SlideShare a Scribd company logo
榎本 慧太/@eno0904
2016年7月18日(月)
Running Leanサマリ
課題を見つけてProduct/Market Fitに至るための
1@eno0904
0. Running Leanとは?
2@eno0904
Running Leanとは?
 ソリューションを決定する前に、解決に値する課題を見つける方法
 顧客が欲しいと思うものを構築・計測する方法
 初期の顧客を見つける方法
 Product/Market Fitとは何か
 Product/Market Fitを反復的に改善する方法
 資金調達の理想的な時期
 価格のテスト方法
 リリース1.0に含めるものを決める方法
 速度・学習・集中を最大化する方法
3@eno0904
Running Leanの原則
 リーンキャンバス(製品の戦術的な地
図や見取り図)を作成する
 見込顧客を考えて作成する。意識す
るのは次の点;
① 顧客とユーザーを区別する
② 顧客セグメントを細分する
③ 最初は全てを1枚のキャンバスにま
とめる
④ 顧客セグメントごとにリーンキャン
バスを書く
1
プランAを文書化する
 プランのどの部分に最初に集中する
か決める
 上位3つのリスク;
① 課題
② チャネル
③ 収益の流れとコスト構造
この順に、人に話を聞いてリスクを評
価する
2
プランで最もリスクの
高い部分を見つける
 顧客の話を「聴く」
 3つのリスクの体系的な評価方法;
A) 課題を理解する
B) ソリューションを決定する
C) 定性的に検証する
D) 定量的に検証する
具体的には以下を実施してテストする
① 課題インタビュー
② ソリューションインタビュー
③ MVPインタビュー
3
プランを体系的に
テストする
4@eno0904
1. プランAを文書化する
5@eno0904
 リーンキャンバス※を作成する
 Running Leanは顧客重視。以下の番号順に作成する
1-1.プランAの文書化
収益の流れ
収益モデル
顧客生涯価値
収益
粗利益
コスト構造
顧客獲得コスト
流通コスト
ホスティングコスト
人件費など
課題
上位3つの課題
既存の代替品:
ソリューション
上位3つの機能
独自の価値提案
(UVP)
あなたの差別化要因と注目
に値する価値を説明した単
一で明確な説得力のある
メッセージ
即効性のある明快な見出し
= 顧客が望む結果 + 明確
な期限 + それが達成され
なかった場合に代替案
圧倒的な優位性
簡単にコピーや購入ができ
ないもの
顧客セグメント
ターゲットにする顧客
アーリーアダプター:
主要指標
計測する主要活動
チャネル
顧客への経路
1 23
4
5
67
8
9
※ ビジネスモデルを9つの部品に分解し、リスクの高いものから体系的にテストするもの
6@eno0904
2. プランで最もリスクの高い部分を見つける
7@eno0904
2-1.プランで最もリスクの高い部分を見つける
 上位3つのリスク; ①課題/②チャネル/③収益の流れ・コスト構造
 この順に、人に話を聞いてリスクを評価する
収益の流れ
収益モデル
顧客生涯価値
収益
粗利益
コスト構造
顧客獲得コスト
流通コスト
ホスティングコスト
人件費など
課題
上位3つの課題
既存の代替品:
ソリューション
上位3つの機能
独自の価値提案
(UVP)
あなたの差別化要因と注目
に値する価値を説明した単
一で明確な説得力のある
メッセージ
即効性のある明快な見出し
= 顧客が望む結果 + 明確
な期限 + それが達成され
なかった場合に代替案
圧倒的な優位性
簡単にコピーや購入ができ
ないもの
顧客セグメント
ターゲットにする顧客
アーリーアダプター:
主要指標
計測する主要活動
チャネル
顧客への経路
1 23
4
5
67
8
9
8@eno0904
2-2.スタートアップの3つのリスクカテゴリ
 P:製品リスク ▶ 正しい製品をつくる
 C:顧客リスク ▶ 顧客への経路を作る
 M:市場リスク ▶ 実現可能なビジネスを作る
収益の流れ
収益モデル
顧客生涯価値
収益
粗利益
コスト構造
顧客獲得コスト
流通コスト
ホスティングコスト
人件費など
課題
上位3つの課題
既存の代替品:
ソリューション
上位3つの機能
独自の価値提案
(UVP)
あなたの差別化要因と注目
に値する価値を説明した単
一で明確な説得力のある
メッセージ
即効性のある明快な見出し
= 顧客が望む結果 + 明確
な期限 + それが達成され
なかった場合に代替案
圧倒的な優位性
簡単にコピーや購入ができ
ないもの
顧客セグメント
ターゲットにする顧客
アーリーアダプター:
主要指標
計測する主要活動
チャネル
顧客への経路
1 23
4
5
67
8
9
M
C
C
M
C
P
PP
P
M
P
M
9@eno0904
2-3. 3つのリスクの体系的な評価方法
① 課題を理解する
 顧客インタビューや顧客観察などを行って、解決に値する課題かどうか理
解する
 誰が課題を持っているか?それはどんな課題か?現時点でどのように解決
されているか?
