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Nova次期版(Grizzlyリリース)
  日本OpenStackユーザ会
      吉山 晃
現在開発中の OpenStack Grizzlyリリース
から、Nova(IaaS 基盤)の新機能について
       ご説明いたします。

   OpenStack Grizzly リリース予定
  2013年4月4日(日本時間4月5日)
Grizzly(グリズリー)と言えば…
OpenStackのリリース名
米国の地名からOpenStackコミュニティの投票で選ばれます。
●   A…Austin(テキサス州オースチン、州都)
●   B…Bexar(テキサス州ベア郡)
●   C…Cactus(カリフォルニア州カクタス、非営利値域)
●   D…Diablo(カリフォルニア州、CDP)
●   F…Folsom(カリフォルニア州サクラメント郡、都市)
●   G…Grizzly Flats(カリフォルニア州エルドラド郡、CDP)
●   H…Havana(イリノイ州メイソン郡、都市)
                             CDP:国勢調査指定地域
Grizzly Flats, California

    この辺り




            ●
                カリフォルニア州
                エルドラド郡の平原名
            ●   1850年にグリズリー(写真)を見
                かけた人がいた事から
                命名された
                      (Wikipedia より引用)
やっぱり




2番目のリリースが「Bexar(ベア)」だったので、
     「クマ再び」と言えなくもない
Nova次期版の開発項目
●   Nova の Blueprints に一覧あり(73項目)
    –   https://blueprints.launchpad.net/nova/grizzly
Nova次期版のポイント
●   拠点間連携
●   スケーラビリティの改善
●   物理マシンによるIaaS
●   ボリューム機能の改善
●   仮想化ドライバ改善
拠点間連携
●   Blueprint
    –   Nova Compute Cells
●   Wiki
    –   http://wiki.openstack.org/blueprint-nova-compute-
        cells
Amazon EC2 の拠点間連携モデル
●   1つの地理的な「Region」には複数の「Availability Zone」がある
●   Availability Zone 間は低速・安価ネットワークで接続され、1つ
    のAvailability Zone の障害が他に影響しないよう設計されてい
    る
    – 例:EU-West-1 has EU-West-1a EU-West-1b EU-West-1c.
●   クライアントは Region(=EC2 エンドポイント)に接続する
●   ユーザが Availability Zone を指定せずにVMを要求した場合、
    Region のスケジューラが Availability Zone を選択する
●   ユーザがAvailability Zone を指定しして VM を要求した場合、
    指定された Availability Zone 上で VM が作成される
従来のNovaの拠点間連携モデル
●   1つのNova クラスタは「Zone」と呼ばれる
●   Zone は、1つのNova クラスタを複数の論理グ
    ループに分割できる
    –   ロード·バランシング
    –   インスタンス配置
●   Zone は API ノード、スケジューラノード、データ
    ベースとメッセージ・キューが必要
●   Zone 間では何も共有されない
新しい拠点間連携モデル「Cell」
●   Cell毎にメッセージキューとデータベースが用意される
●   Cell間通信はプラグインドライバで行われる(現在はRPCの
    み)
●   Cellは木構造を持つ
    –   nova-api サーバは最上位だけが持ち、下位は持たない
    –   複数の親Cellをサポートする
●   Cellのスケジュールデータベースは子から送られた情報を
    持つ
    –   定期的なブロードキャスト
    –   子のデータベース更新(インスタンス更新・削除・作成失敗)時
スケーラビリティ改善
●   Blueprints
    –   no-db-compute
    –   no-db-messaging
    –   no-db-compute-manager
    –   no-db-virt
従来のNovaのDB
●   全 Nova サービスが DB にセッション作成
●   サービス死活監視の為、nova-api を除く全 Nova サー
    ビスが定期的に DB 上の自分のサービス情報を更新
●   サービス間で送信されるメッセージの大半でDBへの問
    い合わせが必要

●   仮にVMサーバが1000台あり、1分毎にサービス情報
    を更新するとなると…
     1000÷60≒16.6 トランザクション/秒
Grizzly での解決策
●   一番個数の多いVM ホスト管理サービス(nova-
    compute)は直接DBにアクセスしない
    –   代わりにメッセージキュー経由でDBサービス(nova-
        conductor)にDB問合せを依頼
●   新しいサービス死活管理機構(servicegroup)を導入
    –   DB以外の死活管理機構をプラグインで実装可能
        ●   現在はDBプラグインのみ
        ●   ZooKeeper のプラグインを開発予定
●
    メッセージ上により多くの情報を載せる
物理マシンによるIaaSサービス




