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誰でもできるスマートシティ向けOSS:
FIWAREのはじめかた
オープンソースカンファレンス2021 Online / Hiroshima
2021/09/18
(C) Copyright 1996-2021 SAKURA Internet Inc
さくらインターネット研究所 菊地 俊介
さくらインターネット株式会社
話者紹介
2
菊地 俊介 (東京都出⾝)
所属 さくらインターネット研究所
学歴 早稲⽥⼤学⼤学院 理⼯学研究科 電⼦・情報通信学専攻 修⼠課程修了
早稲⽥⼤学⼤学院 国際情報通信研究科 博⼠課程単位取得退学
職歴 富⼠通(株)富⼠通研究所に就職
ネットの研究やったり、SEやったり、NICTに出向したり、
トイレIoT作ったり
さくらインターネットに転職
データ流通(FIWARE, NGSI)、OpenFogコンソーシアム(標準化)、
量⼦(アニーリング)コンピュータ、 AR/VR、RISC-V、Erlang/Elixir
専⾨ エッジ・Fogコンピューティング(分散系システムのあたり)
ビジョナリーとして技術・社会、会社の将来を思い描く
新規領域調査、PoC実施、社内適⽤コンサル、講師・講演
趣味 新技術調査、読書、最近はガンプラ作り
@kikuzokikuzo
https://note.mu/kikuzokikuzo
https://www.facebook.com
/kikuzokikuzo
この資料について
• 都市OSとも⾔われるスマートシティ向けOSS、FIWARE。名前
は聞いたことあるけどよく知らない、という⽅が多いのではな
いでしょうか。標準に則った⽅式でIoTデータを公開したり外
部のデータを利⽤したりできます。FIWAREの概要をご紹介し
ます。
• レベル︓⼊⾨編
• 対象者︓データ流通やCivic Techに興味のある⽅
• 前提知識︓特になし
• 資料構成
• スマートシティ向けOSS、FIWARE(ファイウェア)って︖
• FIWAREを使ってみる
• FIWAREを(⾃分で)始めるには
3
1. スマートシティ向けOSS、FIWAREって︖
2. FIWAREを使ってみる
3. FIWAREを(⾃分で)始めるには
4
スマートシティとは︖
(イメージ)都市に関係するサービスが連携して賢くなる
5
スマートシティ官⺠連携プラットフォーム(国⼟交通省) https://www.mlit.go.jp/scpf/
スマートシティとは︖
(イメージ)都市に関係するサービスが連携して賢くなる
6
スマートシティ(Smart City)とは (IoT News) https://iotnews.jp/archives/1218
スマートシティとは︖
スマートシティ︓技術で都市を効率化すること︖
7
スマートシティは、先進的技術の活⽤により、都市や地域の機能やサービス
を効率化・⾼度化し、各種の課題の解決を図るとともに、快適性や利便性を
含めた新たな価値を創出する取組であり、Society 5.0の先⾏的な実現の場
といえます。
スマートシティ官⺠連携プラットフォーム(国⼟交通省)
https://www.mlit.go.jp/scpf/
スマートシティ(Smart City)とは (IoT News)
https://iotnews.jp/archives/1218
スマートシティとは、IoT(Internet of Things︓モノのインターネット)
の先端技術を⽤いて、基礎インフラと⽣活インフラ・サービスを効率的に管
理・運営し、環境に配慮しながら、⼈々の⽣活の質を⾼め、継続的な経済発
展を⽬的とした新しい都市のことだ。
スマートシティとは、どのような概念の取り組みなのでしょうか。国⼟交
通省は「都市が抱える諸問題に対して、ICT等の新技術を活⽤しつつ、マネ
ジメント(計画・整備・管理・運営)が⾏われ、全体最適化が図られる持
続可能な都市または地区」と定義しています。
スマートシティとは︖⼀⼈ひとりの⽣活様式にあった持続可能な都市づくり
(NEC business leaders square wisdom)
https://wisdom.nec.com/ja/feature/smartcity/2021011501/index.html
(強調は本資料著者による)
スマートシティの取り組みの例
オープンデータたかまつ
https://opendata-portal.smartcity-takamatsu.jp/
8
⾏政がオープンデータを公開し、