② ソリューションを決定する
 デモを作って顧客にソリューションを見せてテストする
 ソリューションはうまくいきそうか?アーリーアダプターは誰か?価格モ
デルは大丈夫か?
③ 定性的に検証する
 MVPを作ってアーリーアダプターに見せる。
 独自の価値提案に気づいてもらえるか?アーリーアダプターをどう探す
か?お金は払ってもらえるか?
10@eno0904
2-3. 3つのリスクの体系的な評価方法(続き)
④ 定量的に評価する
 製品リスク
• 解決に値する課題かどうか確認する
• MVPを決定する
• MVPを構築して、小規模に検証する(UVPデモ)
• 大規模に検証する
 顧客リスク
• 不満を持っている人を特定する
• 製品をすぐに欲しいと思うアーリーアダプターに範囲を狭める
• アウトバウンドチャンネルから開始してもOK
• 但しすこしづつ拡大可能なインバウンドチャネルも構築/開発していく
 市場リスク
• 既存の代替品から競合他社を特定して、ソリューションの価格を設定する
• 顧客の声を聞いて、価格をテストする(口約束)
• 顧客の行動を見て、価格をテストする
• ビジネスモデルがうまくいくように、コスト構造を最適化する
11@eno0904
3. プランを体系的にテストする
12@eno0904
3-1. 顧客と話をするのは難しい…
 顧客に何が欲しいかを聞いてはいけない。行動観察する。顧客は嘘をつく。
 台本に合わせて会話する
 見込顧客を絞りこまない
 直接面会してインタビューする。知り合いから始める
 誰かと一緒に行く。話しながら顧客の行動を観察することは難しいので
 中立的な場所を選ぶ。売り込みだと思われないようにするため
 十分な時間をもらう
 謝礼や贈り物をしない
 インタビューを録音しない
 バイアスがかかるし、しゃべりにくい
 インタビュー後すぐに文書化する
 すぐ忘れる
 30~60人にインタビューする
 インタビューのスケジュール調整を委託する
13@eno0904
3-2. 課題インタビュー
 次のリスクを検証するためにインタビューする
 製品リスク:何を解決するのか?(課題)
 市場リスク:競合は誰なのか?(既存の代替品)
 顧客リスク:誰が困っているのか?(顧客セグメント)
 顧客インタビューの構造
① 歓迎 :2分間・場の設定
② 顧客情報の収集 :2分間・顧客セグメントの検証
③ ストーリーの伝達 :2分間・課題の文脈の設定
④ 課題の優先順位 :4分間・課題の検証
⑤ 顧客の世界観の探求 :15分間・課題の検証
⑥ まとめ :2分間・今後の協力依頼と紹介依頼
⑦ 結果の文書化 :5分間
 課題インタビューの終了条件(最低10人)
 アーリーアダプターとなる顧客が特定できた
 「絶対に必要」な課題が見つかった
 現在の顧客の解決方法がわかった
14@eno0904
3-3. ソリューションインタビュー
 課題インタビューで学習したことを再度確認し、以下のリスクを検証
 顧客リスク:誰が困っているのか(アーリーアダプター)
 製品リスク:課題をどのように解決するのか(ソリューション)
 市場リスク:どのような価格モデルにするのか(収益の流れ)
 ソリューションインタビューの構造
① 歓迎 :2分間・場の設定
② 顧客情報の収集 :2分間・顧客セグメントの検証
③ ストーリーの伝達 :2分間・課題の文脈の設定
④ デモ :15分間・ソリューションの検証
⑤ 価格の検証 :3分間・収益の流れ
⑥ まとめ :2分間・質問、今後の協力依頼と紹介依頼
⑦ 結果の文書化 :5分間
 ソリューションインタビューの終了条件
 アーリーアダプターの顧客情報が特定できた
 「絶対に必要」な課題がわかった
 課題を解決するのに必要な最小限の機能が定義できた
 顧客が支払ってくれる価格がわかった
 (概算で)うまくいきそうなビジネスが構築できた
15@eno0904
3-4. MVPインタビュー
 MVPインタビューの構造
 歓迎 :2分間・場の設定
 ランディングページの提示 :2分間・UVPの検証
 価格ページの提示 :3分間・価格の検証
 登録とアクティベーション :15分間・ソリューションの検証
 まとめ :2分間・今後の協力依頼
 結果の文書化 :5分間

More Related Content

PDF
Lean startup_WhatIsPivot_JP
PPTX
モバイル通信市場における、MVNO登場による競争環境変化
PDF
これからの「営業」の話をしよう