 別セッションで中井さんが公演予定
ボリューム機能の改善
●   BluePrints
    –   Improve Block Device Handling
    –   Improve the booting from volume interface
    –   Better network volume support in the libvirt driver
    –   Multipath Support for iSCSI volumes
    –   Delete all traces of volume code from nova
ボリューム起動のオプション改善
●   --image なしで起動可能に
●   --volume オプション追加
●   --kernel、--ramdisk オプション利用可能
●   Nova API 拡張
    –   アタッチされたボリューム情報を提供
    –   ボリューム起動かどうかの情報を提供
●   Cinder 側の改善
    –   ボリューム起動用ボリューム作成時に Cinder 関連のイメージメタデータを
        作成
    –   上記データを Cinder API 経由で取得可能に
    –   ブロックデバイスマッピング(BDM)を使用したボリューム起動時の上記デー
        タ利用
ブロックデバイス操作の改善
●   現在各種仮想化ドライバ毎にわざわざ実装されて
    いる swap や ephemeral ディスクの取り扱いを
    改善
iSCSIボリュームのパス冗長化
●   dm-multipath 等を使用して、各種 iSCSI ストレー
    ジが持つマルチパス機能を利用できるようにする
    –   経路故障時に代替経路でサービス継続可能
    –   ラウンドロビン通信による性能向上
nova-volume 削除
●   Cinder に移管されたボリューム管理機能を Nova
    から完全に削除する
    –   元々 Folsom リリースで削除の話があったが、
        後方互換性/移行面から見送られていた
仮想化ドライバの改善
●   Blueprints
    –   Add support for SPICE graphics to libvirt drier
    –   VMware Compute Driver
    –   Add volume driver concept to xenapi driver
    –   Nova Compute Hyper-V driver Grizzly features
    –   Hyper-V Compute Driver Resize feature
    –   Hyper-V Config Drive V2
    –   Support Snapshot for IBM PowerVM Computer Driver
    –   Support Resize and Migrate for IBM PowerVM Compute
        Driver
SPICE 対応
●   VNC に加え、KVM の新しいリモートデスクトップ
    プロトコル「SPICE」に対応
    –   マルチディスプレイ
    –   双方向オーディオ
    –   動画ストリーミング
    –   ローカルUSB転送
    –   ライブマイグレーション対応
VMware ドライバ改善
●   Launch OVF disk image
●   VNC console
●   Attach and Detach iSCSI volume
●   Guest info
●   Host ops
●   VLAN
●   Quantum
●   Cold migration
●   Live migration
●   VirtualCenter support
Hyper-V ドライバ改善
●   ConfigDrive v2
●   Windows互換性に起因するバグ修正
●   WMI iSCSI イニシエータ対応
Xen ドライバ改善
●   ハードコーディングされているボリューム操作を
    libvirt ドライバ同様にモデル化
PowerVM ドライバ
●   VM リサイズ
●   VM ライブマイグレーション
●   VM スナップショット
まとめ




