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Copyright©2014 NTT corp. All Rights Reserved.
NTTにおけるOpenStackの取り組み
及び課題
2014年8月22日
NTT ソフトウェアイノベーションセンタ
水野伸太郎
2Copyright©2014 NTT corp. All Rights Reserved.
データーセンター ネットワーク お客様拠点
ユーザーLAN
お客様
NTTが目指すクラウド
WAN
(インターネット、VPN)
データセンタ
ネットワーク
End-End 仮想ネットワーク
ネットワーク
柔軟・迅速・安価 End-End品質
① オープンアーキテクチャーをベースとし、
② クラウド・セキュリティ技術をアドオンして差異化を図り、
③ ネットワーク仮想化技術を用いてキャリアとしての強みを伸ばす
安心
オープンアーキテクチャー
クラウド基盤
3Copyright©2014 NTT corp. All Rights Reserved.
さまざまなユースケースに適用できる統一基盤
NTT East NTT West
NTT
Communications
Other
group
companies
Long distance and
international
communications
business Other
business
100% 100% 100% 54.2%
NTT DATA
Data
communications
business
Regional
communications
business
real estate, finance,
construction
and power business
66.2%
NTT
DOCOMO
Mobile
communications
business
Strategy & R&D
?
4Copyright©2014 NTT corp. All Rights Reserved.
OpenStack
(Source)http://www.openstack.org/software/
IaaSを構築するオープンソースソフトウェア開発プロジェクト
2010年6月、米Rackspace HostingとNASAが立ち上げ
全世界で850以上の企業・団体が参加
特徴:オープンであること。ソースもコミュニティもオープンで参加自由
Open stack development in sicr2jp
2010 2011 2012 2013 2014
2010.10.21
Austin
(2010.1)
2011.2.3
Bexar
(2011.1)
2011.4.15
Cactus
(2011.2)
2011.9.22
Diablo
(2011.3)
(2011.3.1)
2012.4.5
Essex
(2012.1)
(2012.1.3)
2012.9.27
Folsom
(2012.2)
(2012.2.4)
2013.4.4
Grizzly
(2013.1)
(2013.1.5)
2013.10.17
Havana
(2013.2)
(2013.2.3)
EOLSecurity-supportedCurrent stable release
Nova
Swift
Nova
Swift
Glance
Nova
Swift
Glance
Keystone
Horizon
Nova
Swift
Glance
Keystone
Horizon
Cinder
Neutron
Nova
Swift
Glance
Keystone
Horizon
Cinder
Neutron
Dashboard
Identity
Imageservice
Object Storage
Compute
Volume
NetworkFeatures
Nova
Swift
Glance
Keystone
Horizon
Cinder
Neutron
Ceilometer
Heat
Metering
Orchestration
Deprecated
2014.4.17
Icehouse
(2014.1)
Nova
Swift
Glance
Keystone
Horizon
Cinder
Neutron
Ceilometer
Heat
OpenStackのリリースの歴史
Nova
Swift
Glance
Keystone
Horizon
Cinder
Neutron
Ceilometer
Heat
…
TroveDatabase Trove
2014.10.16
Juno
(Under Dev.)
Under development
7Copyright©2014 NTT corp. All Rights Reserved.
NTTのOpenStackへの貢献
 2010年の立ち上げ直後から積極的貢献
 新規機能提案や、品質検証で見つかったバグの改修などを継続的に実施
Projects Major contributions
Horizon Dashboard
Keystone Identity
Nova Compute
Neutron Network
Glance Image
Cinder Block storage
Swift Object storaeg
Ceilometer Metering
Heat Orchestration
Sahara Hadoop
- Multiple NIC support
- Mutiple plugin support
- Static route for logical routers
- L3-agent/DHCP-agent multi-node
- Live migration for KVM
- IPv6 support
- Image transfer between Glance, volume
- Restrict Licensed-Image download
- Taskflow for cinder
- Add Network gateway resource
- Enhancement for Hadoop integration
- Global Cluster enhancement
- Plugin I/F for ErasureCode
- S3 compat. API M/W(Swift3)
enhancement
- Slogging enhancement
- Fix for Tempest
- Sheepdog plugin
8Copyright©2014 NTT corp. All Rights Reserved.