PPTX
ソリューション営業研修プログラム例_株式会社リアルコネクト小倉正嗣
PDF
ビジネスモデルの変遷と営業スタイルの変化
PDF
営業研修~押し売り営業からソリューション営業へ~
PDF
基于Oracle 12c data guard & far sync的低资源消耗两地三数据中心容灾方案
PDF
Ais life 2010-2
Lean startup_WhatIsPivot_JP
モバイル通信市場における、MVNO登場による競争環境変化
これからの「営業」の話をしよう
ソリューション営業研修プログラム例_株式会社リアルコネクト小倉正嗣
ビジネスモデルの変遷と営業スタイルの変化
営業研修~押し売り営業からソリューション営業へ~
基于Oracle 12c data guard & far sync的低资源消耗两地三数据中心容灾方案
Ais life 2010-2

Viewers also liked (20)

PPTX
The 50 states
PDF
Understanding the impact of military deployment on families an australian stu...
PPTX
PDF
Ais life #1_2010
PPTX
Maquettes
PPTX
Hurricane katrina presentation
PPTX
The future of hands on learning technologies-no pictures
PPTX
Installatie
PDF
Ais life 2010-4
PPTX
Ci 102 assignment power point
PPTX
Become a Social Business: How Intuit is leveraging Social Media
PDF
Anna panova
PPT
Digital storytelling reflection
PDF
AtlasCamp 2010 - Marketing A Plugin
PPT
Barnes Presentation
PPT
Barnes Introduction
PDF
Permendikbud no-105-tahun-2014
PPTX
Que hago y_como_vivo
PPTX
The State of Social PR
PPT
Plantilla3
The 50 states
Understanding the impact of military deployment on families an australian stu...
Ais life #1_2010
Maquettes
Hurricane katrina presentation
The future of hands on learning technologies-no pictures
Installatie
Ais life 2010-4
Ci 102 assignment power point
Become a Social Business: How Intuit is leveraging Social Media
Anna panova
Digital storytelling reflection
AtlasCamp 2010 - Marketing A Plugin
Barnes Presentation
Barnes Introduction
Permendikbud no-105-tahun-2014
Que hago y_como_vivo
The State of Social PR
Plantilla3
Ad

Similar to Running leanサマリ (20)

PDF
【Running Lean入門】リーンキャンバス作成ワークショップ(簡易版)
PPTX
Lean Customer Development と顧客インタビュー (技術者/研究者発スタートアップのためのリーンスタートアップ)
PPTX
リーンスタートアップの奇妙な冒険
PPTX
Running Lean Cp03
PPTX
リーンスタートアップのお話
PPTX
【TRUNK TRAINING】1DAY BUSINESS CONTEST
PDF
UX専門家から見た「Running Lean」の改善ポイント 〜「Lean Customer Development」と読み比べ〜:2015年10月9日 ...