それを活⽤しようとする先進事例
スマートシティの取り組みの例
My City Report https://www.mycityreport.jp/
9
市⺠参加型の⾏政課題共有サービス。
「ちばレポ」を発展させたもの。
NYC311
Open311の先駆けになったNew York市の市⺠参加型サービス
10
さらに 2009 年 6 ⽉には、NYC311 は市のホームページに「311 オンライン」を⽴ち上げました。これによ
りユーザーは市政情報を得たり、問題を報告したり、市に問合せて依頼した案件の進捗状況を確認したりする
ことができるようになりました。
2011年 2 ⽉、ユーザーが NYC311 と相⽅向でやり取りをすることができる NYC311 報告ツールが
誕⽣しました。ユーザーは、311 に届いた問合せに対し独⾃の回答を投稿する ことができます。ま
た⾃治区や郵便番号、⾃治会レベルまで絞って情報を閲覧したり、過去 の情報を時系列的に検索する
こともできます。
「NYC311」設⽴から 10 年の歩み http://www.clair.or.jp/j/forum/c_mailmagazine/201306_2/2-1.pdf
不確か
都市OS → FIWARE
• 同じようなシステムを重複開発したくない
• 相互接続を実現したい
• ソフトウェア部品(アプリ・サービス)を使い回したい
• 知⾒・ノウハウを共有したい
11
都市OSという概念を共通基盤システムとして実装
それがFIWARE(ファイウェア)
共通基盤
OS OS OS
共通基盤
共通基盤
FIWARE(ファイウェア)
• 共通プラットフォーム
• 標準API、プロトコル
• 標準データモデル
• サービス部品
アプリ
サービス
アプリ
サービス
アプリ
サービス
FIWAREの概要
FIWARE : スマートソリューションの開発促進のための
オープンソースプラットフォーム部品群のフレームワーク
12
https://www.fiware.org/developers/catalogue/
(同時に、それを開発・推進する組織(FIWARE Foundation)の名前でもある)
データを交換する基盤となる
コンテキストブローカー
(サーバ)
様々な(IoT)デバイス等と
データをやり取りするための
インターフェース部品
データを蓄積・分析・可視化
するサービス部品
https://www.fiware.org/
FIWAREによるスマートシティ システム構築
• データをやり取りする中⼼となるコンテキストブローカーを⽴てる
• IoTデバイスや他のサービスとデータをやり取り(変換)するインタフェー
ス部品を動かす
• データを利⽤する(蓄積・可視化・分析)アプリケーションを動かす
• データのやり取りには標準プロトコルNGSI :Next Generation Service
Interfaces を利⽤する
• データの表現(セマンティクス)にFIWARE Data Modelsを利⽤する
13
共通基盤
OS OS OS
共通基盤
共通基盤
アプリ
サービス
アプリ
サービス
アプリ
サービス
あるスマートシティ的
サービス FIWAREサービス部品を利⽤して構築
通信プロトコル︓
NGSI
共通データモデル︓
FIWARE Data Models
FIWAREのサービス部品(例)
コア・コンポーネント
• Context Broker : コンテキストブローカー、データを中継・保存
• STH︓ データの蓄積(短期主体)
• Cygnus︓ データ蓄積(外部DBとのIF部品)
• Draco︓ データ蓄積(外部DBとのIF部品、GUIベース)
• QuantumLeap︓ データ蓄積(外部DBとのIF部品)
インタフェース部品
• IoT Agent︓ UL2など別プロトコルとNGSIを相互変換
アプリ・サービス
• Wirecloud︓ データ可視化(GUI、ノーコードタイプ)
• Grafana︓ データ可視化
• CKAN︓ データカタログ
• Knowage︓ BIツール
• Node-Red︓ プログラム環境
管理ツール
• Keyrock︓ 認証部品
14
サービス部品例
• いずれも、NGSIでContextBrokerからデータを取得できる
15
https://www.knowage-suite.com/site/resources/knowage-cockpits/
https://knowage.readthedocs.io/en/latest/user/NGSI/README/index.html
Knowage
