CoCCoCSRSR(z) :(z) : 特定のz特定のz (( 距離距離 )) における錯乱円径のスクリーンサイズに占める割合における錯乱円径のスクリーンサイズに占める割合
• CoCCoCSRSR(z) = CoC(z) / h(z) = CoC(z) / h
– = CoC(∞) * (z - L) / zh = CoC2SR(∞) * (z - L) / z= CoC(∞) * (z - L) / zh = CoC2SR(∞) * (z - L) / z
– = (V - z’) D / z’h= (V - z’) D / z’h
– = VD / L * (z - L) / zh= VD / L * (z - L) / zh
– = fD / (L - f) * (z - L) / zh = MD * (z - L) / zh= fD / (L - f) * (z - L) / zh = MD * (z - L) / zh
– = (zV - zf - fV)D / zfh= (zV - zf - fV)D / zfh
– = (zV - zf - fV) / zFh = (V - f) / fh - VD / zh= (zV - zf - fV) / zFh = (V - f) / fh - VD / zh
– = (Lf / (L - f) - zf / (z - f)) * (z - f)D / zfh= (Lf / (L - f) - zf / (z - f)) * (z - f)D / zfh
– = (Lf / (L - f) - zf / (z - f)) * (z - f) / zFh= (Lf / (L - f) - zf / (z - f)) * (z - f) / zFh
ff ff
zz z’z’ (合焦距離(合焦距離))
yy
yy
’’
DD
合焦位置合焦位置
VV (任意のフィルム距離)(任意のフィルム距離)
任意のフィルム距離における任意のフィルム距離における CoCCoC (錯乱円径)(錯乱円径)
197
被写界深度関係被写界深度関係
• δ: Permissible Circle of Confusionδ: Permissible Circle of Confusion (許容錯乱円)(許容錯乱円)
– イメージセンサ上でこれ以下なら実質的に一点に集光(合焦)しているとみなせるボケの直径イメージセンサ上でこれ以下なら実質的に一点に集光(合焦)しているとみなせるボケの直径
• ε: Depth of Focusε: Depth of Focus (像側の焦点深度)(像側の焦点深度)
– イメージセンサからイメージセンサから ±ε±ε (前後にそれぞれ(前後にそれぞれ εε )の範囲では実質的に合焦しているとみなせる距離)の範囲では実質的に合焦しているとみなせる距離
• 前後にこの距離以内なら、イメージセンサが動いてもピントが合っているとみなせる状態が保たれる前後にこの距離以内なら、イメージセンサが動いてもピントが合っているとみなせる状態が保たれる
• LLff :: 近点(前方合焦距離)近点(前方合焦距離)
– ピントが合っているとみなせる最小距離ピントが合っているとみなせる最小距離
• LLrr :: 遠点(後方合焦距離)遠点(後方合焦距離)
– ピントが合っているとみなせる最大距離ピントが合っているとみなせる最大距離
• DoFDoFff : Front Depth of Field: Front Depth of Field (前方被写界深度)(前方被写界深度)
– フォーカス距離から近点(ピントの合う最小距離)までの距離フォーカス距離から近点(ピントの合う最小距離)までの距離
• DoFDoFrr : Rear Depth of Field: Rear Depth of Field (後方被写界深度)(後方被写界深度)
– フォーカス距離から遠点(ピントの合う最大距離)までの距離フォーカス距離から遠点(ピントの合う最大距離)までの距離
ff被写体距離被写体距離 zz
像距離像距離 z’z’
結像(イメージセンサ)距離結像(イメージセンサ)距離 VVフォーカス距離フォーカス距離 LL
後方被写界深度後方被写界深度 DoFDoFrr 前方被写界深度前方被写界深度 DoFDoFff
許容錯乱円径許容錯乱円径 δδ
近点近点 LLff遠点遠点 LLrr
焦点深度焦点深度 ±ε±ε被写界深度被写界深度 DoFDoF
絞り有効径絞り有効径 DD
198
被写界深度関係被写界深度関係
• H : Hyperfocal DistanceH : Hyperfocal Distance (過焦点距離)(過焦点距離)
– 遠点(後方合焦距離)が無限遠となる最小のフォーカス距離遠点(後方合焦距離)が無限遠となる最小のフォーカス距離
• この距離にフォーカスすれば無限遠までピントが合っているとみなせる最近距離この距離にフォーカスすれば無限遠までピントが合っているとみなせる最近距離
• 無限遠の後ボケが許容錯乱円径以下となるような最小フォーカス距離無限遠の後ボケが許容錯乱円径以下となるような最小フォーカス距離
• 過焦点距離過焦点距離 HH にフォーカスするとにフォーカスすると H / 2H / 2 ~ 無限遠までにピントが合う~ 無限遠までにピントが合う
• H / 2H / 2 の距離にフォーカスするとの距離にフォーカスすると H / 3H / 3 ~~ HH の距離までピントが合うの距離までピントが合う
• H / 3H / 3 にフォーカスするとにフォーカスすると H / 4H / 4 ~~ H / 2H / 2 までピントが合うまでピントが合う