PPTX
Running Lean Cp01
PDF
Leanキャンパスとイテレーションの説明
PDF
10 Steps to Product Market Fit - Japanese Translation
PDF
Lean canvasを利用した製品ふりかえり 公開用抜粋
PPTX
Running Lean Cp08
PDF
人間と話す: Lean Customer Development (Lean Startup Update 2015)
KEY
A Lean UX Workshop
PDF
『Lean Diagramに学ぶProblem/Solution Fit』 in Club86 Start-up School 「起業家のためのエンジニア教室」
PPTX
Running Lean Cp07
PDF
UXDから見たLeanUX
PDF
UXDから見たLEAN UX
KEY
「リーンスタートアップ」5章6章サマリー
PPTX
Lean Startup with large corp
【Running Lean入門】リーンキャンバス作成ワークショップ(簡易版)
Lean Customer Development と顧客インタビュー (技術者/研究者発スタートアップのためのリーンスタートアップ)
リーンスタートアップの奇妙な冒険
Running Lean Cp03
リーンスタートアップのお話
【TRUNK TRAINING】1DAY BUSINESS CONTEST
UX専門家から見た「Running Lean」の改善ポイント 〜「Lean Customer Development」と読み比べ〜:2015年10月9日 ...
Running Lean Cp01
Leanキャンパスとイテレーションの説明
10 Steps to Product Market Fit - Japanese Translation
Lean canvasを利用した製品ふりかえり 公開用抜粋
Running Lean Cp08
人間と話す: Lean Customer Development (Lean Startup Update 2015)
A Lean UX Workshop
『Lean Diagramに学ぶProblem/Solution Fit』 in Club86 Start-up School 「起業家のためのエンジニア教室」
Running Lean Cp07
UXDから見たLeanUX
UXDから見たLEAN UX
「リーンスタートアップ」5章6章サマリー
Lean Startup with large corp
Ad

Recently uploaded (10)

PDF
東京商工会議所荒川支部で中小企業講演「今日から使える!省力化・効率化に向けた生成AI活用入門」
PDF
受発注バスターズ説明資料  (2025_08_13~) Saleshub掲載用.pdf
PPTX
データサイエンス研修提案資料 RIZAPビジネスイノベーション株式会社.pptx
PDF
2508_ インパクトレポート会社概要_雨風太陽
PDF
sustainability_MSOLサステナビリティレポート_202508_日本語版_完成版.pdf
PDF
【2507】インパクト共創室実績
PDF
【QYResearch】世界製薬業界の市場変革と将来展望における多角的な事業展開の探求
PDF
世界化学品産業の市場動向と将来展望に関する包括的な調査研究 QYResearch
PDF
【会社紹介資料】株式会社スキルアップ ~エンジニア第一主義!収入・働きやすさ・成長機会でトップクラスを目指す~ 高収入を実現する還元モデル × 自分で選べ...
PDF
西都 採用サイト掲載用ピッチ資料 | 安心して働ける環境と成長できるキャリアパス
東京商工会議所荒川支部で中小企業講演「今日から使える!省力化・効率化に向けた生成AI活用入門」
受発注バスターズ説明資料  (2025_08_13~) Saleshub掲載用.pdf
データサイエンス研修提案資料 RIZAPビジネスイノベーション株式会社.pptx
2508_ インパクトレポート会社概要_雨風太陽
sustainability_MSOLサステナビリティレポート_202508_日本語版_完成版.pdf
【2507】インパクト共創室実績
【QYResearch】世界製薬業界の市場変革と将来展望における多角的な事業展開の探求
世界化学品産業の市場動向と将来展望に関する包括的な調査研究 QYResearch
【会社紹介資料】株式会社スキルアップ ~エンジニア第一主義!収入・働きやすさ・成長機会でトップクラスを目指す~ 高収入を実現する還元モデル × 自分で選べ...