OpenStackについて
• OpenStackはオープンアーキテクチャで柔軟性、
拡張性に優れている
• エコシステムも確立してきており、商用利用も
進んでいる
しかし、
• OpenStack 導入・運用は
【まだ】簡単ではない
9Copyright©2014 NTT corp. All Rights Reserved.
OpenStackはシステム
• オールインワンの「アプリケーション」ではない
• 必要なモジュールを組み合わせてシステムとして構築す
る必要がある
ユースケースに応じ柔軟に利用できる反面、取捨選択が必要
実装レベル、品質はモジュール毎に異なる
Nova
コンピュート
Cinder
ブロック
ストレージ
Glance
イメージ
Neutron
ネットワーク
Keystone
認証
Horizon
ダッシュボード
Heat
オーケストレー
ション
Ceilometer
メータリング
Trove
データベース
Swift
オブジェクト
ストレージ
Sahara
ビッグデータ
Ironic
ベアメタル …
Open stack development in sicr2jp
11Copyright©2014 NTT corp. All Rights Reserved.
OpenStack導入時の要検討項目例
• 選択するのはモジュールまで、ではない
Nova: ハイパーバイザーは何を利用する?
• KVM, Xen, Hyper-V, ESXi(vSphere), さらに、コンテナ
Cinder: ストレージは何を利用する?
• Ceph, EMC, NetApp …
Neutron: 仮想NWは利用する?利用する場合は何を
利用する?
• VXLAN, GRE
• Vmware, Cisco, Juniper, Ryu, NEC, Midokura,
OpenDayLight …
API: 400以上のAPIのどれを利用する?公開する?
各種設定はデフォルトのままでよい?
• 設定項目多数
12Copyright©2014 NTT corp. All Rights Reserved.
OpenStack導入時の要検討項目例
• 非機能面での設計も必要
スケール (Region/AZ/Cell設計)
高可用性設計
保守・運用設計
• 増減設、ログ、監視、運用ツールなど
トラブル対応・サポート体制
• OpenStack本体だけではなく、プラグイン提供ベンダ含め
た体制が必要
アップデート対応
• コミュニティでは最新の2版しかサポートしない
13Copyright©2014 NTT corp. All Rights Reserved.
「どの」OpenStackを利用するか
• コミュニティで公開しているコードを利用するか
自社にそれなりの技術者を用意する必要がある
• 設計、検証、インストール、アップデートなどは自前で実施
• 問い合わせ先は「開発者」コミュニティ(回答保証なし)
• ディストリビューションを利用するか
提供内容が異なる多くのディストリビューションが存在
http://www.openstack.org/marketplace/distros/
迅速な導入サポートや検証済みのパッケージが期待できるが、自社の要
件に応じた選択が必要
SLA? LTS? 費用? 提供パッケージ? 日本語サポート?
14Copyright©2014 NTT corp. All Rights Reserved.
運用面での課題
• 研究所での経験
検証環境の構築・運用(10環境以上)
研究所内サービスでの運用
事業会社の商用導入サポート
15Copyright©2014 NTT corp. All Rights Reserved.