Wirecloud
Node-Red
【解説】データモデルの構造(1/3)
16
9 © NEC Corporation 2019
エンティティとコンテキスト情報
・エンティティとは、実世界におけるモノ・コトの表現
・コンテキスト情報とは、エンティティを特徴付ける属性値
バス
• 位置情報
• 乗客数
• ドライバ
• ナンバープレート
市民
• 名前
• 誕生日
• 好み
• ロケーション
• ToDoリスト
店舗
• ロケーション
• 店舗名
• フランチャイズ
• 販売する商品
実世界のモノ・コト
エンティティ
コンテキスト
情報
データ流通実証実験資料(さくら・NEC)より引⽤
【解説】データモデルの構造(2/3)
17
データ流通実証実験資料(さくら・NEC)より引⽤
10 © NEC Corporation 2019
NGSIデータモデル
モノ・コトを Entity – Attributes – Metadata のデータ構造で表現
Attributes
• Name
• Type
• Value
Entity
• EntityId
• EntityType 1 n
“has”
Metadata
• Name
• Type
• Value
1 n
“has”
【解説】データモデルの構造(3/3)
18
データ流通実証実験資料(さくら・NEC)より引⽤
11 © NEC Corporation 2019
コンテキスト・データのJSON表現例
id : P-9073-K
type : Car
name : speed
type: Number
value : 112
name : accuracy
type: Number
value : 5
name : timestamp
type: DateTime
value : 2017……
Entity
Attributes
Metadata
Metadata
※NGSIv1のJSON表現
{
"id": "P-9073-K",
"type": "Car",
"speed": {
"type": "Number",
"value": 112,
"metadata": {
"accuracy": {
"type": "Number",
"value": 5
},
"timestamp":{
"type": "DateTime",
"value": "2017-10-
14T07:21:24.238Z"
}
}
}
}
【解説】FIWARE Data Models
19
データ流通実証実験資料(さくら・NEC)より引⽤
12 © NEC Corporation 2019
FIWARE Data Models
“Internet of Things”(IoT)分野で調和の取れたスキーマを作成する
ために schema.org の設計原則とワークフローを採用
• IoTおよび非IoTアプリケーションを橋渡しするセマンティック相互運用性の実現を目指す
アラーム
Point of Interest
(POI)
デバイス
廃棄物管理
Point of Interest
(POI)
駐車場
運輸・交通
市政課題の追跡
管理(Open311互換)
公園、庭園 環境
街灯
天候
各種指標
NGSIの通信⽅式(概要)
出版-購読型(Pub/Sub型)通信モデル
• データ送信ノードは、データをContext Brokerに送信(Publish)
• データ受信ノードは、予めデータ購読(Subscribe)を申し込んでおき、ヒットしたデータを
Context Brokerから受信
• 受信ノードは取得(Pull)も可能
20
データの送信
(Publish)
データの受信
(Subscribe/Push)
データの取得
(Pull)
送信ノード Context Broker 送信ノード Context Broker 受信ノード 送信ノード Context Broker 受信ノード
⽣成 / 更新
HTTP
POST/PUT
データ
JSON
⽣成 / 更新
HTTP
POST/PUT
通知(更新)
HTTP
POST/PUT
Subscribe設定
HTTP POST
PublishとSubscribe/Pushの図では、HTTPのレスポンスは省略
取得要求
HTTP GET
通知(更新)
HTTP Response
1. スマートシティ向けOSS、FIWAREって︖
2. FIWAREを使ってみる
3. FIWAREを(⾃分で)始めるには
21
FIWAREを使ってみる⽅法
お試し環境(サービス)を利⽤する
• FIWARE Lab