• 以下同様に以下同様に H / nH / n にフォーカスすると近点にフォーカスすると近点 H / (n + 1)H / (n + 1) ~ 遠点~ 遠点 H / (n - 1)H / (n - 1) までピントが合うまでピントが合う
– 無限遠フォーカス時の近点(前方合焦距離)無限遠フォーカス時の近点(前方合焦距離)
• 無限遠フォーカス時にこの距離まではピントが合っているとみなせる最小距離無限遠フォーカス時にこの距離まではピントが合っているとみなせる最小距離
• 無限遠フォーカス時に前ボケが許容錯乱円径以下となるような最小距離無限遠フォーカス時に前ボケが許容錯乱円径以下となるような最小距離
– 無限遠フォーカス時の近点というのは厳密には間違い無限遠フォーカス時の近点というのは厳密には間違い
• 実際の無限遠フォーカス時の近点は実際の無限遠フォーカス時の近点は LLff(∞) = fD / δ(∞) = fD / δ であり、過焦点距離であり、過焦点距離 fD / δ + ffD / δ + f よりもよりも ff だけ近いだけ近い
• 許容錯乱円許容錯乱円 δδ が焦点距離や絞り有効径と比較して充分に小さければ、過焦点距離が焦点距離と比較して非常に大きくなるため近似的に成り立つが焦点距離や絞り有効径と比較して充分に小さければ、過焦点距離が焦点距離と比較して非常に大きくなるため近似的に成り立つ
– 遠点が無限遠となる最小のフォーカス距離という表現は厳密にも正しい遠点が無限遠となる最小のフォーカス距離という表現は厳密にも正しい
• ε= ±Feδ = ±δV / D = ±δf(M + 1) / D = ±δLM / Dε= ±Feδ = ±δV / D = ±δf(M + 1) / D = ±δLM / D
• H = f(D + δ) / δ = fD / δ + f = (fH = f(D + δ) / δ = fD / δ + f = (f22
+ fFδ) / Fδ = f+ fFδ) / Fδ = f22
/ Fδ + f/ Fδ + f
• LLff = HL / (H + L) = L - DoF= HL / (H + L) = L - DoFff
• LLrr = HL / (H - L) = L + DoF= HL / (H - L) = L + DoFrr
• DoFDoFff = L - L= L - Lff = δFL(L - f) / (f= δFL(L - f) / (f22
+ δF(L - f))+ δF(L - f))
• DoFDoFrr = L= Lrr – L = δFL(L - f) / (f– L = δFL(L - f) / (f22
- δF(L - f))- δF(L - f))
ff被写体距離被写体距離 zz
像距離像距離 z’z’
結像(イメージセンサ)距離結像(イメージセンサ)距離 VVフォーカス距離フォーカス距離 LL
後方被写界深度後方被写界深度 DoFDoFrr 前方被写界深度前方被写界深度 DoFDoFff
許容錯乱円径許容錯乱円径 δδ
近点近点 LLff遠点遠点 LLrr
焦点深度焦点深度 ±ε±ε被写界深度被写界深度 DoFDoF
絞り有効径絞り有効径 DD
199
開口数/エアリーディスク径など開口数/エアリーディスク径など
• φ: Half Angular Apertureφ: Half Angular Aperture (半集光角)(半集光角)
• NA : Numerical ApertureNA : Numerical Aperture (開口数(開口数 N.A.N.A. ))
• d :d : エアリーディスク径エアリーディスク径
• n :n : 像側屈折率(通常は空気の屈折率像側屈折率(通常は空気の屈折率 = 1.0= 1.0 ))
• λ:λ: 計算対象とする光(電磁波)の波長計算対象とする光(電磁波)の波長
• σ:σ: エアリーディスクを正規分布で近似する場合の標準偏差エアリーディスクを正規分布で近似する場合の標準偏差
• φ= asin(1 / 2Fe) = asin(D / 2V)φ= asin(1 / 2Fe) = asin(D / 2V)
– 正弦条件を満たす理想的なレンズの場合正弦条件を満たす理想的なレンズの場合
• NA = n * sin(φ) = n / 2Fe = nD / 2VNA = n * sin(φ) = n / 2Fe = nD / 2V
– Fe = V / DFe = V / D
– 正弦条件を満たす理想的なレンズの場合正弦条件を満たす理想的なレンズの場合
• d = 2 * 0.6098λ / NA = 2 * 1.2196λFe / nd = 2 * 0.6098λ / NA = 2 * 1.2196λFe / n
• σ= 0.42λFe = d * 0.17219σ= 0.42λFe = d * 0.17219
ff
LL VV
DD
φφ
VV
VV
後側主面(仮想的な屈折面)後側主面(仮想的な屈折面)
正弦条件成立正弦条件成立

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  • #134: そのままA4に印刷すると実寸になります。
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  • #196: 光学パラメタのさまざまな関係式です。 エフェクトなどを実装する際の参考にしてください。