OpenStackは保守・運用機能が不十分
• ログ
プロジェクト毎(プロセスごと)にログが出るので、解析の際には関連付け
が必要(簡単には出来ないものもある)
ログレベルが十分統一されていない
• DEBUGレベルを出力する必要がある場合も
• 監視
監視機能はない。自前で設計・準備が必要
仮想サーバのオートスケールアウトなどの機能はまだない
• GUI
Horizonで基本的な動作は可能、ただしすべての機能をGUI経由で利用でき
るわけではない。何かあったらCLI, APIの利用が必要となる。
• ドキュメントが不足、もしくは古い
仕様なのか、バグなのかの判定が困難な場合がある
APIドキュメントが古く、最新の実装とあっていない、かつAPI仕様として
の情報量が不足している
プロジェクトによって記載レベルが異なる
運用ドキュメントがようやく作成された
• ドキュメントが最新版のコードにキャッチアップされるかが課題
16Copyright©2014 NTT corp. All Rights Reserved.
アップデート課題
• OpenStackでは1バージョンのアップデートをサポートする
「方針」
実際はNova以外ではあまり考慮されていない
頻繁なリファクタリング、DBスキーマ変更
常に最新版にキャッチアップする必要がある
• LTSからLTSへは??
• 公式な手順書はない
自社のシステムに合わせ手順を検討・検証する必要がある
ディストリビュータでのサポートに期待
• 無停止アップデートの実現は難しい
 プラグインで利用している外部アプリも含めアップデート検討が必
要
システム閉塞、通信断などはある程度想定する必要がある
アップデートを考慮した事前のシステム設計が重要
• CI環境
17Copyright©2014 NTT corp. All Rights Reserved.
最後に
• 課題はあるが、将来性、ビジネス的な発展可能
性に期待している
• NTTの事業への適用を推進
• 課題解決はパートナーやコミュニティと連携し
て実施
引き続きコミュニティの一員として貢献していく
• 課題、制約を把握し、しっかりと設計すること
でトラブルは減らせる
サポートパートナーとの協力
構築後の運用やアップデートも考慮した設計

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  • 1. Copyright©2014 NTT corp. All Rights Reserved. NTTにおけるOpenStackの取り組み 及び課題 2014年8月22日 NTT ソフトウェアイノベーションセンタ 水野伸太郎
  • 2. 2Copyright©2014 NTT corp. All Rights Reserved. データーセンター ネットワーク お客様拠点 ユーザーLAN お客様 NTTが目指すクラウド WAN (インターネット、VPN) データセンタ ネットワーク End-End 仮想ネットワーク ネットワーク 柔軟・迅速・安価 End-End品質 ① オープンアーキテクチャーをベースとし、 ② クラウド・セキュリティ技術をアドオンして差異化を図り、 ③ ネットワーク仮想化技術を用いてキャリアとしての強みを伸ばす 安心 オープンアーキテクチャー クラウド基盤
  • 3. 3Copyright©2014 NTT corp. All Rights Reserved. さまざまなユースケースに適用できる統一基盤 NTT East NTT West NTT Communications Other group companies Long distance and international communications business Other business 100% 100% 100% 54.2% NTT DATA Data communications business Regional communications business real estate, finance, construction and power business 66.2% NTT DOCOMO Mobile communications business Strategy & R&D ?