• FIWARE Foundation(公式)提供のサンドボックス環境(無料)
• https://www.fiware.org/developers/fiware-lab/
• インスタンス可動場所はヨーロッパや南⽶
• RTTが⼤きく動作が鈍いのでおすすめできない
• データ流通実証実験
• さくら・NECが実施するFIWAREお試し環境(無料)
• https://fiware-testbed.jp/
• さくらDC内にPaaS環境として構築
• ここにしかないサービス部品多数あり
⾃前で環境を構築
• ⾃前PCやクラウドVMなどに環境を構築
• FIWARE部品のほとんどはOSSとして公開されている
22
FIWAREを使ってみる⽅法
お試し環境(サービス)を利⽤する
• FIWARE Lab
• FIWARE Foundation(公式)提供のサンドボックス環境(無料)
• https://www.fiware.org/developers/fiware-lab/
• インスタンス可動場所はヨーロッパや南⽶
• RTTが⼤きく動作が鈍いのでおすすめできない
• データ流通実証実験
• さくら・NECが実施するFIWAREお試し環境(無料)
• https://fiware-testbed.jp/
• さくらDC内にPaaS環境として構築
• ここにしかないサービス部品多数あり
⾃前で環境を構築
• ⾃前PCやクラウドVMなどに環境を構築
• FIWARE部品のほとんどはOSSとして公開されている
23
データ流通実証実験(さくら・NEC)
• FIWARE環境をPaaSとして構築したもの
• データ可視化ツールWirecloudが使える
• ホームページから利⽤登録申請すると発⾏されるIDでログインして使う
• お試しオープンデータ登録済みで利⽤できる
• ドキュメント整備、コミュニティ掲⽰板あり
24
Context
Broker
Linux / VM
Wirecloud
アプリ
サービス
さくらのクラウド
実証実験PaaS環境
⾃分で⽤意した
IoT機器
⾃分で作成した
サービス
どういうことができるの︖
• オープンデータの可視化
• ⾃前IoTデバイスのデータの可視化
実証実験申し込み
• 実証実験サイトから申し込み
• 3,4営業⽇でアカウント発⾏
• 利⽤規約に合意する必要あり
• 秘密データを登録してはいけない、など。
25
https://fiware-testbed.jp/apply.html#contents
Wirecloudでデータ可視化の例を眺めてみる
• 全国いくつかの都道府県・市のオープンデータを登録済み
• オープンデータを可視化した例を参考⽤に作成済み
26
福岡市 AED設置場所(学校校区別)
福岡市 ダム貯⽔量
福井ふるさと百景
登録されているオープンデータ
• 実証実験のドキュメントサイト
(https://documents.fiware-testbed.jp/)に記載あり
27
• ⾃分で任意のデータを登録することも可能
• 登録のための補助ツールあり
Wirecloudでデータ可視化の例を眺めてみる
• センサデータの可視化事例
• センサデバイスのデータ(CO2)をContext Brokerに送信
• 複数地点分まとめてパネル表⽰
28
Wirecloudの可視化画⾯の作り⽅
• Wirecloudは、機能部品を組み合わせてロジックを作
成する
• この例↓では、データ取得部品、条件判断部品、表⽰部品の
組み合わせ
29
センサデータの登録 (1/3)
• Raspberry PiのセンサデータをContext Brokerに送る
• センサデータを取得してNGSIで送信するサンプルコードあり
• https://github.com/sakura-internet/fiware-ngsi
30
pi@raspberrypi:~/demo $ git clone https://github.com/sakura-internet/fiware-ngsi
Cloning into 'fiware-ngsi'...
remote: Enumerating objects: 18, done.
remote: Counting objects: 100% (18/18), done.
remote: Compressing objects: 100% (15/15), done.
remote: Total 18 (delta 6), reused 15 (delta 3), pack-reused 0
Unpacking objects: 100% (18/18), done.