西都 採用サイト掲載用ピッチ資料 | 安心して働ける環境と成長できるキャリアパス

Running leanサマリ

  • 3. 2@eno0904 Running Leanとは?  ソリューションを決定する前に、解決に値する課題を見つける方法  顧客が欲しいと思うものを構築・計測する方法  初期の顧客を見つける方法  Product/Market Fitとは何か  Product/Market Fitを反復的に改善する方法  資金調達の理想的な時期  価格のテスト方法  リリース1.0に含めるものを決める方法  速度・学習・集中を最大化する方法
  • 4. 3@eno0904 Running Leanの原則  リーンキャンバス(製品の戦術的な地 図や見取り図)を作成する  見込顧客を考えて作成する。意識す るのは次の点; ① 顧客とユーザーを区別する ② 顧客セグメントを細分する ③ 最初は全てを1枚のキャンバスにま とめる ④ 顧客セグメントごとにリーンキャン バスを書く 1 プランAを文書化する  プランのどの部分に最初に集中する か決める  上位3つのリスク; ① 課題 ② チャネル ③ 収益の流れとコスト構造 この順に、人に話を聞いてリスクを評 価する 2 プランで最もリスクの 高い部分を見つける  顧客の話を「聴く」  3つのリスクの体系的な評価方法; A) 課題を理解する B) ソリューションを決定する C) 定性的に検証する D) 定量的に検証する 具体的には以下を実施してテストする ① 課題インタビュー ② ソリューションインタビュー ③ MVPインタビュー 3 プランを体系的に テストする
  • 6. 5@eno0904  リーンキャンバス※を作成する  Running Leanは顧客重視。以下の番号順に作成する 1-1.プランAの文書化 収益の流れ 収益モデル 顧客生涯価値 収益 粗利益 コスト構造 顧客獲得コスト 流通コスト ホスティングコスト 人件費など 課題 上位3つの課題 既存の代替品: ソリューション 上位3つの機能 独自の価値提案 (UVP) あなたの差別化要因と注目 に値する価値を説明した単 一で明確な説得力のある メッセージ 即効性のある明快な見出し = 顧客が望む結果 + 明確 な期限 + それが達成され なかった場合に代替案 圧倒的な優位性 簡単にコピーや購入ができ ないもの 顧客セグメント ターゲットにする顧客 アーリーアダプター: 主要指標 計測する主要活動 チャネル 顧客への経路 1 23 4 5 67 8 9 ※ ビジネスモデルを9つの部品に分解し、リスクの高いものから体系的にテストするもの
  • 8. 7@eno0904 2-1.プランで最もリスクの高い部分を見つける  上位3つのリスク; ①課題/②チャネル/③収益の流れ・コスト構造  この順に、人に話を聞いてリスクを評価する 収益の流れ 収益モデル 顧客生涯価値 収益 粗利益 コスト構造 顧客獲得コスト 流通コスト ホスティングコスト 人件費など 課題 上位3つの課題 既存の代替品: ソリューション 上位3つの機能 独自の価値提案 (UVP) あなたの差別化要因と注目 に値する価値を説明した単 一で明確な説得力のある メッセージ 即効性のある明快な見出し = 顧客が望む結果 + 明確 な期限 + それが達成され なかった場合に代替案 圧倒的な優位性 簡単にコピーや購入ができ ないもの 顧客セグメント ターゲットにする顧客 アーリーアダプター: 主要指標 計測する主要活動 チャネル 顧客への経路 1 23 4 5 67 8 9
  • 9. 8@eno0904 2-2.スタートアップの3つのリスクカテゴリ  P:製品リスク ▶ 正しい製品をつくる  C:顧客リスク ▶ 顧客への経路を作る  M:市場リスク ▶ 実現可能なビジネスを作る 収益の流れ 収益モデル 顧客生涯価値 収益 粗利益 コスト構造 顧客獲得コスト 流通コスト ホスティングコスト 人件費など 課題 上位3つの課題 既存の代替品: ソリューション 上位3つの機能 独自の価値提案 (UVP) あなたの差別化要因と注目 に値する価値を説明した単 一で明確な説得力のある メッセージ 即効性のある明快な見出し = 顧客が望む結果 + 明確 な期限 + それが達成され なかった場合に代替案 圧倒的な優位性 簡単にコピーや購入ができ ないもの 顧客セグメント ターゲットにする顧客 アーリーアダプター: 主要指標 計測する主要活動 チャネル 顧客への経路 1 23 4 5 67 8 9 M C C M C P PP P M P M
  • 10. 9@eno0904 2-3. 3つのリスクの体系的な評価方法 ① 課題を理解する  顧客インタビューや顧客観察などを行って、解決に値する課題かどうか理 解する  誰が課題を持っているか?それはどんな課題か?現時点でどのように解決 されているか? ② ソリューションを決定する  デモを作って顧客にソリューションを見せてテストする  ソリューションはうまくいきそうか?アーリーアダプターは誰か?価格モ デルは大丈夫か? ③ 定性的に検証する  MVPを作ってアーリーアダプターに見せる。  独自の価値提案に気づいてもらえるか?アーリーアダプターをどう探す か?お金は払ってもらえるか?