色々強化された Nova Grizzly にご注目下さい
20130209勉強会
ご清聴ありがとうございました。

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OpenStack Grizzly Release

20130209勉強会

  • 2. 現在開発中の OpenStack Grizzlyリリース から、Nova(IaaS 基盤)の新機能について ご説明いたします。 OpenStack Grizzly リリース予定 2013年4月4日(日本時間4月5日)
  • 4. OpenStackのリリース名 米国の地名からOpenStackコミュニティの投票で選ばれます。 ● A…Austin(テキサス州オースチン、州都) ● B…Bexar(テキサス州ベア郡) ● C…Cactus(カリフォルニア州カクタス、非営利値域) ● D…Diablo(カリフォルニア州、CDP) ● F…Folsom(カリフォルニア州サクラメント郡、都市) ● G…Grizzly Flats(カリフォルニア州エルドラド郡、CDP) ● H…Havana(イリノイ州メイソン郡、都市) CDP:国勢調査指定地域
  • 5. Grizzly Flats, California この辺り ● カリフォルニア州 エルドラド郡の平原名 ● 1850年にグリズリー(写真)を見 かけた人がいた事から 命名された (Wikipedia より引用)
  • 7. Nova次期版の開発項目 ● Nova の Blueprints に一覧あり(73項目) – https://blueprints.launchpad.net/nova/grizzly
  • 8. Nova次期版のポイント ● 拠点間連携 ● スケーラビリティの改善 ● 物理マシンによるIaaS ● ボリューム機能の改善 ● 仮想化ドライバ改善
  • 9. 拠点間連携 ● Blueprint – Nova Compute Cells ● Wiki – http://wiki.openstack.org/blueprint-nova-compute- cells
  • 10. Amazon EC2 の拠点間連携モデル ● 1つの地理的な「Region」には複数の「Availability Zone」がある ● Availability Zone 間は低速・安価ネットワークで接続され、1つ のAvailability Zone の障害が他に影響しないよう設計されてい る – 例:EU-West-1 has EU-West-1a EU-West-1b EU-West-1c. ● クライアントは Region(=EC2 エンドポイント)に接続する ● ユーザが Availability Zone を指定せずにVMを要求した場合、 Region のスケジューラが Availability Zone を選択する ● ユーザがAvailability Zone を指定しして VM を要求した場合、 指定された Availability Zone 上で VM が作成される
  • 11. 従来のNovaの拠点間連携モデル ● 1つのNova クラスタは「Zone」と呼ばれる ● Zone は、1つのNova クラスタを複数の論理グ ループに分割できる – ロード·バランシング – インスタンス配置 ● Zone は API ノード、スケジューラノード、データ ベースとメッセージ・キューが必要 ● Zone 間では何も共有されない
  • 12. 新しい拠点間連携モデル「Cell」 ● Cell毎にメッセージキューとデータベースが用意される ● Cell間通信はプラグインドライバで行われる(現在はRPCの み) ● Cellは木構造を持つ – nova-api サーバは最上位だけが持ち、下位は持たない – 複数の親Cellをサポートする ● Cellのスケジュールデータベースは子から送られた情報を 持つ – 定期的なブロードキャスト – 子のデータベース更新(インスタンス更新・削除・作成失敗)時
  • 13. スケーラビリティ改善 ● Blueprints – no-db-compute – no-db-messaging – no-db-compute-manager – no-db-virt
  • 14. 従来のNovaのDB ● 全 Nova サービスが DB にセッション作成 ● サービス死活監視の為、nova-api を除く全 Nova サー ビスが定期的に DB 上の自分のサービス情報を更新 ● サービス間で送信されるメッセージの大半でDBへの問 い合わせが必要 ● 仮にVMサーバが1000台あり、1分毎にサービス情報 を更新するとなると… 1000÷60≒16.6 トランザクション/秒
  • 15. Grizzly での解決策 ● 一番個数の多いVM ホスト管理サービス(nova- compute)は直接DBにアクセスしない – 代わりにメッセージキュー経由でDBサービス(nova- conductor)にDB問合せを依頼 ● 新しいサービス死活管理機構(servicegroup)を導入 – DB以外の死活管理機構をプラグインで実装可能 ● 現在はDBプラグインのみ ● ZooKeeper のプラグインを開発予定 ● メッセージ上により多くの情報を載せる
  • 17. ボリューム機能の改善 ● BluePrints – Improve Block Device Handling – Improve the booting from volume interface – Better network volume support in the libvirt driver – Multipath Support for iSCSI volumes – Delete all traces of volume code from nova
  • 18. ボリューム起動のオプション改善 ● --image なしで起動可能に ● --volume オプション追加 ● --kernel、--ramdisk オプション利用可能 ● Nova API 拡張 – アタッチされたボリューム情報を提供 – ボリューム起動かどうかの情報を提供 ● Cinder 側の改善 – ボリューム起動用ボリューム作成時に Cinder 関連のイメージメタデータを 作成 – 上記データを Cinder API 経由で取得可能に – ブロックデバイスマッピング(BDM)を使用したボリューム起動時の上記デー タ利用
  • 19. ブロックデバイス操作の改善 ● 現在各種仮想化ドライバ毎にわざわざ実装されて いる swap や ephemeral ディスクの取り扱いを 改善
  • 20. iSCSIボリュームのパス冗長化 ● dm-multipath 等を使用して、各種 iSCSI ストレー ジが持つマルチパス機能を利用できるようにする – 経路故障時に代替経路でサービス継続可能 – ラウンドロビン通信による性能向上
  • 21. nova-volume 削除 ● Cinder に移管されたボリューム管理機能を Nova から完全に削除する – 元々 Folsom リリースで削除の話があったが、 後方互換性/移行面から見送られていた
  • 22. 仮想化ドライバの改善 ● Blueprints – Add support for SPICE graphics to libvirt drier – VMware Compute Driver – Add volume driver concept to xenapi driver – Nova Compute Hyper-V driver Grizzly features – Hyper-V Compute Driver Resize feature – Hyper-V Config Drive V2 – Support Snapshot for IBM PowerVM Computer Driver – Support Resize and Migrate for IBM PowerVM Compute Driver
  • 23. SPICE 対応 ● VNC に加え、KVM の新しいリモートデスクトップ プロトコル「SPICE」に対応 – マルチディスプレイ – 双方向オーディオ – 動画ストリーミング – ローカルUSB転送 – ライブマイグレーション対応
  • 24. VMware ドライバ改善 ● Launch OVF disk image ● VNC console ● Attach and Detach iSCSI volume ● Guest info ● Host ops ● VLAN ● Quantum ● Cold migration ● Live migration ● VirtualCenter support
  • 25. Hyper-V ドライバ改善 ● ConfigDrive v2 ● Windows互換性に起因するバグ修正 ● WMI iSCSI イニシエータ対応
  • 26. Xen ドライバ改善 ● ハードコーディングされているボリューム操作を libvirt ドライバ同様にモデル化
  • 27. PowerVM ドライバ ● VM リサイズ ● VM ライブマイグレーション ● VM スナップショット