pi@raspberrypi:~/demo $ cd fiware-ngsi/
pi@raspberrypi:~/demo/fiware-ngsi $ ls
bme280_custom.py fiwareorion.py README.md senddata.py switchbot_getmetervalue.py
pi@raspberrypi:~/demo/fiware-ngsi $
git cloneでファイルを⼊⼿
Raspberry Piと
bme280 気温湿度気圧センサ
センサデータの登録 (2/3)
31
#!/usr/bin/python
#-*-coding: utf-8-*-
import fiwareorion
import requests
import json
import datetime
import logging
import bme280_custom
### センサーデータを取得 ###
sensor_data = bme280_custom.readData()
### アクセス先およびデータ定義 ###
USERNAME="user002@fiware-testbed.jp"
PASSWORD=”xyzabc12345"
CBHOST="https://orion.fiware-testbed.jp"
FIWARESERVICE="SAKURA"
FIWARESERVICEPATH="/tokyo_office"
DATATYPE="WeatherObserved"
DATANAME="test002"
senddata.pyのuserID/pass/データIDなどを編集
実証実験で発⾏された
ID/Password
テナント分離のためのテナント
ID/⼩分類(任意⽂字列)
FIWARE Data Modelsの気象データ、
NAME部分はユニークID
センサデータの登録 (3/3)
32
pi@raspberrypi:~/demo/fiware-ngsi $ python ./senddata.py
pi@raspberrypi:~/demo/fiware-ngsi $
senddata.pyを実⾏
### リクエスト送信パート ###
try:
ret_fi1 = orion.registerEntities(body)
#ret_fi2 = orion.updateEntities(bodypart)
#ret_fi3 = orion.deleteEntities(data_id)
#ret_fi4 = orion.getEntities()
#ret_fi5 = orion.getTargetEntity(data_id)
except requests.exceptions.RequestException as e:
print('request failed(fiware): ', e)
senddata.pyを編集
初回だけ、registerEntities()を実⾏、
2回⽬以降はupdateEntities()にする
なにも出⼒されないが、OK!
センサデータの確認 (Wirecloud)
別途作っておいたダッシュボード画⾯で、登録データを取得・確認できる
33
API公開データの登録
• APIが公開されているものであれば、そこからデータを取得して、
Context Brokerに登録できる
• ⼀例として、SwitchBotのデータをAPIで取得
34
import json
import requests
def readData():
header = {"Authorization": ”xxxx.xxxxxx......"}
response = requests.get("https://api.switch-bot.com/v1.0/devices",
headers=header)
devices = json.loads(response.text)
#print(devices)
bots_id = [device["deviceId"] for device in devices['body']['deviceList'] if
"Meter" == device["deviceType"]]
#for bot_id in bots_id:
response = requests.get("https://api.switch-bot.com/v1.0/devices/" +
bots_id[0] + "/status", headers=header)
bot = json.loads(response.text)
#print(bot)
temperature = bot['body']['temperature']
humidity = bot['body']['humidity']
value = {"temperature": temperature, "humidity":humidity}
return(value)
#print("bot id (" + bot_id + ") power : " + power)
if __name__ == '__main__':
print(readData())
SwitchBot 温湿度計
https://www.switchbot.jp/
Context
Broker
Linux / VM
Wirecloud
さくらのクラウド
実証実験PaaS環境
⾃分で⽤意した
IoT機器
SwitchBot
サービスAPI
SwitchBot温湿度計
のデータを取得
NGSIで
データ
登録
1. スマートシティ向けOSS、FIWAREって︖
2. FIWAREを使ってみる
3. FIWAREを(⾃分で)始めるには
35
FIWAREを使ってみる⽅法
お試し環境(サービス)を利⽤する
• FIWARE Lab
• FIWARE Foundation(公式)提供のサンドボックス環境(無料)
• https://www.fiware.org/developers/fiware-lab/
• インスタンス可動場所はヨーロッパや南⽶
• RTTが⼤きく動作が鈍いのでおすすめできない
• データ流通実証実験
• さくら・NECが実施するFIWAREお試し環境(無料)
• https://fiware-testbed.jp/
• さくらDC内にPaaS環境として構築
• ここにしかないサービス部品多数あり
⾃前で環境を構築
• ⾃前PCやクラウドVMなどに環境を構築
• FIWARE部品のほとんどはOSSとして公開されている
36
local-PCにOrion Context Brokerをインストール
• FIWARE-Orion公式
• https://fiware-
orion.readthedocs.io/en/master/index.html
• パッケージインストール、ソースビルド、dockerコン
テナなど複数の⽅法でインストール可能
• https://fiware-
orion.readthedocs.io/en/master/admin/install/index.ht
ml
• https://hub.docker.com/r/fiware/orion (dockerの場合)
• インストールは⾮常に簡単
• 認証環境は付いてこない(必要であれば別途⼊れる)
37
MacへのOrion Context Brokerのインストール(1/2)
• ymlファイルを作成( https://hub.docker.com/r/fiware/orion ページ内よりコピペ)
38
s-kikuchi@PC104516 ~/w/s/f/orion-local-test (master)> vi docker-compose.yml
mongo:
image: mongo:4.4
command: --nojournal
orion:
image: fiware/orion
links:
- mongo
ports:
- "1026:1026"
command: -dbhost mongo
s-kikuchi@PC104516 ~/w/s/f/orion-local-test (master)>
s-kikuchi@PC104516 ~/w/s/f/orion-local-test (master)> sudo docker-compose up
Password:
Pulling mongo (mongo:4.4)...