  • 4. 4Copyright©2014 NTT corp. All Rights Reserved. OpenStack (Source)http://www.openstack.org/software/ IaaSを構築するオープンソースソフトウェア開発プロジェクト 2010年6月、米Rackspace HostingとNASAが立ち上げ 全世界で850以上の企業・団体が参加 特徴:オープンであること。ソースもコミュニティもオープンで参加自由
  • 6. 2010 2011 2012 2013 2014 2010.10.21 Austin (2010.1) 2011.2.3 Bexar (2011.1) 2011.4.15 Cactus (2011.2) 2011.9.22 Diablo (2011.3) (2011.3.1) 2012.4.5 Essex (2012.1) (2012.1.3) 2012.9.27 Folsom (2012.2) (2012.2.4) 2013.4.4 Grizzly (2013.1) (2013.1.5) 2013.10.17 Havana (2013.2) (2013.2.3) EOLSecurity-supportedCurrent stable release Nova Swift Nova Swift Glance Nova Swift Glance Keystone Horizon Nova Swift Glance Keystone Horizon Cinder Neutron Nova Swift Glance Keystone Horizon Cinder Neutron Dashboard Identity Imageservice Object Storage Compute Volume NetworkFeatures Nova Swift Glance Keystone Horizon Cinder Neutron Ceilometer Heat Metering Orchestration Deprecated 2014.4.17 Icehouse (2014.1) Nova Swift Glance Keystone Horizon Cinder Neutron Ceilometer Heat OpenStackのリリースの歴史 Nova Swift Glance Keystone Horizon Cinder Neutron Ceilometer Heat … TroveDatabase Trove 2014.10.16 Juno (Under Dev.) Under development
  • 7. 7Copyright©2014 NTT corp. All Rights Reserved. NTTのOpenStackへの貢献  2010年の立ち上げ直後から積極的貢献  新規機能提案や、品質検証で見つかったバグの改修などを継続的に実施 Projects Major contributions Horizon Dashboard Keystone Identity Nova Compute Neutron Network Glance Image Cinder Block storage Swift Object storaeg Ceilometer Metering Heat Orchestration Sahara Hadoop - Multiple NIC support - Mutiple plugin support - Static route for logical routers - L3-agent/DHCP-agent multi-node - Live migration for KVM - IPv6 support - Image transfer between Glance, volume - Restrict Licensed-Image download - Taskflow for cinder - Add Network gateway resource - Enhancement for Hadoop integration - Global Cluster enhancement - Plugin I/F for ErasureCode - S3 compat. API M/W(Swift3) enhancement - Slogging enhancement - Fix for Tempest - Sheepdog plugin
  • 8. 8Copyright©2014 NTT corp. All Rights Reserved. OpenStackについて • OpenStackはオープンアーキテクチャで柔軟性、 拡張性に優れている • エコシステムも確立してきており、商用利用も 進んでいる しかし、 • OpenStack 導入・運用は 【まだ】簡単ではない
  • 9. 9Copyright©2014 NTT corp. All Rights Reserved. OpenStackはシステム • オールインワンの「アプリケーション」ではない • 必要なモジュールを組み合わせてシステムとして構築す る必要がある ユースケースに応じ柔軟に利用できる反面、取捨選択が必要 実装レベル、品質はモジュール毎に異なる Nova コンピュート Cinder ブロック ストレージ Glance イメージ Neutron ネットワーク Keystone 認証 Horizon ダッシュボード Heat オーケストレー ション Ceilometer メータリング Trove データベース Swift オブジェクト ストレージ Sahara ビッグデータ Ironic ベアメタル …
  • 11. 11Copyright©2014 NTT corp. All Rights Reserved. OpenStack導入時の要検討項目例 • 選択するのはモジュールまで、ではない Nova: ハイパーバイザーは何を利用する? • KVM, Xen, Hyper-V, ESXi(vSphere), さらに、コンテナ Cinder: ストレージは何を利用する? • Ceph, EMC, NetApp … Neutron: 仮想NWは利用する?利用する場合は何を 利用する? • VXLAN, GRE • Vmware, Cisco, Juniper, Ryu, NEC, Midokura, OpenDayLight … API: 400以上のAPIのどれを利用する?公開する? 各種設定はデフォルトのままでよい? • 設定項目多数
  • 12. 12Copyright©2014 NTT corp. All Rights Reserved. OpenStack導入時の要検討項目例 • 非機能面での設計も必要 スケール (Region/AZ/Cell設計) 高可用性設計 保守・運用設計 • 増減設、ログ、監視、運用ツールなど トラブル対応・サポート体制 • OpenStack本体だけではなく、プラグイン提供ベンダ含め た体制が必要 アップデート対応 • コミュニティでは最新の2版しかサポートしない
  • 13. 13Copyright©2014 NTT corp. All Rights Reserved. 「どの」OpenStackを利用するか • コミュニティで公開しているコードを利用するか 自社にそれなりの技術者を用意する必要がある • 設計、検証、インストール、アップデートなどは自前で実施 • 問い合わせ先は「開発者」コミュニティ(回答保証なし) • ディストリビューションを利用するか 提供内容が異なる多くのディストリビューションが存在 http://www.openstack.org/marketplace/distros/ 迅速な導入サポートや検証済みのパッケージが期待できるが、自社の要 件に応じた選択が必要 SLA? LTS? 費用? 提供パッケージ? 日本語サポート?