  • 11. 10@eno0904 2-3. 3つのリスクの体系的な評価方法(続き) ④ 定量的に評価する  製品リスク • 解決に値する課題かどうか確認する • MVPを決定する • MVPを構築して、小規模に検証する(UVPデモ) • 大規模に検証する  顧客リスク • 不満を持っている人を特定する • 製品をすぐに欲しいと思うアーリーアダプターに範囲を狭める • アウトバウンドチャンネルから開始してもOK • 但しすこしづつ拡大可能なインバウンドチャネルも構築/開発していく  市場リスク • 既存の代替品から競合他社を特定して、ソリューションの価格を設定する • 顧客の声を聞いて、価格をテストする(口約束) • 顧客の行動を見て、価格をテストする • ビジネスモデルがうまくいくように、コスト構造を最適化する
  • 13. 12@eno0904 3-1. 顧客と話をするのは難しい…  顧客に何が欲しいかを聞いてはいけない。行動観察する。顧客は嘘をつく。  台本に合わせて会話する  見込顧客を絞りこまない  直接面会してインタビューする。知り合いから始める  誰かと一緒に行く。話しながら顧客の行動を観察することは難しいので  中立的な場所を選ぶ。売り込みだと思われないようにするため  十分な時間をもらう  謝礼や贈り物をしない  インタビューを録音しない  バイアスがかかるし、しゃべりにくい  インタビュー後すぐに文書化する  すぐ忘れる  30~60人にインタビューする  インタビューのスケジュール調整を委託する
  • 14. 13@eno0904 3-2. 課題インタビュー  次のリスクを検証するためにインタビューする  製品リスク:何を解決するのか?(課題)  市場リスク:競合は誰なのか?(既存の代替品)  顧客リスク:誰が困っているのか?(顧客セグメント)  顧客インタビューの構造 ① 歓迎 :2分間・場の設定 ② 顧客情報の収集 :2分間・顧客セグメントの検証 ③ ストーリーの伝達 :2分間・課題の文脈の設定 ④ 課題の優先順位 :4分間・課題の検証 ⑤ 顧客の世界観の探求 :15分間・課題の検証 ⑥ まとめ :2分間・今後の協力依頼と紹介依頼 ⑦ 結果の文書化 :5分間  課題インタビューの終了条件(最低10人)  アーリーアダプターとなる顧客が特定できた  「絶対に必要」な課題が見つかった  現在の顧客の解決方法がわかった
  • 15. 14@eno0904 3-3. ソリューションインタビュー  課題インタビューで学習したことを再度確認し、以下のリスクを検証  顧客リスク:誰が困っているのか(アーリーアダプター)  製品リスク:課題をどのように解決するのか(ソリューション)  市場リスク:どのような価格モデルにするのか(収益の流れ)  ソリューションインタビューの構造 ① 歓迎 :2分間・場の設定 ② 顧客情報の収集 :2分間・顧客セグメントの検証 ③ ストーリーの伝達 :2分間・課題の文脈の設定 ④ デモ :15分間・ソリューションの検証 ⑤ 価格の検証 :3分間・収益の流れ ⑥ まとめ :2分間・質問、今後の協力依頼と紹介依頼 ⑦ 結果の文書化 :5分間  ソリューションインタビューの終了条件  アーリーアダプターの顧客情報が特定できた  「絶対に必要」な課題がわかった  課題を解決するのに必要な最小限の機能が定義できた  顧客が支払ってくれる価格がわかった  (概算で)うまくいきそうなビジネスが構築できた
  • 16. 15@eno0904 3-4. MVPインタビュー  MVPインタビューの構造  歓迎 :2分間・場の設定  ランディングページの提示 :2分間・UVPの検証  価格ページの提示 :3分間・価格の検証  登録とアクティベーション :15分間・ソリューションの検証  まとめ :2分間・今後の協力依頼  結果の文書化 :5分間