4.4: Pulling from library/mongo
35807b77a593: Pull complete
<<中略>>
Digest: sha256:0edd3c3d676b2379e37ae715be0b0758838d20b3b9965f2d86fe82dc24b7b7e4
Status: Downloaded newer image for mongo:4.4
Pulling orion (fiware/orion:)...
latest: Pulling from fiware/orion
<<中略>>
7a0437f04f83: Pull complete
Digest: sha256:48015a5f72e8cc7e6b06f23219bf6c04e858ac3e315a8929e73c8f69b0815db1
Status: Downloaded newer image for fiware/orion:latest
Creating orion-local-test_mongo_1 ... done
Creating orion-local-test_orion_1 ... done
Attaching to orion-local-test_mongo_1, orion-local-test_orion_1
• docker-composeコマンドで構築
MacへのOrion Context Brokerのインストール(2/2)
• 別窓でアクセスして確認
39
s-kikuchi@PC104516 ~> curl localhost:1026/version
{
"orion" : {
"version" : "3.1.0-next",
"uptime" : "0 d, 0 h, 2 m, 44 s",
"git_hash" : "7bd1e43514539bd65caeb30d4e3319202e0f115b",
"compile_time" : "Mon Jul 26 08:19:44 UTC 2021",
"compiled_by" : "root",
"compiled_in" : "dae1c5e3a7d9",
"release_date" : "Mon Jul 26 08:19:44 UTC 2021",
"machine" : "x86_64",
"doc" : "https://fiware-orion.rtfd.io/",
"libversions": {
"boost": "1_66",
"libcurl": "libcurl/7.61.1 OpenSSL/1.1.1g zlib/1.2.11 nghttp2/1.33.0",
"libmicrohttpd": "0.9.70",
"openssl": "1.1",
"rapidjson": "1.1.0",
"mongoc": "1.17.4",
"bson": "1.17.4"
}
}
}
s-kikuchi@PC104516 ~>
FIWARE-Big-Bang
• クラウドVM上に、認証システム込みで環境を⼀発構築
できるスクリプト
• https://github.com/lets-fiware/FIWARE-Big-Bang
• (未試⽤)
• 実証実験の規約縛り等なく、⾃由にデータ登録等できる
• 実証実験wirecloudの便利ツールがない
40
まとめ
• FIWARE概要
• FIWARE(ファイウェア)とは、スマートシティ向けの共通基盤ソフトウェア群
• NGSIとFIWARE Data Modelsでデータを登録・取得
• ソフトウェアはOSSとして公開されている
• NGSIを喋れるアプリケーションも複数存在
• FIWAREを使う
• FIWARE Lab.とデータ流通実証実験をご紹介
• データの可視化をするノーコードツールのWirecloud
• ⾃前スクリプトでIoTデータを登録・可視化
• FIWARE環境を作る
• 実証実験基盤(PaaS)を使う代わりに、⾃前サーバを⽴てても良い
• インストールは簡単
• ぜひお試しください︕
• 仲間が増えてコミュニティが盛んになってほしいです︕ 41

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