  • 14. 14Copyright©2014 NTT corp. All Rights Reserved. 運用面での課題 • 研究所での経験 検証環境の構築・運用(10環境以上) 研究所内サービスでの運用 事業会社の商用導入サポート
  • 15. 15Copyright©2014 NTT corp. All Rights Reserved. OpenStackは保守・運用機能が不十分 • ログ プロジェクト毎(プロセスごと)にログが出るので、解析の際には関連付け が必要(簡単には出来ないものもある) ログレベルが十分統一されていない • DEBUGレベルを出力する必要がある場合も • 監視 監視機能はない。自前で設計・準備が必要 仮想サーバのオートスケールアウトなどの機能はまだない • GUI Horizonで基本的な動作は可能、ただしすべての機能をGUI経由で利用でき るわけではない。何かあったらCLI, APIの利用が必要となる。 • ドキュメントが不足、もしくは古い 仕様なのか、バグなのかの判定が困難な場合がある APIドキュメントが古く、最新の実装とあっていない、かつAPI仕様として の情報量が不足している プロジェクトによって記載レベルが異なる 運用ドキュメントがようやく作成された • ドキュメントが最新版のコードにキャッチアップされるかが課題
  • 16. 16Copyright©2014 NTT corp. All Rights Reserved. アップデート課題 • OpenStackでは1バージョンのアップデートをサポートする 「方針」 実際はNova以外ではあまり考慮されていない 頻繁なリファクタリング、DBスキーマ変更 常に最新版にキャッチアップする必要がある • LTSからLTSへは?? • 公式な手順書はない 自社のシステムに合わせ手順を検討・検証する必要がある ディストリビュータでのサポートに期待 • 無停止アップデートの実現は難しい  プラグインで利用している外部アプリも含めアップデート検討が必 要 システム閉塞、通信断などはある程度想定する必要がある アップデートを考慮した事前のシステム設計が重要 • CI環境
  • 17. 17Copyright©2014 NTT corp. All Rights Reserved. 最後に • 課題はあるが、将来性、ビジネス的な発展可能 性に期待している • NTTの事業への適用を推進 • 課題解決はパートナーやコミュニティと連携し て実施 引き続きコミュニティの一員として貢献していく • 課題、制約を把握し、しっかりと設計すること でトラブルは減らせる サポートパートナーとの協力 構築後の運用やアップデートも考慮した設計

Editor's Notes

  • #3: この柔軟、end-end、安心というサービスのポリシーを技術的にどう実現するかという観点です。 ・柔軟  これについては、特定のベンダ製品ではなく、オープンソースやインタフェースが公開されているオープンアーキテクチャを採用することにより・・・実現したいと考えております。 ・エンドーエンド  これについてはキャリアとしてのNTTグループの利点をお客様にご享受いただけけるポイントとして我々の腕の見せ所ですが、ここには最近脚光を浴びている仮想NW技術で・・・ ・最後に安心ですが 柔軟とE-Eについて少し補足しようと思います。
  • #5: 101. OpenStack OpenStack is an open source project that aims to build an open source cloud computing platform. It was founded by Rackspace Hosting and NASA in 2010 and now over 200 companies from all over the world are participating in the project. An advantage of OpenStack is not only its open source software but also its open governance so that you will not be locked-in under the single vendor’s control. NTT group is not only using the software, but also actively contributing to the community to enhance its functionality and to improve stability and reliability.